「自分の一番の軸は、好きという感情を大切にすること」 デザインチーム・中村裕介 #みの編LEADERSの素顔
タイトルの言葉は、デザインチームリーダー・中村裕介さん(以下なかむさん)のインタビューを通して、最も印象に残った言葉です。
クールなイメージのなかむさんが抱える熱い想い。
師匠である前リーダーのニトロさんや、新サブリーダーりこったさんに対する言葉も注目です。
(取材時:2021年1月)(聞き手:田代章悟)
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--なかむさんはいつみの編に入会されましたか?
2019年の11月です。
未経験からデザインを学べる場があることを知って、自分もそのような道を歩みたいと考えて、みの編に入会しました。
そう考えると、入会した目的は明確でしたね。
--入会してからは実際にどんな活動をされましたか?
デザインチームと関西チームのイベントに参加しました。
みの編に入会した目的は、デザインスキルを習得することに加えて、コミュニティで仲間を見つけることでした。
なので、関西チームの「ひらべ、襲来」というオフラインイベントにも、入会してすぐに参加してみました。
ただ、基本的にはデザインチームでの活動が主でしたね。
なかむさんが参加した初のオフラインイベント
(当時のPRチームリーダー・平部さん来阪記念イベント)
--デザインチームではどのように動いていましたか?
バナーやグッズなどのデザインコンペの募集があったときに、積極的に応募していました。また、「デザイン道場」というプロのデザイナーの方から直接フィードバックをもらえるイベントにも参加していました。
デザインチームで活動していく中で、ニトロ・よーこさん・りこったさんといったメンバーたちと自然に仲良くなることができました。
デザイン道場で作成したバナー
(第9回みの校ゼミナール)
--なかむさんが、デザインチームでみんなに知られるようになったきっかけはありましたか?
作品を作り続けていたら、徐々に皆さんから知ってもらえるようになっていったと思っています。でも、大きなきっかけは3周年記念冊子の作成です。
その際に、アートディレクターであるニトロのもとで中心的な役割を果たせたことは、僕にとって大きな出来事でした。
3周年記念冊子は納期が1週間程度とすごくハードな状況でしたが、これをやりきれたことは大きな自信に繋がりました。
--デザインチームのリーダーにはどのような経緯で就任されたのですか?
去年のデザインチームの忘年会でいきなり言われました(笑)。
言われた時は突然だったので驚きましたが、尊敬するニトロから言われたこと、そして、冷静に考えると、リーダーをやれるのは自分しかいないのではないだろうかと思い、リーダーを引き受けることにしました。
また、自分に足りない能力を、リーダーという役職に就くことによって伸ばすことができるのではないかという考えもありました。
僕はコミュニケーション能力やSNSでの発信スキルが苦手分野なので、この役職を務めることで、半強制的にそれらの能力を高めようと考えました。
ニトロも、僕の今後のデザイナーとしてのキャリアを考えてくれた上で、リーダー就任を提案してくれたと思っています。
--今後、リーダーとして、デザインチームをどのようなチームにしていきたいですか?
より敷居の低いチームにしていきたいと考えています。
ニトロのおかげで徐々に変化はしてきましたが、デザインチームというと、どうしても参加するハードルが高いイメージがあると思います。
なので、みの編メンバーがより気軽にデザインチームで活動できるような取り組みを行なっていきたいです。それが結果として、デザインチーム全体のスキルアップに繋がると思います。
2/18(木)22:00~ 新歓やります!
--同じくサブリーダーに就任する、りこったさんはどんな方ですか?
常に、「誰かのために」を考えて行動することができる方です。
りこったさんというと、素敵なイラストを描く人というイメージが強いかもしれません。でも、僕の中でりこったさんは、人の手助けを惜しみなくする人というイメージが強いですね。サポート能力がとてつもなく高いです。
時々、無理をしすぎてるのではないかと思うこともあるので、その点は、僕やデザインチームの仲間と協力して、様々なチャレンジをしていきたいと考えています。
--なかむさんのお話を伺っていると、ニトロさんに対する敬意をとても強く感じます。なかむさんが考えるニトロさんの優れているところは、どのような点ですか?
限られた情報からその背景を想像して、デザインに反映させる力です。
デザインを依頼される時、その多くは、短く、抽象的な言葉であることが多いです。
ニトロは、様々な観点からその言葉を捉えて、相手が求めているデザインを作り出すことが、天才的に上手いと感じています。
☆なかむさんのこれまでの作品集(一部)☆
みの校ゼミナール
3周年記念オンラインイベント(キャリデザ)
怪しさ満点のウラスケバナー
雑誌『サウナランド』PR 野良人間(暴動Ver)
雑誌『サウナランド』読者プレゼントコーナー
自分以外の誰かに喜んでもらうことが、自分にとっての喜び
--続いてはお仕事について、これまでの簡単な経歴を教えてください。
大学では4年間、建築について学んでいました。ですが、いざ働くことを考えた時に、自分は建築関係の仕事をすることは難しいと思っていました。
大学を卒業して、自分探しニートを半年ほどしていた時に、インスタのとあるインテリア関係の投稿に惹かれました。
その人のインスタは以前からフォローしていて、よく眺めていました。しかしある瞬間に、「自分もこのような作品を作ってみたい!」という考えが生まれ、その人に直接DMを送りました。
結果として、滋賀でその方に弟子入りして働くことになりました。
そこで1年間ほど働かせていただき、次にすることを考えていた時に、箕輪編集室と出会いました。
現在は、フリーでデザインの仕事をもらいつつ、学童保育で子どもたちに美術や図画工作を教えるアルバイトもしています。
--建築関係の仕事を難しいと思った理由は何ですか?
現実問題として制限が多いことです。
大学で学ぶレベルだと、ある程度自分の好きなようにデザインすることはできますが、仕事として建築のデザインをするとなると、法律等の影響を大きく受けてデザインの自由度が制限されてしまうと考えました。
また、1つの作品を作るのに長いスパンを要することも、建築が向いてないと思った理由の1つです。
--現在のアルバイトとして、学童保育を選んだのはどうしてですか?
1番の理由は子どもと接するのが好きだということです。
また、創作活動を通じて子どもたちにより自由な発想を持ってもらいたいという想いを持っているので、自分が子どもたちと関わることによって、少しでもその想いが形になればいいなと考え、このアルバイトをしています。
さらに、この仕事は、子どもたちが自分の好きに対してもっと素直になることの手助けができると思っています。僕の場合、大学で何を学んだらいいかということに
対して、自分の想いがよく分からないまま、進路の選択をしてしまいました。
そのような選択が、無駄な時間を過ごしてしまうことに繋がるのがもったいないと考え、子どもたちが自分の好きを見つけやすくするサポートができればいいなと思っています。
--なかむさんの「仕事ゴコロに火が灯る」瞬間はどんな時ですか?
自分の作った作品を通じて、自分以外の誰かに喜んでもらった時です。
みの編の活動でも、「デザイン道場」で一緒にコンペに臨んだ仲間からの「良かったよ」の一言であったり、3周年記念冊子が完成した時に、冊子を見て皆さんが喜んでくれたのが、僕にとって大きなモチベーションになりました。
--なかむさんは、「人生の自分ゴト化」に必要なことは何だと思いますか?
自分が心から熱中できる“好き”を見つけることだと思います。
今の僕にとっては、それがデザインです。
僕たち人間にとって、大半のことは好きでも嫌いでもないことだと思うんですね。
でも、そんな中で極まれに、自分が心惹かれる“好き”が現れる。
その好きという心の声から目を逸らさないで、何かしらのアクションを起こしてみる。それが大切なことなのではないかと考えています。
僕も大学卒業後、自分探しをしていた時に、心奪われた1つのインテリアデザインの投稿から新たな人生がスタートしました。
結果的に、インテリアデザインは違うなということで、別のデザインの道へと進みましたが、このように自分が好きだと思ったことにはまず飛び込んでみる。
それを繰り返すことで、自分が本当に好きなものと出会えるはずです。
自分が心から熱中できるものを見つけることができれば、自然と人生は自分ゴト化されていくのだと思います。
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今回のインタビューを通じて、改めてクリエイティブに携わる人達に対する尊敬の念が強くなりました。
偉大なる前リーダー・ニトロさんからバトンを受け取ったなかむさんが、今後どんな新デザインチームを作っていくのか、乞うご期待です。
P.S. なかむさんのデザインの表現の幅が広すぎて感動しました。
ウラスケバナーからサウナランドの野良人間まで、同じ人がデザインをしたとは思えないほどの振り幅です。
今後も、なかむさんのデザインの1ファンとして、新たな作品を楽しみにしています。
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