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『怪獣人間の手懐け方』はじめに無料公開


誕生日になりました!
箕輪です!!
みなさんのおかげです!
本日、僕の新刊が2冊、Amazon予約開始になります!
そのうちの『怪獣人間の手懐け方』のはじめにを無料公開します。
あらゆるビジネススキルよりヤバイ人と出会う方が人生は大きく変わります。
いかにヤバイ人たちと出会って口説いて仕事にしていくか、本質的なところから具体論までめちゃくちゃちゃんと書きました!
絶対に損させないので、ぜひ予約お願いします!
Amazon特典も28日中に同時発売の『かすり傷も痛かった』と2冊予約してくださった人だけなので、ぜひポチってください!

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PROLOGUE

僕には特別な才能は何もない。

勉強も中の上くらいだったし、サッカーも区の予選で敗退していた。

大学も1浪で行った。就職が決まらなくて留年もした。

2度目の就職活動で老舗の出版社になんとか拾ってもらったが、キーボードもまともに打てず先輩たちに心配された。

僕の人生を変えたのは、ただひとつ。

「怪獣人間」との出会いだった。

「怪獣人間」と出会い、対峙し、仕事をしていく中で、時代の空気を知り、そして波に乗り、自分の限界値が引き上げられた。

まったく自分の実力や才能ではない。

僕はMBAも持ってないし、英検も4級。イケメンでもなければ起業でうまくいったわけでもない。

ただ「怪獣人間」と出会ったことで、対峙したことで、仕事にしたことで、ベストセラーを連発し、メディアにも出て、好きなことを仕事にできるようにもなった。

埼玉から2時間かけて満員電車で会社に向かっていた暮らしから脱し、サラリーマンでは稼げないお金も稼げるようになった。

狂ったように目的だけを見て、成果を残していく人たち。凡人たちが積み上げた小さなプロセスなどはお構いなしに、革命を起こしていく人たち。明らかにほかとは違う発想をし、いかがわしい生き方を選ぶ人たち。

本書は、そんな一部の狂った人たち、いわば「怪獣人間」の手懐け方について書いていく。

「怪獣人間」と出会い、対峙し、仕事にすれば、あなたの人生は大きく変わる。

しかし、生半可な気持ちで近づくのは危険だ。

「怪獣人間」は、灼熱に燃える太陽みたいなものだ。

遠くにいれば、やさしく温かい存在だが、近づき過ぎると、焼き殺されてしまう。

もしあなたに、そこに踏み込む勇気があるなら、この本を手に「怪獣人間」の世界に飛び込んでいこう。

人生が劇的に変わり、見たことのない景色が見れるはずだ。

2022FIFAワールドカップ・カタール大会に世界中が熱狂し、2023ワールドベースボールクラシック(WBC)に日本中が沸いた。そこには、まだ誰も見たことのない、予想を超えた結末があった。奇跡のようなドラマがあった。僕たちは予定調和を超える世界に憧れる。しかし、それができる人はひと握りの 特別な人たちで、僕たちとは別世界の人間だろう。

だいたい、世の中を狂ったように変えていく人たちは恐ろしい存在だ。その人たちと仕事をしようものなら、たちまちこちらは食われてしまうか、踏み潰されるか、跳ね飛ばされてしまうのではないか。近づくことさえ、できないのではないか。だから、遠くから見ている。できるだけ遠くにいれば、被害を受けずに済むし、穏やかに生きていけるかもしれない。

しかし、川は源流から下流へと流れていく。

源流にいる怪獣人間が暴れ、しばらくして増水した川に驚き、その泡沫を浴びて、自分たちの生き方や生活にわずかな変化をつけて楽しむ。

わざわざ怪獣たちが暴れているところに飛び込む必要はない、と考える人は多い。

しかし、下流で穏やかに生きるだけでは、新しいものはつくれない。

僕はそういう安心安全な生き方を選ばなかった。

源流にはすごい才能を持った怪獣人間がいっぱいいる。源流まで行くと、世の中の常識に囚われることなく、日々熱狂しているとんでもない人たちがいる。

怪獣であり人間。人間であり怪獣。その破壊力はすさまじい。世の中をガラリと 変えてしまう力がある。あるいは社会全体を敵に回すかもしれない危険性を孕む。常識を疑い、常識に囚われない人たちだ。

たったひとりで世界を劇的に変えてしまう。

怪獣人間と話は通じるだろうか? 喰われることなく怪獣人間と仕事をする方法はあるのか? どのような距離感が最善なのか?

「なかなか著者の懐に入れない」

この本の企画は、本書の担当である新人女性編集者のそんな悩みから始まった。

ひと癖もふた癖もある人たちと本をつくっていく僕のスタイルを見て、そこに特別な気遣い、気配りがあると思ったらしい。

でも僕は気配りはできない。どちらかというと無礼な人間だ。気配りや気遣いを人に語ることは難しい。

すると今度は、距離感の詰め方、コミュニケーションの取り方について教えてほしいという話になった。

僕が癖の強い人と、友だちのように遊び、SNSで絡み、仕事につなげていくやり方に何かコツがあると思われたらしい。

たしかに僕は面倒臭そうな、ややこしそうな、怖そうな「怪獣人間」に近づいて、距離を詰め、自分の仕事につなげてきた。僕の生き方に、それがうまくハマった。

怪獣人間との出会い

最初に出会った怪獣人間は、与沢翼だった。

当時、まだ編集者にもなっていなかった僕は、上司のムチャ振りから与沢翼の雑誌をつくることになって、付き人のように毎日一緒にいた。ロールスロイスに乗り込んで隣で話を聞き続けた。時代が生み出した吹き出物のような存在を特等席で見た経験は貴重だった。スピード感、影響力、決断力すべてがそれまで僕が生きていた日常とは違っていた。

こういうことをするから世の中が騒ぐのか。ここまでやると警察が動くのか。世の中にはこんな世界があるのかと驚いた。

与沢翼は僕のつくった雑誌「ネオヒルズ・ジャパン」の発売日に書類送検された。おそらく警察は発売日に合わせてきた。運転手への暴行容疑で、最終的に不起訴に なったが、僕が知る限り与沢翼は暴力をふるうようなタイプではなかった。

それでも、世の中を騒がせすぎると、事件にされてしまう。

同時にそれが大ニュースになり、その雑誌はアマゾン総合ランキングで1位になった。SNSでは与沢翼の話題で一色だった。

「発売日に与沢が逮捕」という言葉がネットに躍った。混乱する社内を横目に僕は全身で興奮していた。

こんな刺激的なことがあるのか。言葉を選ばず言えば、放火魔になった感覚。少し世界の輪郭に手を触れたような気がした。

この体験が忘れられずに、もっとやばい人、もっと歪な人と仕事をしたいと思うようになっていった。

正しいか正しくないかではなく、面白いか面白くないかが判断基準

そもそも結末の読めるストーリーは安心だ。でも驚きもなく、心が躍ることもない。そういう生き方を選ぶことも選択肢のひとつだろう。

だけど、僕は選ばなかった。いや、むしろ怪獣人間との刺激的な人生を知ってしまったら、まっとうな世界に戻れなくなった。

最初から、怪獣人間と仕事をすることを狙っていたわけではない。

なんとなく、「こういう人、好きだな」と感じた人が、世間から見ると変な人、やばい人で、たとえば周りが「そんな人に近づくのはやめたほうがいい」と止めるような人たちだった。

本を売ることを生業にしているからには、面白い本をつくってできるだけたくさん売りたい。

たとえば池上彰さんとか真面目な先生の本で1 0  0 万部売っている編集者に、僕は嫉妬しない。だけどガーシーの本をほかの編集者が出してヒットしていたら、悔しいし、自分でやりたかったな、と思う。

僕は正しいことより楽しいことをしたい。編集者としては面白いか面白くないかの判断でジャッジしたい。

ガーシーが逮捕されたからといって本を出したことを後悔なんてしていない。逮捕されるかされないかは、有罪か無罪かというジャッジだ。それは警察や裁判所の仕事だ。

もちろん法治国家として法律は前提だけれど、有罪か無罪かを決めるのは僕の仕事ではない。僕は編集者として面白いか面白くないかで仕事をしている。ガーシーが出所して、また面白いことになったら、誰が止めようとまた本を出したい。怪獣人間に関わりたい。それは、半分は本を売りたいからで、半分は僕の偏愛だ。 僕は、ややこしい案件に関わりたい。身体の中から求めてしまう。

街中でケンカをしている人たちがいたら、そこは見ないようにして、遠ざかる人が多いだろう。でも僕は、なんでケンカしているのか知りたいし、できれば入っていきたい。

いざこざに巻き込まれるのが、面倒なのに好きなのだ。

夜、寝れないときには、YouTubeで「ロシア人 喧嘩」とか「伊藤リオン 沖縄 喧嘩」とかわざわざ検索して乱闘動画を見てしまう。

これは、僕の根源的な欲求なのかもしれない。何かややこしいことが起きたら近づきたい、スキャンダルが起きたらその裏側にいたい。

「この人のことを本にしたい」と熱く思えなければ最後まで全力で取り組めない。本をつくって、たくさん売るためには熱が必要だ。熱狂が必要だ。経過には責任は持てず、結果にだけしか責任は持てない。だから本をつくってる途中でも、なんかつまらないと思ったら、なんか普通だなと思ったら手が止まってしまうこともよくある。

社会人としては失格だけど、編集者としては締切だけを守る編集者より誠実な気もする。

世の中の闇を暴きたいといった気持ちもない。社会正義とかどうでもいい。  僕は世の中の「こうあらねばならない」、「こうしないといけない」という空気を ただ壊したい。

真っ当に生きろ、正しく生きろ、はみ出すな、という同調圧力に対して、「ほら、ここにそんなことに囚われていない人たちがいる」と言いたい。

だから世の中と混ざり合わない異物を本にしてきた。

ガーシーの意見や生き方を肯定しているわけでも否定しているわけでもない。ギャンブルで金を失い詐欺までして、ドバイへ逃亡。なのに選挙に出て、国会議員になって除名になり、しまいには国際指名手配され逮捕。

この間わずか1年。映画ではなく現実にこんな生き方をしている人がいたら本にしないわけにはいかない。

毎日会社で仕事をして常識の中できちんと生きている人からすれば、「世の中にはめちゃくちゃな人がいる」と思えるだろう。「自分の悩みなんて、大したことじゃないんだな」と感じる人もいる。「そこまでやる人がいるなら、僕も挑戦してみようか」と考える人もいる。「あいつよりは自分はまともだから大丈夫」と安心する人もいる。

予定調和が壊れたものこそ面白い

「会社へ行きたくないな」と適当に理由をつけてサボる。あるいは面倒臭そうな会議を、なんだかんだ言ってパスする。自分はダメ人間だなと落ち込んでも、国会に出ないガーシーより怒られることはない。

怪獣人間たちのとんでもない生き方を知ることで、窮屈な自分の人生をちょっと緩めることができる。自分の人生を少し自由にできる。

怪獣人間を知ることによって現実や常識が破壊され、その切れ間に一瞬本当の自分が見える。僕はそれを見せたい。

多くの人は編集者じゃないし、ガーシーやホリエモンやゴーンや見城さんみたいな怪獣人間とは縁がないだろう。

しかし、どのジャンルにも怪獣人間はいる。どのジャンルでも源流があり、まったく新しいものごとは、そこから始まっている。

太陽と同じで、遠くにいれば居心地がいいが、近づいたら火傷をする。しかし怪獣人間の近くにしかない面白さがある。

ダイナミックに世界が動き、金や人がうじゃうじゃ集まっている。

AIが発展し、機械的で事務的な仕事には価値がなくなる。人間同士の、内臓と内臓を擦り合わせた血みどろの感情ゲームにしか動かせない領域がある。

この本は、怪獣人間の生態を理解し、いかにして発見し、接触するか。関係を深め、仕事の成果に結びつけるかを書いている。

ヤバい人の本をつくってきた、僕の編集論のすべてだ。

怪獣人間と出会うことで、普通に生きていたら出会えないような経験ができたり、とてつもなく面白い仕事に携わることができる。自分の「当たり前」の基準が変わり、飛躍的に成長することもできる。

これはほかの仕事をしている人にも参考になると思う。

たしかに怪獣人間とコミュニケーションを取ることは簡単ではないし、編集者としての僕のやり方は少し極端で普通に生活するうえで簡単に実行できない話もあると思う。

しかし、エベレストに登れるように特訓すれば富士山は余裕なように、この本を読めば、職場や取引先とのコミュニケーションや人間関係の悩みは、なんてことないなと思えるはずだ。

人生は人との出会いで驚くほど変わる。

さあ、怪獣人間に出会う旅を始めよう。

箕輪厚介


続きは本書でお楽しみください!

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