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旧態依然とした業界において、どう異端であり続けるか

6月9日、山口県下関市にて『自分をブランド化する生き方 #箕輪維新 』と題した講演会が開催されました。読売テレビの西田二郎さんとともに登壇して、トークが始まります。

チャーミングさのある人間は生き残る

西田:Twitterやテレビとかで箕輪さんを見ていると、実際にお会いした時ギャップを感じますね。

箕輪:(ギャップとか)そんな意識はしてないんです。昨日、出版業界の社長や専務とかが集まる飲み会があって。僕は興味ないから普段行かないんですけど、会社で2番目に偉い人に「来てくれない? 箕輪が来たら盛り上がりそうなんだよね」って言われて。

さすがに断れないなと思って行ったら、(僕に対する)警戒心が半端なかった。「老害だと思ってんでしょ?」みたいな。いやいや、俺そんな嫌なイメージなのって(笑)。

西田:出版業界を斬りつけてるというか。

箕輪:普通に名刺交換するだけで「いい人だね」って言われた。

会場:(笑)。

西田:名刺交換しないイメージはありますよね。箕輪さんは次の時代を作りにいってる感じなので。

箕輪:僕、本当腰が低いことでは有名ですから。

会場:(笑)。

西田:重要なことですよね。

箕輪:重要! それこそ西田さんとかダウンタウンさんのように表に出てくる人って、それまでいた業界人に嫌われるっていうのは当たり前じゃないですか。

西田:時代を変えたり、新しい何かを進めたりするからね。

箕輪:でも、チャーミングさとかがなくて、単純に新しさと強さだけの奴は生き残れないですよね。

西田:敵を作っているというイメージを形成することも大切。でも実際は、誰も敵がいないことはありますよね。

箕輪:Twitterとかで誰かと戦ってるように見えるけど、具体的には誰も傷つけてないの。実際に会ったら「本当すいません。あれパフォーマンスなんで」みたいなこと言います。媚を売っているわけではなくて、本気で倒しに行っても得がないから。

深さと熱量を求める時代へ

箕輪:西田さんみたいに体制側にいながらも、イノベーションを起こし続けられるのはなんでですか?

西田:僕は20数年ずっと『ダウンタウンDX』の演出をしてきて、現在は営業から編成に移って。

箕輪:超偉い人じゃないですか。僕サングラスかけてていいのか。

西田:僕もサングラスさっき持ってたんで、一緒にかければよかったですね(笑)。

箕輪:明日、偉い人から怒られないですか?

西田:全然。僕はそんな偉くないですから(笑)。ただ、TVというのは非常にたくさんの人が関わって放送しているものなので、型がすごく決まってしまっています。それを新しい形で作れないかって、本当に一人孤軍奮闘で出ていって色々なものを見つけては会社とやりとりしながら、今までなかった形を作っていってます。

今は、「未来のTVを考える会」という会社だけでなく地方含めたTV全般のことを考えていく法人を立ち上げて、メディア全般のことをしています。

箕輪:僕、やっぱり出版ってすごい楽だと思うのは、元々そんなに儲かってないし、マスメディアじゃないんですよ。ある種、ニッチの積み重ねで。だから、イノベーティブなことをやってハレーションっぽく見えてても、ぶっちゃけ規模が全部中小企業なんですよ。

ただ、TV業界って社員数もさることながら、事業規模も大きいじゃないですか。そこで新しい事をやろうと思えるのがすごい。難しくないですか?

西田:なかなか番組を作る立場だけでTVを変えることはできないですね。営業や編成という色々な部署の力学を理解した上で、彼らの手が届かない場所を見つけて、組み込んでいきます。

箕輪:僕のレギュラー番組作ってくださいよ。『イッテQ』の後に(笑)。

西田:その時間帯で作ることは可能かもしれないけど、TVが怖いのはフタ開けて視聴率がふるわなかったら、その時点で打ち切りますってなる。

箕輪:そうなったら、Twitterで怒ります(笑)。

西田:TVというのは売り上げとかではなく、ゴールデンだと特に、視聴率が全てなんですよ。深夜だったらまた別ですけどね。売れればなんでもいいでしょっていう世界ではないのが、本当厄介というか。

箕輪:でも、そこはある種変わってきてて。西田さんが一番やってることだと思うんですけど、視聴率ってもはや広告会社が広告枠を売るためのテクノロジーの指標であって、深さとか熱量が...。

西田:測れるようになってないんですよね。

箕輪:ですよね。深さとか熱量とかが大切だってのは綺麗事だったけど、徐々にそっちの方でマネタイズできるようになってきましたよね。

西田:まさにそう。だから、ちょっと面白くなり始めている。TV業界全体が変わることは時間がかかるかもしれないけど、少しずつ熱量のようなものが大切になってくるような時代がくると思います。

TV業界も出版業界も変わっていくだろうということは感じています。誰がそれを担うのか。おそらく同じ若者でも、変化に対応できる若者とできない若者がいると思う。

箕輪:確かに。今回のテーマである「箕輪維新」というのはそこに紐づいてるわけですね。

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テキスト 大原瞬

編集 壁井裕貴 橘田佐樹

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