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なぜ動画にのめり込み、作り続けるのか

箕輪編集室メンバー紹介企画! 今回は、メディアチームのチーフクリエイティブディレクターを務める吉田貴臣さんへのインタビューです。

*前回の記事はこちら

病気のように没頭する

ー初めて編集した動画は何ですか?

吉田:友達と一緒にやってたバンドで、ライブ告知用に作ったミュージックビデオですね。僕は昔からミュージックビデオが好きで、こういう映像を作れたら音楽にも携われるなと思ってて。iPadやスマホを友達から借りてきて、10台くらい置いて一気に録画した。

それで、Adobe Premiereっていうソフトをダウンロードして編集したんです。それが一発目の動画編集だったんですけど、思いのほか面白くて没頭して、10時間くらい飲まず食わずでやり続けた。それが動画に入ったきっかけです。

ー今は毎日、動画編集に没頭しているんですか?

吉田:ずっと作り続けてますね。移動中とかもずっと考えてる。もうワーカホリックなんでしょうね。だから、休みとかあっても楽しくないんですよ。一昨年の12月にキューバに行ったんです。キューバってネットがないから、基本的にWi-Fiとかもなくて。

仕事できないと思うじゃないですか。けど、高級ホテルのロビーでは有料のWi-Fiがあるんです。それで、メールをチェックして修正とかしてました。ホリデーとして行ったのに、結局仕事しちゃうんですよ。なんかね、バカですね(笑)。

ー好きじゃないとできないですね。

吉田:好きをもう超えてますよ。病気だと思う(笑)。やってないと落ち着かないというか不安になっちゃうんですよ。

ーいろんな表現方法がある中で動画にハマったのはなぜですか?

吉田:動画に関してはストレスがないんですよね。相性ですかね。あと、動画はスキルがいらない。は? って思うかもしれないですけど。例えば、習字ってめっちゃ練習するじゃないですか。一発で書けない。ギターもすぐには弾けないし、絵もすぐに描けない。

でも、動画はすぐにでもできるんですよ。撮影とかになるとちょっと難しいけど、編集は何でもできる。時間かければ何事もできるようになるだろうけど、動画は一番早くできるようになると思う。

多分僕が、スポーツが超苦手なせいでもあるのかな。イメージした通りに体が動かないんですよ。習字とかもどうやって書いたらいいかは分かってるんだけど、なんか上手くいかないんですよ。

ー意外! すごいスポーツできそうですよね。

吉田:マジで苦手。この間もフットサルの撮影に行って、稲場くんが「一緒に蹴りましょう」って言ってきたからやったんですよ。そしたら、完全にフリーの状態で最高のパスがきたのに、空振りしちゃった。もう蹴ったらゴールなのに当たりもしなかった。

そんな感じで、自分の思い通りに体動かすのが超苦手なんです。その点、動画編集はマウスを動かすだけですよ。運動神経とか関係ない。

ー動画を始めた時に、真似していた人とかはいますか?

吉田:あまり一般の方は知らないと思うんですけど、映像作家の丹修一さんですね。ミュージックビデオを作ってる方で、有名なものだとレミオロメンの「粉雪」やhideの「ピンクスパイダー」とかですね。

90年代に活躍された方なので、全く今風ではないかもしれないけど、ミュージックビデオの界隈では超有名な大御所です。丹修一さんの作る映像が本当に美しくて、最初はずっとあんな動画を作りたいと思ってて、ひたすら丹修一っぽい編集をやってましたね。未だに彼を意識してるところはあります。

ーずっと憧れているんですね。

吉田:モチベーションになりますよね。やっぱ目標があると真似するじゃないですか。でも、真似してみると全然違うんですよ。相当研究して作ったはずなのに、絵作りもしょぼくて、編集のセンスもない。そもそもカメラが違う。そうやって作ってるうちに自分の作品との違いが出てくるわけですよ。

そういうのが段々分かると近寄っていける。だから、目標というかこういう動画を作りたいっていうのを持ってるのはいいことです。すぐに到達するのは絶対無理だから(笑)。目標があることで、今自分がどの辺のレベルか分かるんで、そういう基準はあった方がいいですね。

メンバーと作っていく未来

ー(タカオミ動画編集室の)サロンメンバーに、こうなってほしいと思うことはありますか? 例えば、動画クリエイターになってほしいとか。

吉田:まあ、動画クリエイターになってほしいけど、別にそれ一本でやる必要はないかな。でも、僕は動画ってすごいと思ってて。音や絵、文章、ストーリーもあって、時間軸もあるじゃないですか。もう最強のメディアだと思ってるんです。全部入っていて、ほぼ現実世界と同じなんですよ。

やっぱそれだけ人に伝えられる情報量とか、感情を揺さぶる可能性みたいなのが大きいと思ってる。動画が流行ってるからとか、動画を作れたらかっこいいからという理由で動画に入るのはいいんです。けど、最終的には動画はいろんなメディアや表現方法の中でも、人へ何かを伝える時にすごく適してるものだっていうことを理解してほしいですね。

その上で、じゃあ何を動画として作ろうかと考えられる人になってほしいです。それが物を売るためとかどんな目的でもいいけど、動画の可能性みたいなものをちゃんと理解した上で作ってもらいたいなと思います。

ー1つの手段として使えるようになってほしいということですか?

吉田:そうですね。本質って言うとチープになっちゃうけど、動画というものの本質を理解してほしい。動画にしたらインプレッション増えるからとか広がりやすいからっていうのも別にいいけど、文章や絵とかでなく何で動画なの? っていうのをちゃんと自分の中に持ってほしいです。

もちろん文章には文章の価値があると思うし、コンテンツによっては文章の方がいいこともある。けど、あえて動画を選ぶ理由っていうのをちゃんと説明できる人になってほしい。僕もまだ途中ですけどね。

ータカオミ動画編集室をやっていくことに、どんな不安や楽しみがありますか?

吉田:不安はサロンメンバーに量を求める以上、自分が一番動いている状況に身を置かなきゃいけないことですかね。今も毎日動画は作っているけど、もっとやらなければいけないなと。

楽しみはタカオミ動画編集室に依頼すると、次の日にはイケてる動画が出来上がってくるっていう信頼を作って、いろんなところから依頼をもらえるようになりたい。あそこに頼むとヤバいよみたいな。そういうサロンになることが楽しみですね。

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聞き手 神平歩美 橘田佐樹
テキスト Nobuhiro Arai 古泉歩美 岩崎隼斗
編集 高橋千恵 橘田佐樹
写真 山﨑凌
バナーデザイン 前田高志

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