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「市場を見ろ!社内で強くなるためには社外で有名になれ!」 箕輪厚介 & 浅見裕 『Guild Summit』に登場! #リアタイ

会社員でもない、フリーランスでもない、新しい働き方を模索するイベントである『Guild Summit』が2019年4月11日(木)、GINZA SIXで開催されました。

スペシャルゲストとして招待された箕輪厚介さんの他に、箕輪編集室からはイベントプロデュースチームのリーダーで運営メンバーでもある浅見裕さんがライトニングトークに登壇しました。

浅見さんは箕輪編集室で数々のイベント運営を手がけてきました。
最近では、制作したみの編マフィアカードが一世を風靡しています。


普段の浅見さんは「浅見制作所」というプロジェクトの代表を務めるフリーランスです。
生まれ育った埼玉県・秩父を拠点に、Webサイト制作、コンテンツ制作、メディア運営などのサービスを通して、様々なクリエイティブを生み出しています。

浅見裕さん プロフィール:
大学卒業後、インテリア総合商社に入社し営業を担当。営業部員として300名中でトップの売上を記録するが、7年間勤務ののち、ITベンチャー企業へ転職する。Webマーケティングに携わり、日本最大の航空会社や大手ビール会社などのWebサイト設計も担当。2015年6月から始めたブログでは、開始1ヶ月後に50万PVを超すバズを体験する。2016年にローカルWebメディア『ちちぶる』立ち上げ。4年間勤めたベンチャー企業を退社し、生まれ育った秩父にUターンする。2017年「浅見制作所」を開設。

従来の会社組織の枠組みに囚われず、より柔軟で個のポテンシャルにフォーカスした新しい働き方を選択する人を支援するこのイベントで箕輪さんと浅見さんは何を語るのか。
今も続いているイベントの内容を速報でお届けします。


フリーランスが適切に評価される世界を目指す


ライトニングトークとはカンファレンスやフォーラムなどで行われる短いプレゼンテーションのことです。 様々な形式がありますが、持ち時間は5分、という制約が広く共有されています。たった5分という時間の中に自分の言いたいことを集約させなければならないため、浅見さんも万全の準備をして望みました。


浅見さんは秩父デザイナーズギルドを主宰しています。このギルドは「秩父」に文脈をもつフリーランスのギルドです。
今回、浅見さんはそこで実践しているフリーランスを評価する収益配分システム「シェアリングバリュー」が目指すリスペクト型経済について説明しました。

フリーランスで構成されるチームの多くが抱えている問題。それは評価の難しさ。
浅見さんによると、フリーランスのチームでは以下の3つの問題がよく起こりがちだそうです。

・アウトプットした人が評価される
・目に見えない価値の評価がし辛い
・フィードバックを受けづらい

浅見:フリーランスはプロジェクトごとに関係が終わってしまうのでこうした問題が起きやすいんです。

これらの課題を浅見さんは360度評価の考え方を導入することで解決します。

一般的なフリーランスギルドの考え方は手を動かした人に報酬が入り、それ以外の人には入りません。それに対して、秩父デザイナーズギルドが実践する「シェアリングバリュー」はプロジェクトの収益を、一度メンバーで均等配分し、その後にメンバー内で感謝とともに再配分を行います。これにより、目に見えづらい価値についても評価することができるとともに、お金にメンバーからの感謝がのるというメリットもあります。全員で評価を決めるので合意形成も図れます。このシステムでは雰囲気を良くしてくれた人も、ミーティングをセッティングしてくれた人も収益を得られます。

多くのメリットが有る「シェアリングバリュー」。しかし、導入するには3つの条件が必要だそうです。

・評価経済の世界観を理解している
・メンバーそれぞれがしっかり自立していること
・ポジティブであること

浅見:単純な金銭だけでなくて感謝・信頼といった価値の重要性を知っている事が重要なんです

「価値」の見える化を実現し、「価値」をシェアすることを楽しむこと。それを実現することであらゆる「価値」が正しく評価され、誰もが生きやすい世の中を実現することを目指しています。


箕輪厚介独白 箕輪編集室は「好き」を実現する集団だ!

『GUILD SUMMIT』にスペシャルゲストとして招かれた箕輪さんは、『2030、ぼくらの働き方』というテーマに臨みます。
労働に対する価値観も変化しています。若者は経済的な成長よりも価値観のつながりを求めるようになりました。箕輪さんは自身が運営しているオンラインサロン、箕輪編集室を引き合いに、変化する価値観について語りました。

毎回、何の集まりかを把握しておらず、現地で会合の趣旨を聞いているという箕輪さん。今回のイベントは野良サラリーマンの集団である、という説明を受け、「まさに僕が来るべきイベントだ!」と宣言します。

「メディアを通して、箕輪厚介のことは知っているが、箕輪編集室が何をしているのかよくわからない」ーそんな質問に対して箕輪さんは答えました。

箕輪:僕もよくわかってない(笑)

爆笑に包まれる会場。静まった後、箕輪さんは説明を続けます。

最初は本を作る、プロモーションするという目的で集まった集団だった箕輪編集室。しかし、その枠に収まらない箕輪さんを中心に、組織もどんどん多様化していきました。動画、デザイン、イベント。。ありとあらゆるクリエイティブに手を出し始め、異常な集団ができたと言います。

箕輪:自分がベストセラーを出せるのは箕輪編集室のおかげ、僕がこの本を売るぞ、といったら各チームが鬼のような連携をする、本当に迫力ある実働部隊です。彼らがいなくなってしまうともう僕は何もできなくなる。それくらい頼りにしてますよ。

箕輪編集室の強さは、所属している人間の優秀さとモチベーション。何かを始める時、箕輪さんは方向性だけを示して後は何もしないと言います。その後はメンバーが能動的に動いて、成果物を出す集団。そんな説明を受け、会場からはひとつの疑問が生まれます。

「そういう自由な集団で、会社の仕事ができるのか」

それに対して、箕輪さんは答えます。

箕輪:段階がありますよね、箕輪編集室は感情報酬で動いているので、最初は成果物もレベルが低かった。でも、みんな熱狂して動いているので、勝手にクオリティが上がり続けて、やがてすごい物ができてるんです。ZOZOとか博報堂とか、資生堂とか、キリンといったクライアントからの発注が来るほどの存在になっています。

しかし、それを狙ってはいけないということが箕輪さんの持論です。お金にならないけれども好きなことをする。そのスタンスは変えたくないと言います。社会が成熟した現在、成功する型が出尽くされています。型にはまった方法ではヒット作は出ない。そういう時代だからこそ「好き」という感覚が必要なのだそうです。

「主語は自分」自分という旗を立てろ!

箕輪:とにかく市場を見ることですよ。上司じゃなくて。

箕輪さんは何度も繰り返しました。会社に評価されているのではなく、市場に評価されているという感覚を持たなければ、この先生き残れないと言います。

箕輪さん自身、幻冬舎に転職した当初は苦労したそうです。しかし、そこで周囲や上司の顔色を見るのではなく、徹底的に市場を見て、成果を出し続けた結果、社内でも尖った存在で入れるようになったのだと言います。

箕輪:上司の前だけで頑張っていれば良かったのはある意味幸せな状態だったのかもしれないね。でもこれから先はマジでサバイバルだから。市場を見て頑張っていこうってことですよ。

「奴隷の幸福」と表現される、言われたことをやればいいという時代は終わったと言います。自由競争の時代、同じ価値観を持った同士で集まって、一人ではできない大きな仕事に挑戦する。複数の組織に同時に所属しながら、お金よりもやりたいことのために働く。そんな未来はそう遠くないことかもしれません。


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編集:柳田一記こっとん
写真:山崎凌

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