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ノウハウや方法論から良いものは生まれない #箕輪つくば

こちらは、8月3日茨城県つくば市にて「つくばの勝算」と題して開催された講演会の書き起こし記事です。箕輪編集室のメンバーでもある村本さんがモデレーターを務めてトークは進んでいきます。

*前回の記事はこちら

熱中する環境を作り、経験値を高める

村本:箕輪編集室はどのようなことをしている集団ですか?

箕輪: 最近はクリエイティブに何かを生み出すことに結構寄ってきてる。動画やデザイン、ライティング。イベント運営やシェアハウスを作るとか。何かモノを作るとか表現することを網羅的にやってるところって感じかな。

でも、みんなそういうことが好きなわけではないから、単純にフットサルやってる人もいる。あとは地方チームも盛り上がってる。最初は人数を増やすと熱量が薄まるかなと思ったんだけど、全く逆だった。増えれば増えるほど自然とコミュニティになって人間関係が親密化して、いたるところで面白いことをやってる。

ニートみたいな人もいれば、弁護士や医者もいて、高校生から60歳ぐらいの人もいる。こんなに多様な人がいると問題が起こると思うんだけど、僕という人間や「死ぬこと以外かすり傷」という価値観の共通性があるから大丈夫なんだよね。

今1200人くらいメンバーがいるんだけど、結構上手いことやれば箕輪編集室の中で生きられるというか、ある種の共同経済圏ができる。

例えば、みの邸というシェアハウスを全国に作って「とりあえず箕輪編集室に入ってみの邸に住めばどうにかなるよね」という状況を作ろうとしてる。会社の仕事が嫌でやめた奴も、バイトで週何回か働いていれば死ぬことはない。

箕輪編集室には、動画やライティング、デザインとかできる人がいるから教えてもらえるよ。そういうちょっと余裕のある環境でデザインや動画、ライティングを勉強して、自分が楽しいことをやっていけるようになるとすごくいいなと思う。

僕は、意味がないとか価値がないと思ってることをやめて、本当に心の底からやりたいと思うことができるような世界を実現したい。そうなった方が面白くてポジティブなイノベーションも起こるような気がしてる。

たとえ明日から仕事を無断欠勤しても、会社も部署も世の中も何も変わらず絶対に回っていく。みんな謎の責任感があって、自分がいなかったらダメだとか思ってるかもしれない。確かにその人がいなくて1日はてんやわんやするかもしれないけど、すぐ代わりの人が出てきてどうにか回っていく。

でも心からやりたくて、寝るのもご飯を食べることも忘れるくらい熱中してしまうようなことは、その人が本当にやらなければいけない素晴らしいことだと思う。きっと世の中を変えたり、多くの人に影響を与えるようになるから。それに、目をキラキラさせて死ぬほど夢中になれることって能力だよ。

箕輪編集室は、心から夢中になれることをできるような場にしたい。目の前の何かに熱狂できる環境を整えて、みんながやりたくないことじゃなくて、自分がやらないとダメだと思えるようなことができる集団にしたいなと思う。

手を動かさないと方法論は役に立たない

村本:コミュニティを作っていく中でどういうことに気をつければいいと思いますか?

箕輪:コミュニティの作り方に限らずだけど、あらゆるノウハウとか方法論っていうのは、自分が目の前の問題に本気で頑張っていると気づけることがある。

だから、ここで僕が「コミュニティの設計とは」とか言っても何も意味がない。やっぱりまずはどんなに小さくても、どんな形でも、自分なりの仮説を立ててやってみることが正解だと思う。

(箕輪編集室については)僕にとって一番自由で落ち着く場所にしていったの。そしたら箕輪さんってたまにいいこと言うけど、基本的にはグダグダしてるねってなって、みんなが自然体になっていった。

そうなると、みんないろいろ提案してくれるようになったの。「これが必要だと思います。こうしたらどうですか?」とか。僕が「あ、いいね。任せるわ」とか言ってるうちに、みんなが自分でいいと思うことを考えて動くようになっていった。

それで、ホリエモンや佐渡島さんが「箕輪編集室の自走具合はすごいよ」って言ってくれた。だから、僕は本を読んでコミュニティの設計はこうだからとか考えたこともない。まずは、こういう場所だったら自分は幸せだなって思う場所を作るのが一番本質だと思う。

方法論は、悩んだ時に出会わないと何の意味もなくて、必要になった時に効いてくるものだよ。だから、まずは具体的に自分が何をやりたいかをすごい考えて、手を動かしてやってみることが先だよ。

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テキスト Makiko Sato 片岡美紀
編集 壁井裕貴 橘田佐樹
写真 壁井裕貴

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