知られざる「スナック箕輪」舞台裏ストーリー【夕刊ミノ】キャリデザチーム
こんばんは。箕輪編集室キャリアデザインチームの仲井です。5月2日(土)の夕刊ミノをお届けします。
4月23日、全国を熱狂の渦に巻き込んだ「スナック箕輪」(箕輪厚介氏と本田圭佑氏の対談)が開催されました。その舞台裏で、とある悩みを持つひとりの青年を、たくさんの人たちが支えていた”一つのストーリー”がありました。
”ひとりの青年の悩み”
私は、4月に箕輪編集室へ入会しました。コミュニティの規模の大きさや、毎日開催されているイベント、プロジェクトの多さに感動していました。その中でも、「スナック箕輪」は特に楽しみにしているイベントでした。
しかし、一つ大きな悩みがありました。
私は重度の聴覚障害を持っているため、1対1の会話に集中することはできても、きちんと聞き取ることまではできません。
つまり「スナック箕輪」で繰り広げられている登壇者同士の会話が分からないということです。
普段、職場でもZoomを使用する機会はあります。同僚は聴覚障害のことを知っているので、Zoom中はチャットで「文字起こし」をしたり、「音声認識アプリ」を利用したりと、私が会話の内容を理解できるようにサポートしてくれています。
しかし、私は箕輪編集室に入会して間もないため、私の障害ことを知らない方が多く、「スナック箕輪」で職場と同じような環境作りは難しいだろうと考えていました。
なんとかして会話の内容を理解するため、音声認識アプリを利用するなど試行錯誤していましたが、会話の内容まで理解することは難しく、思い悩んでいました。
”転機”
そんな中、転機が訪れました。
コミュニティデザインチームで自己紹介をした時に、「Zoomで会話の内容が分からない」という悩みがあることを相談しました。
すると平澤晃奈さんが、キャリアデザインチームの皆さんに向けて「Zoom中に文字起こしをしてくれる人」を募集してくれました。
募集後、すぐに5人が反応し、サポートするという旨の返事をいただきました。
その時、直近でお願いしたかったイベントは、「スナック箕輪」でした。
残念ながら今回のイベントには参加できない方もいましたが、「次回のイベントで一緒になった時は協力する」と言ってくれました。
その後、今回協力してくれる2人に連絡したところ、「リアルタイムでの文字起こしは厳しいので、終わった後にメモをシェアしよう」ということになりました。
結果的にリアルタイムでの文字起こしは実現できませんでしたが、対応してくれることに私は感激で胸がいっぱいになりました。
迎えた当日、私は音声認識アプリを駆使して、お二人の口の形を見て話の内容を読み取っていました。また、チャット欄での会話の内容からも理解しようとしていました。
序盤は、内容の30%程度しか把握できず、限界を感じていました。しかし、イベント後にメモをくれる予定だった方が、途中からリアルタイムで会話の内容をチャットで教えてくれました。
私は少し涙ぐみながら、熱狂の渦に包まれた「スナック箕輪」を見ていました。終了後、改めてメモをシェアしてもらい、私もある程度、話の内容を理解することができました。
自己紹介して約1週間という短い期間で多くの人から声をかけてもらったこと、そして皆さんのスピーディーで細やかな対応に「箕輪編集室」の素晴らしさを感じました。
”今後の展望”
私には1つの目標があります。それは「障害者と健常者の垣根を無くすこと」です。
社会では障害のある人は、受け入れ拒否をされたり、理不尽な扱いをされたりしているケースがあります。私はそれを少しでも無くし、全ての人が楽しめる社会を創りたいと思っています。
「箕輪編集室は、全ての人が楽しめる場を創れる素晴らしいコミュニティだと感じています。僕自身がこの数日で関わった全員から、“全ての人が楽しめるように”という思いが伝わってきました。
今後、箕輪編集室に障害のある人が入ってくるかもしれません。もしかすると最初は不便を感じるかもしれませんが、皆さんで一緒に工夫して、誰もが楽しめるような場になればと思います。
そして、皆さんが障害のある人と関わり、障害について少しでも理解することで、実際の社会でも障害の有無に関わらず楽しめる場が広がれば、とても嬉しく思います。」
テキスト/仲井健人
編集/鹿田正弘、竒藤宏、こふら
バナー/荒木和憲
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お問い合わせ:minowa.et@gmail.com