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内容を一部公開! 書店員さん向けメルマガ「箕輪書店だより」が始まります

箕輪編集室から、書店員さん向けメールマガジン「箕輪書店だより」が1月30日に配信開始します。


箕輪さんは、書店員さんと積極的に交流を図ってきた編集者のひとりです。

書店員さんを招待して飲み会を開いたり、書店へ直筆の手紙を贈ったり、ときには書店へ足を運んで書店員さんと交流をしてきました。ある書店では、『死ぬこと以外かすり傷』を発売した際に「箕輪大社」という遊び心あふれる棚を展開してくださるなど、交流というよりはむしろ「圧倒的な癒着」に発展してきています。

これまで育んできた書店員さんとの繋がりを深めるべく、さらには書店員さん同士のコミュニケーションをきっかけにして書店業界全体を盛り上げたい、という想いからメールマガジン「箕輪書店だより」は誕生しました。

具体的な内容としては、ご活躍されている書店員さんや編集者さんへの取材や、箕輪さんからあまり語られることがなかった「書籍の制作秘話」、新刊インタビューなど、書店員さんに読みたいと思っていただけるようなコンテンツを毎月無料で配信していきます。

★本メールマガジンは書店員さん限定で無料配信いたします。全国の書店員さんはぜひご登録ください!

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それでは、『箕輪書店だより』2019年1月号の内容の一部をお伝えしていきます。

【2019年1月号 目次】
1.はじめに
2.今月のコラム
3.本の売り方を考える
4.編集者インタビュー
5.書店員インタビュー
6.新刊インタビュー
7.あとがき
(太字にしたコーナーを抜粋してお届けします!)


1.はじめに

全国の書店員のみなさん、はじめまして。編集者の箕輪です。これから毎月、書店員さんだけが登録できるメールマガジンを配信していきます。

そもそもこのメールマガジンを作ろうと思ったのは、いつだっけな...まったく思い出せない。いつか忘れたんですが、佐渡島さんと話したことがきっかけ。

「箕輪編集室で、書店と協力して『死ぬこと以外かすり傷』を売れるようになったのすごいね。この繋がりをそのままにしとくのはもったいないよね。」みたいな話になったの。

というのも、箕輪編集室の地方メンバーが、各地方の書店員さんと仲良くなって、その書店に僕の編集した本や僕自身の本を置く専用の棚が作られるようになったんです。

だからこそ、『死ぬカス』を10万部売ることができた。そして、何よりも棚ができたこと以上に、書店員さんとの繋がりができたということが大事。そのみなさんとの繋がりを保っていければいいなと思って、書店員さん限定でメールマガジンを始めます。

なので、バリバリの骨太コンテンツというよりも、ふわっと肩の力を抜いて読めるようなものをゆるーく配信していきます。よろしくお願いします。


3.本の売り方を考える

少し前にこんなツイートをした。

「編集者はいい原稿を本にする」だけでは本を売ることができない。「作家にいいものを書いてもらってそれを伝えること」が編集者の仕事なので、編集者が作家面して小難しい顔して、割烹料理を食べながら、「今の人は本を読まないなあ」って言ってるようではダメだよね。

今の多くの編集者は、時代遅れの産物になってしまっていて、このままだと出版文化自体がオワコンになってつまらなくなる。だからこれからは、SNSや動画、オンラインサロンのようなコミュニティを使って渾然一体となってやれるかがキーになると思ってます。

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5.「棚が死んでいくのが見えた」本が売れないのは書店員のせいだ ~ 青山ブックセンター本店 店長 山下優さんインタビュー 〜

青山ブックセンターでは、ただ本を陳列するのではなく、お客さん・書店員両方の視点から明確な意思をもって書籍を選び「棚を編集すること」に注力されています。また、月に10回を超えるイベントを開催して、「本だけを売る書店」からの脱却をはかっています。その結果、13ヶ月連続で前年同月の売上を上回っているそうです。

そして、店長である山下さんは、先日公開されたインタビュー記事のPVが17万を超えるなど、今もっとも注目される書店員のお一人です。

ー記事やメディアに出演された際に、「書店はリスクがないからもっと仕掛けた方がいい」とよく仰っていますが、具体的にはどのようなことですか?

前田さんの『メモの魔力』は、全国で売り切れる書店が相次いでいましたが、逆になんでもっと発注しておかなかったんだろうなと思います。NewsPicks Bookも知名度があって、予約開始時点でAmazon総合1位を取っていたじゃないですか。置いたら売れることは確実な状況です。だから青山ブックセンターではかなり多めに発注していました。

ー売れることがわかっていたのに品切れはあり得ない、と。

そうです。青山ブックセンターで『メモの魔力』は異例の規模で売れています。あらかじめ準備しておけば他の書店さんでも売れただろうにもったいないです。

書店にはリスクがないんですよ。もちろん返品率だとか細かい部分はいろいろあると思うのですが、委託販売なので買い切りじゃないし、もっと思い切ったことはできたはずです。

青山ブックセンターの取り組みをツイートして、それがたまに他の書店へ波及することがあります。逆に、僕たちも他の書店からもそういう影響を受けたいです。著者さんのTwitterはよく見ているのですが、「ここでこれだけ売れました」とか、僕たちが刺激を受けるような情報はあまり見かけないんですよね。こんなことを言うと、めっちゃ喧嘩売ってるみたいになりますけど(笑)。

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6.『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』1週間で10万部のカラクリは“翻訳”にかけた想い ~ 共訳者 上杉周作さん ~

マイクロソフトの創業者ビル・ゲイツ氏や、元米国大統領バラク・オバマ氏が絶賛する世界的名著『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』
日本語の訳書が今年1月に発売され、1週間で10万部を超える大ヒットとなっています。

普段は、シリコンバレーでエンジニアとして働いているという上杉さん。なぜこの書籍の翻訳をすることになったのか、なぜ共訳者が圧倒的な販促活動を行っているのか、など気になっていることを伺いました。

なぜ翻訳者が販促活動を行うのか

ーまず、発売1週間で10万部突破おめでとうございます。

ありがとうございます。でも、まだまだこれからです。『FACTFULNESS』の教えの一つに「大きそうに見える数字は他の数字と比較しよう」とあります。たとえば日本の世帯数は5340万世帯。10万部売れても、500世帯に1冊しかない計算になります。

ー上杉さんは、発売後もSNS発信や書店周りを頑張っていらっしゃいます。翻訳者がSNS発信や書店周りをして前面に出ているのってとても珍しいですよね。積極的に活動しているのはなぜですか?

翻訳者が発信を通して、社会にもっと認知されてほしいなと思います。そしてゆくゆくは翻訳者の数がもっと増えてほしい。本以外にも動画や記事など、良質な英語の情報は爆発的に増えていますが、英日翻訳者の数がそうではないのは問題だと思います。

ーしかし、翻訳ツールは最近とても発達しています。それでも翻訳者の数が増えるべき理由は何でしょう?

僕はエンジニアなので、翻訳ツールがどのように作られているかある程度想像はつきます。ただ、簡単な会話ならまだしも、記事や書籍レベルになると、人間の翻訳を代替できるほど正確ではない。実際に『FACTFULNESS』を翻訳しているとき、Google翻訳を使ってみたのですが、使い物にならなかったですね。

Google翻訳の精度は確かに上がってきてはいますが、多くの場合、自然で美しい日本語と言うには程遠い。名著の価値をそのまま伝えられるかというとそうではない。僕は、名著の価値を落とすくらいの翻訳だったら、ないほうがましだと考えています。だから、名著の価値を落とさずに日本に伝えられる翻訳者は、これからも必要とされると思います。

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『FACTFULNESS』の冒頭に載っている「世界の事実にまつわるクイズ」のWeb版が公開されています。(本書を読んでもらうため、Web版では正解がわからないようになっています)

チンパンジーがランダムに選んだ正答率33%を越えられることはとても難しいようです。ぜひ皆さんも挑戦してみてください!



メルマガの配信は1月30日を予定しています。30日以降にご登録すると、1月号はお届けすることができないため、ぜひそれまでにご登録よろしくお願い致します!


テキスト:荒木利彦
バナー:小野寺美穂
写真:泉 光太郎(山下 優さん)、森川 亮太(上杉 周作さん)

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