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フォロワー1000人いない人間は終わってるの真意。ブランド人になれ!

田端信太郎×箕輪厚介対談の最終回です!どうぞ!



メディア人・広告人の資産はその人自身

箕輪:冒頭でも少し話しましたけど、前提としてフォロワーの居ないメディア人・広告人、最低1000人はいろって言う名言の、なぜかって言うのを判りやすく教えてほしくて。

田端:それ、思いの外炎上したんだよね。炎上ていうか反響とか、えーって思った。あの、メディア人、広告人って、言ってしまえばプロ野球選手ですよ。アスリートとかと一緒じゃ無いですか。

箕輪:才能業ですよね。

田端:もう、1000人ってね僕ね、相当甘いつもりで言ったんですよ。あの、言い方変えると、たとえばね、プロ野球のピッチャーになりたいのに、普通にボールぼこぼこに投げて100km、時速100km行かないやつが、プロ野球のピッチャーになれるはずがないじゃないですか? それは向かないから、止めた方が良いですよ。その人の人間的価値がないとか、それは言わない。ただ、あなた向いてないです。

箕輪:メディア人・広告人はサラリーマンじゃない。

田端:だって、メディア人とか広告人とかって、別にほら、東芝の半導体の工場みたいに設備があるわけでもないし、結局、その人自身が一番コンテンツで資産だから、

箕輪:人に紐付いていると。

田端:そう、人に紐付いている訳だから、そしたら1000人って俺、すげー、炎上しないで、甘く書いたつもりで。本当なら5000人とか10000人ぐらいとか思っていたけど、1000人すら越せない人は、ホント100%確信を持ってやめたほうがいいと思う。
まあ1000人行くまでには、3ヶ月か半年くらいかな、まあ、ある程度かかっても良いんだけど。

箕輪:5年がかりで1000人でもあまり意味は無いですか?

田端:うーん…。あとはマジレスすると、フォロワーと、フォローしてる人達って、バランスの関係があるんですよ。3000人フォローして、3000人フォロワーが居るみたいなのは、イマイチ。
ブランドとかうんぬん言う前の、もう運転免許みたいなものですよ、これは。

箕輪:じゃあ、その免許を取るための教科書を作るとしたら、どういうことになるんですか?

田端:人がやっていないことをやるってことじゃないですか? 当たり前ですけど。炎上しようが何しようが。

炎上できるって無茶苦茶才能ですよ。うん。僕よく言うんですけど、炎上なんか心配する前にほとんどのやつは燃えないゴミなんだから。

人がやらないことをやり、ネット上の自分を突き放して見ろ

田端:松井秀喜がね、努力できることが才能だっていったけど、僕は炎上できることがそもそも才能だと思ってます。

箕輪:人がやっていないことをやるって、よっぽど社会的なことじゃない限り炎上するわけですよね。って言うか、人がやっていないことって、今までの、みんなが作ってきた常識とかノリに反することですよね。

田端:そう。あと、僕がいつも思っているのは、ネット上の自分って言うのはマリオネットみたな、操り人形で、これ宮台真司が言ってたんですけど、で生身の田端信太郎とは別なんですよ。あ、だからこう突き放してみると、あー盛り上がってるなってなる。

箕輪:それ面白い!

田端:なにがどんだけ炎上しても全然傷つかないし、むしろ、スルーされる方が傷つく。

箕輪:わかる、最近あんまりないんだけど、悪口を必死に探しますもんね。

田端:わかるわかるわかる(笑)。

箕輪:まずは、人のやらないことをする。それで炎上も味方にしてしまう。それでも辛いっていうなら、アバターだと思えってことですよね。この3つを実践して、1000人越えない人は、向いてない。

田端:向いてない。本当に。ただ僕はその人の人格は否定してないけど、もう運動神経が悪い人が、プロ野球選手になろうと思っても、Jリーガーになろうとしても、無理なんですよ。音痴な人が歌手になろうとしても無理なんですよ。

箕輪:よく、評価経済を個人が全員輝ける世界みたいになる、みたいな文脈で話す人がいるけど、それは全く違くて、エッジに立った個人が見つかる世界ですよね。

ブランド人とは、“居ること” 自体に価値が生まれる人間
箕輪:田端さんの今のLINEの立場でいうと(※当時田端さんはLINE在籍)、欲求とか成し遂げたいっていうのはどうなんですか? LINEをこうしたいってのはあるんですか?

田端:いや、あんまりないです。

箕輪:えっ、ないんですか。プロジェクト毎に成功させようってこと?

田端:うーん。やっぱり天邪鬼だから体勢が決したら後はテキトーでいいじゃん、みたいな。
プラットフォーマーって関ヶ原の戦いだなって僕つくづく思っていて。あそこが勝つって思われたら本当に勝つんですよ。パーセプションの戦いなんです。勝ち馬にみんな乗ろうと思ってるから予言が自己実現するというか、あそこが勝つよねって思われたら本当に勝つんですよ。

箕輪:それどういうことですか? 勝つよねって思われるストーリーを作るってこと?

田端:ストーリーというよりも、戦国武将みたいなもんだから。田端さんがあそこにいるんだったら負けるよりは少しは勝つ確率が高いんじゃないかと思われるみたいなことが。

箕輪:へぇー、本当面白い。本当そうですね。

田端:それは受注してくるとかしてこないより、居ることが価値だし。部下も含めて、あの人はよくわからないけどTwitterとかで炎上しているかもしれないけど、あの人がいるんだったら勝つんじゃね、みたいな。

箕輪:俺、それ使おう。それだ。俺もそれがいい。

田端:戦国時代風にいうと足軽とかから見て、そう思われるってことが付加価値で。自分がなにもしなくて、本陣でドカッて椅子に座ってるだけで。

箕輪:あっ!ブランドとはなにか、終わりにできた。「ブランドとは機能ではない、幻想。いい意味での幻想。」

田端:幻想っていうとみんなバカにするけど、仮想通貨とか。幻想と現実の間には境目はそんなにないんですよ。幻想なのか現実なのか解らないけど、みんなが共有している幻想は現実なんですよ。

箕輪:そう。まさに幻想ほど強いものはないですからね。

田端:だって、みんな知ってます? 1万円札の原価20円なんですよ。なんでその20円の原価の紙切れをみなさん1万円だと思って受け取るんですか。これはみんなが1万円だと思ってるから1万円だと思って受け取るわけで。

箕輪:なるほど、みんなが信じてるから信じてるっていう。
でも、信じてるから信じてるってのは横の糸と縦の糸でものすごい綿密に絡み合ったとき、こんなに強いものはない訳ですよね。中々崩れない。

そういうことか。だからこういうプロダクト、プロジェクトをやってっていうのはブランド構築の途上であって、最終的にはここにいるからすげぇんだって。

田端:この人が言うなら間違いないって。

箕輪:そういう状態になるってことなんですね。

田端:僕、Conde NastのときVOGUEやってたんですけど。VOGUEとかも編集長のセンスがどうとかでなくて、VOGUEがこれを最新トレンドというなら最新トレンドなんですよ。最新トレンドってことにしておきましょうっていう業界のお約束が機能するってことはブランド価値ですよ。

箕輪:あー僕もメタップスの佐藤さんと本作ろうとしたとき、「絶対無理っすよ。箕輪さん。こんなの普通の本のスケジュールの8倍くらい早いんで無理です」って言われて。「最悪もう白紙で出しますか」って(笑)。

田端:それでも売れるんだったらそれでいいと。

箕輪:そう。「著者メタップス佐藤、編集箕輪だったら白紙になにかみんな意味を感じてバズりますよ」って言って。

田端:むしろ下手に埋まってるんだったら、白紙のほうがいいよ。無限のそこはみんな勝手に補完して考えるから。

箕輪:多分、それを見た時に通貨っていうのは幻想だっていうメッセージか、みたいな。っていう1人歩きする。

田端:それこそメタにお金3.0。

箕輪:佐藤さんもぶっ飛んでるから、僕が「強烈な名刺ですね」って言ったら「なるほどそれもありですね」とかって。だから、なんかそういう世界ですよね。この人だったらOKっていう。

田端:お布施、お布施。家入さんのメルマガが出ないみたいなもんでしょ。

箕輪:そう。来ないみたいなね。

田端:誰も文句言わないみたいな。

箕輪:ようはその人を愛しているというかブランドを愛してて、それ自体がどんなことでも物語に繋がっていくってことですね。なるほどね。すごいいい締めだわ。ブランドとはただそこにあるだけでいい。
これは日本版『ブランド人になれ!』すごく面白くなりますよ。
田端さん、今日はありがとうございました!

田端:ありがとうございました。


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