12_田中里奈_1回目

「欲望」に素直たれ   天才ものづくりガール 田中里奈の生きる道 田中里奈①

箕輪編集室で今、一番手を動かしている人物は誰か?

箕輪編集室のトップクリエイター、吉田タカオミ氏か。ライターチームの初代リーダーで、数々の書籍編集に携わった篠原舞女史か。それとも、箕輪さんの秘書を務める運営の柴山由香女史か。

私はこの議論に一石を投じたい。箕輪編集室で一番手を動かしている人物、それは「田中里奈」である。

(見よ。この手の動きを!)

2018年6月に田中さんは箕輪編集室のエンジニアチームで「モノづくり」を担当するグループ、Tool Product Guild(以下、TPG)を立ち上げました。以来、バイタリティ溢れる行動力と周囲を巻き込む人間的魅力によって箕輪編集室を牽引しています。
今回のメンバー図鑑では、エンジニアチームTPGのリーダーにして、天才ものづくりガール・田中里奈さんを取材しました。

(インタビューはみの邸(*)で行われたTPGのイベントにお邪魔する形で行われ、当日は同席していた私の娘もお世話になりました)

*みの邸:箕輪編集室が運営し、所属メンバーが入居できるシェアハウス

木の匂いを嗅ぐことは無上の幸せ

柳田:すいませんね。私の娘の面倒まで見ていただいて。(連れてこないと嫁が怖かったんです...)

田中:全然(笑)。私は子供が大好きなんで。

柳田:へえ。

田中:子供は欲望に忠実じゃないですか。嬉しい時に笑って、悲しい時に泣いて、お腹が減ったらご飯を食べるし、遊びたい時には誰気兼ねなく遊びますよね。そんな生き方をずっと続けていけたらいいなって思ってます。子供を見てると、もっとみんな欲望に素直になればいいのにって思います。

柳田:箕輪編集室では主にモノづくりのジャンルで積極的に活動してますよね。田中さんの欲望はモノづくりに向いているのでしょうか?

田中:昔からモノを創ることが好きだったんです。大学では演劇サークルで活動しているんですけど、そこに入ったのも、演劇をしたかったからではなくて、使われる「小道具」を作りたかったからなんですよ。

最近は、箕輪編集室でいろいろなモノをつくる機会をいただいて、自分のやりたいことがどんどんクリアになってきました。「ああ、やっぱり私はモノをつくることが好きなんだなぁ」って実感してますよ。手を動かしててニヤニヤが止まらないです。木の匂いを嗅いでいる時とかすごく安心しますもん。おすすめはヒノキですけれど、心が安らぎますよね。

柳田:なるほど。(木材フェチなのかな...)

田中:あと、塗料のニオイとかもオススメですよ。すごく落ち着きます! 蜜蝋というワックスがあるんですけれども、その臭いなんか永遠に嗅いでられますよ。あとシンナーとかも好きですね!

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(シ○ナー中毒じゃないよ! 念のため!)

自分のやりたいことと相手が求めていることのバランスをとる

柳田:田中さんの活動は応援する人がとても多いという印象を受けますが、人から応援されるコツみたいなものはあるんでしょうか。

田中:コツ? 何だろうなぁ。全然わからない(笑)。私は自分が楽しいと思っていることをやっているだけなんですけどね。もしかしたらですけど、自分が楽しいと感じている点と、相手がやりたい、やってほしいと思っている点、この2つが合わさる部分を見つけて行動することが得意なのかもしれません。

TPGの活動では、とりあえず誰かが「やりたい、つくりたい」と思っているものを「じゃあ、それつくろうよ!」という感じで、どんどん決めちゃって、片っ端からつくるようにしています。

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(インタビュー当日もチクチクしてました...)

柳田:TPGでは今までどういったものを作ってきたんでしたっけ?

田中:いろいろつくりすぎててパッと出てこないものもあるんですが、箕輪編集室のイベントで使う団扇をつくったり、Tシャツを作ったり、変わり種だとキャンプファイヤーのコミュニティフェスティバルというイベントで占い師になった箕輪さんのために怪しげなブースと水晶玉作ったり、メンバーからリクエストがあった埴輪なんかも作ったりしましたよ(笑)。

(怪しすぎる...)

(なぜ埴輪...)

柳田:(本当にいろいろ作ってるな...)活動する上で何か気をつけている点はありますか?

田中:私は好きなことをやっているとどうしても周りが見えなくなってしまうクセがあるので、そういった部分について特に注意を払うようにしています。

自分が欲望に素直に行きたいと願っている分、周りの人にも自分の欲望に素直に生きてもらいたいと思ってるんですよ。だから私が暴走して、気がついたら相手に無理強いしてしまっている、なんていう状態には絶対にしたくないんです。

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(独りよがりにはなりたくないのよ!)

柳田:熱狂しているように見えてすごく冷静ですね。そう思うようになったきっかけがあったのですか?

田中:本当に小さい頃の体験なんですけど、私の周りにモンスターペアレンツっぽい人を両親にもつ友達が多くて、そこをよく炎上させていたことが影響しているのかもしれません...。

柳田:えっ? なんで炎上させてたんですか?

田中:結構厳しい親が多くて、「なんでうちの子と遊ばないの?」みたいなことを言ってくる人が多かったんです。毎日家に電話がかかってきて怒られて、遊び方や遊ぶ相手について干渉されてとても嫌な思いをしました。私は自由に遊びたかったんです。

そういった原体験があるので、自分の意見の押しつけだけはしたくないと思ってます。だからみんな好きなことをやって協力できる部分で協力するというのが理想的な関係だと思ってます

柳田:大人だなぁ...。


以下、余談

柳田:ごめんなさい。どうしても聞きたかったんですけど、Twitter名の「タナカ”ツナ”」って何ですか?

田中:「タナカリナ」っていうTwitter名は腐るほどいるんですよ。それがすごく嫌で。「リナ」の「リ」に小さい点を一つ加えると「ツ」になるじゃないですか。それで「タナカツナ」なんです。


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取材・執筆:柳田一記
写真:山﨑凌
バナーデザイン:惣島厚


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