自著を出版するための戦略と情熱とは? #情熱戦略
8月22日(木)、代官山 蔦屋書店で、箕輪書店だよりのリアルイベント「凡人が情熱と戦略で仕事をつくりだす方法」と題したトークイベントが開催されました。
『戦略と情熱で仕事をつくる』の著者・松永直樹さんと担当編集者・木村香代さんにご登壇いただき、講演は始まりました。
出版に乗り気ではなかった松永さんが抱いた迷いと不安
『戦略と情熱で仕事をつくる』の出版は、編集者・木村さんが松永さんへオファーしたことで決まりました。
松永さんは最初本を出すことに乗り気ではなかったそうです。「29歳だから早いんじゃないか、誰が読むんだろう」と。
若くて、圧倒的な実績を持っていないことなどから、不安を抱えていた松永さん。
たしかにダイヤモンド社で出版される書籍の著者は、ハーバード卒やマッキンゼーで働いていたなど「超エリート」とカテゴライズされるような人たちが多いと言われます。
そんな中、なぜ編集者の木村さんはオファーしたのでしょうか。
「ある時、松永さんがデザイナーとして製作した『7つの習慣』ボードゲームをやってみたらクオリティが高くて興味を持ちました。
友人から松永さんを紹介されて話してみたら、テレビ番組『マツコの知らない世界』に出演したことを知って。それに、ボードゲームは波がきているから本にしたら面白いんじゃないだろうかと考えてオファーしました。」
出版は恋愛と似ている!?
編集者は、書籍となるネタや著者となりそうな人物を常日頃から探しています。
ヒット作を生み出す著者をどのように発掘するのか、木村さんにお話していただきました。
著者と繋がる方法は5つあるそうです。
著者と繋がる5つの方法
①自分から口説く
編集者が著者となる人を探してオファーする。出版エージェントがつく場合も。
②自分が有名になって口説かれる
「本をつくりませんか?」とオファーしてもらうような有名人となる。
③友人の紹介
すでに本を出している著者から紹介される。出版ルートの中で、この著者からの紹介が一番多いそう。
④お見合い
すごいツテからの紹介で断りづらいこともあり、高確率で出版される。商業出版というよりも自費出版に近い形の紹介がくることが多い。
⑤その他(オーディションなど)
「なんだか恋愛と似てますね」と語る木村さん。
松永さんの場合、「②自分が有名になって口説かれる」「③友人の紹介」の2つの方法から出版オファーをいただきました。
そして、いろんな方にオファーをしてきた木村さんには、ある著者を口説き負けた悔しい思い出があると言います。
『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』で有名な坪田先生に出版オファーしたそうですが、他の出版社にも口説かれていて負けてしまったとのこと。
自分の本を出版したい人へ
「自分の本を出したい人は、5つの方法のどれを活用したらいいか?」という質問に対して、木村さんは②か③の方法でオファーをいただくよう頑張ってみるといいと答えました。
②自分が有名になって口説かれる
③友人の紹介
さらに、「ネットの力は大きい」とお話してくださいました。
実際に、はてブで紹介されたことで少し前の本が増刷されたり、著名人がTwitterで紹介したことで2000冊売れたりなど、ネットによって急に売れていくことが起きているということです。
そのため、ネットで名前を売ることにも力を入れてみると良いとのこと。
イベント最後には、松永さんがセレクトしたボードゲーム「Bring your own book」を参加者全員でプレイしました。初めましての人たち同士でも自然と笑い声が響き、会場には和やかな雰囲気が流れていました。
次回の代官山 蔦屋書店とのコラボイベントは、9月18日にインフォグラフィックエディターとして活躍されている櫻田潤さんをお招きして開催します! ぜひ皆さまの参加をお待ちしています。
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テキスト:橘田佐樹
編集協力:柳田一記
撮影:越河はるか、和田恵美