レガシーに仕掛ける。箕輪流・時代の読み方
※この記事は1月19日に静岡県立大学で行われた講演会『時代の読み方』(主催:COCOA)の内容をまとめたものです。
*前回の記事はこちら
普遍と最先端の掛け合わせでビジネスを生む
-例えばタイムスリップしたとして、今就活をするとしたらどんな企業にアプローチしますか?
箕輪:今の脳みそのまんま大学生に戻るとしたら、俺がやっている幻冬舎×NewsPicksみたいなアナログとデジタルの掛け算は非常に大きなビジネス市場だから、そういうところかな。
それこそLINEとかサイバーエージェントみたいな会社に行って…Abema TVもそうだけど、テレビ局と組むとか、出版社と組むとか…。いわゆる資産とかはあるんだけど、デジタル化できていなくて今後ヤバイよねっていうところとコラボして新しいビジネスを作るっていうところに行くかな。
逆に出版社とかテレビ局に入るっていうのも無くはないかな。今は全然安定しているんだけど、10年後20年後はやばいって決まっている、伝統企業の辺境のところでイノベーションを起こそうとする。それが一番おいしいからね。
漫画は出版業界の文脈から逸脱したコンテンツ
-最近紙媒体が売れなくなっていて、デジタルが伸びつつあると思うんですが、箕輪さんだったら漫画をどうプロデュースして、世の中に出していきますか?
箕輪:漫画は出版不況と全く無縁な、日本の財産と言って良い強力なコンテンツだよ。漫画は出版が斜陽産業と言われる文脈とは全く関係ない、圧倒的な宝のコンテンツだから未来は明るい。だから、漫画を抱えている出版社は別に不況じゃないと思うよ。
それでいうと俺は漫画が来るって思っているから、『多動力』の漫画化も今やっているし。俺が会議でふざけたことを言っちゃって…要はビジネス漫画ってオフィスで女子が困っていて、なんか上司が多動力だよ的なことを教えてその女子が問題を解決していくといういうのばかりで…。おれそういうの反吐がでるほど嫌いで。
だから無人島とかにタイムスリップして、多動力を活かして、無人島で獲物を取ったりするみたいな…そういう漫画じゃないと嫌だって言ったの。忙しくって全然見れてなかったんだけど、最近見たら本当に無人島の漫画になっちゃってて。これ、ホリエモンに見せて良いって言うかな? って思って。その不安と死ぬほど戦っているんだけど(笑)。あの漫画やばいわ。本当に無人島行くからね、タイムスリップみたいに。
今はたくさん漫画を作っていて…『人生の勝算』も漫画化するし。ビジネス漫画レーベルを今年は立ち上げようとしている。それこそ見城さんにOKって言ってもらえたから見城徹の人生を全50巻くらいで出そうかなと(笑)。あの人濃いから…いいじゃん?
尾崎豊や坂本龍一、安倍首相が出てきたり。めっちゃ濃いじゃん。なんか日本の芸能人文化を振り返る全50巻、みたいな。はだしのゲンみたいなのやりたいよね。俺はこれから漫画化をやって行くの、今年は。
出口でいうとアプリがどうのこうのっていうのは…。正直ね、俺漫画好きじゃないからわかんないんだけど、結局どんどんイノベーションが加速していっていて、最適な形ができるんだろうなと思うんだけど、そこを考えたことはない。『人生の勝算』は少女漫画みたいにしようとしている。前田さんを白馬の王子みたいにして。
そういうふうに漫画はプロデュースしていきますよ、今年は。漫画はすごくいいと思う。佐渡島庸平さんがよく言っているけど、作家をプロデュースするってことだよね。作品単位だと継続性がないから、作家をまるごとプロデュースするっていうのを意識するのが大事。
でも本当に『多動力』の漫画はヤバいんだよ。誰の目も通さずにここまで来ちゃって。俺の責任だわ、無人島の物語になってしまったのは。冗談で言ったのにマジかよーって思って。だって無人島でさ、無駄な会議はいらないとかさ、「無人島だからね」っていう盛大なツッコミがなされる、とんでも本が出来上がるよ。
でもこれバズるんだよね。なんで無人島なんだよってね。楽しみにしててね。もうすぐ出るんじゃないかな。ホリエモンにちゃんとメールで送ると怒られるから、飲み会の終盤にこんな感じですよってささっと見てもらって、見てもらったってことにして出そうと思う。
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「弁が立った!」と自画自賛(…。)の講演会後に開かれた打ち上げ飲み会の様子は、COCOA公式noteで公開されています!こちらも弁が立ちまくりなので、あわせてどうぞ!
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写真 池田実加
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