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箕輪本は、熱狂指南書

※この記事は1月19日に静岡県立大学で行われた講演会『時代の読み方』(主催:COCOA)の内容をまとめたものです。

*前回の記事はこちら

3歳児で在り続けられるか

自分が何に熱狂するのか? それを見つける方法について、箕輪さんはこのように語ります。

「次の世代の本当のテーマなんですけど、俺が作っている本って全部“熱狂できるものを見つける方法”を言っているだけなんです。『たった1人の熱狂』、『人生の勝算』、『多動力』、『お金2.0』…全部がそう。なんでかというと、今まではいかに稼げるかの方法を見つけた人が勝ち組とされてきたんだけど、これからは熱狂できるものを見つける人が良いっていう序列に変わる。

今までの年収の序列から、好きなものがあるかどうか。これって本を何冊作ってもみんなが欲しがるテーマだから、今後の世代にとってのテーマだと思うんだよね。俺は物心ついたときから嘘つかなかったんですよ、自分の気持ちに。自分の気持ちに嘘をつかないから…好きなことしかやって来なかったから…っていうだけなんだよね。

たぶんどこかの時点で人は大人になったり、都合に合わせたりして…そうするとなんかこう、感性がどんどん鈍って錆びていくんじゃないかって思っていて。子供できるとわかると思うんですが、3歳児とかって全員目の前のことに熱狂してますよ。もうこれが好きって、ずーっとYouTube見てるし、気狂いのように一つのことやってるし、着替えろって言っても絶対着替えないし。だから熱狂しているわけですよ。

『多動力』にも書いたんだけど、“3歳児最強説”ってのがあって。俺が見ている成功者たち全員3歳児みたいなんですよ。わかりやすいイメージでいうと、書道家の武田双雲さん。俺と全く一緒だって凄い意気投合したんだけど、1日に何回か水こぼすらしいんですよ。水があるけど、他のもの取りたいって思ってバンってこぼしちゃう。

あと、友達の眼鏡も何回も踏んでるって。なんかこの前収録でサッカーボールがあって、ビーサンだったのを忘れてアスファルトを蹴っちゃって、血だらけになって収録できなかったって言ってたし。アフリカの大富豪の家に行ったときには、星空綺麗だなーと思って見ていたら、プールに落ちちゃって、携帯とか全部水没しちゃったとか。そういうのって3歳児じゃないですか。

ホリエモンとかも目の前のことにムカついたら怒るし、見城さんもそう。要は3歳児のまま行けた人が成功するんですよ。でも、みんな3歳児レースから脱落して大人っていうものになっていくんですよ。本当の気狂いか、本当に得意なものがあるとかじゃないと、大人にならないというのは精神的には辛いものがある。けど、そこをがんばって俺はこっちが正しい、俺はこれが好きだと思えるかどうかだよね。お金は関係なく。

俺も永遠に大人にならないから。それ意味あんの? って言い続けましたもん。教授がそうやって言ってるだけじゃんとか、上司がそうやって言ってるだけじゃんっていう…あくまでも自分の価値観を大事にするっていうことが大事ですよね」


“渦中にいること”に熱狂する

最後に、講演会では質疑応答が行われました。

−箕輪さんにとって今一番楽しいことは何ですか?

箕輪:楽しいことかー。楽しいことあんまないんだよなー。あ、でもこういう地方に呼んでもらって話すのとかって一番楽しいかな。こういう仕事だけしてたい。本なんて作りたくないし。徐々にこういうの増やしていきたいと思ってます。

−今一番熱狂しているものはなんですか?

箕輪:NewsPicks Booksとか毎月出しているから熱狂しているように見えるかもしれないけど、あれはある種の責任感というか止められないっていう感じでやってて。これは単に都合に合わせているじゃないかと言われるかもしれないけど、勝手に自分で都合を作っているわけですよね。

自分でNewsPicks Booksってのを立ち上げて、月に一冊って決めて…自分で決めたからには走るっていうのをやっているという。これは苦しいし、そんなに熱狂してはいないんだけど、まあやっているっていう感じで。本当に楽しいのはこうやって話すことだったりとか。

あとなんだろうな…新しいことが誕生する瞬間ってのが楽しくって。例えば鈴木おさむさんがオンラインサロンやりたいけど、箕輪しかいないでしょみたいな感じでプロデュースを頼まれる。これは新しい流れだなって思うんですよ。これからはいわゆるネットのインフルエンサーではない、現実世界で力を持っている人たちがオンラインサロンに参入するんだなって。その大きな流れのど真ん中で俺がハンドル握っているなっていうのは非常に熱狂する。

あと、これは編集者の性なんですけど、良いことでも悪いことでも世の中を騒がしている裏にいる時って非常に嬉しい。炎上しちゃうからあまり言えないんですけど、あの事件の裏にも、この事件の裏にも結局箕輪がいたのかよっていうのが俺的には快感で。それって何かっていうと、別に僕が悪いことをしている訳ではなくって、さっき言ってたみたいに異物の人が好きで…俺がその異物を使って大きなことを仕掛けようとすると絶対世の中と摩擦が起きる。

具体的事例は言えないですけど、大きな何かが起こってしまう。それがポジティブに転換することもあればネガティブに転換することもあるんだけど、大きな何かが起こってしまうっていうことは、見城さんの言葉で言うと、『編集者という病』みたいな。まあ、ドラマみたいなことが起きるっていうのが楽しいですね」

(次回に続きます)

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テキスト・編集 / Y.Saito ・篠原舞

写真 池田実加

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