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未来と他者への圧倒的想像力を持て

5月18日大分県別府にて「時代の先見力2.0 箕輪厚介講演会」と題した講演会が開催されました。

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箕輪編集室の展望

質問者:今オンラインサロンは箕輪厚介っていうブランドでそれぞれの側面が成り立ってると思うんですが、後継者育成などは具体的にどのようにされているんですか?

箕輪:ぶっちゃけ俺死んだ後どうでもいいから、俺がいなくなれば(箕輪編集室は)なくなってもいいと思ってるよ。

一同:(笑)。

質問者:それは極論で言うとじゃないですか。

箕輪:極論じゃなく。俺がいなくなった後、こうであってほしいとか考えたことないね。ただ、俺が生きている間のこととして、俺がいなくても動く組織であるべきだからそのために色々考えている。

別に死んだ後はどうでもいいんだけど、今俺の稼働なくイベントやプロジェクトが動き続けるような設計を考えていますね。

この前ゆうこすが(箕輪編集室と)合コンイベントやりたいって言ってきたり、それこそ1日1個2個でかい案件が箕輪編集室にくるから、ぶっちゃけみんなパンクしている状況なのよ。

1,000人メンバーはいるのになんでパンクしてるかっていうと、アクティブ層は100人くらいなんだよね。900人はただ見ているだけ。別にその人たちが悪いわけじゃなくそういう参加の仕方もあるんだけど、単純に回んなくなっちゃう。なんで100人だけかっていうと、やる気の問題じゃなくて能力の問題。

例えば、こういう本を作ってるから書いてほしいってライターやったことない奴に書いてもらっても、ぶっちゃけ不採用になって二度手間になる。だから、100人くらいの優秀な人がずっと稼働し続けるっていうふうになっちゃって。

だから今優秀なライターだったら、自分が書くより自分と同じくらいに書ける人を育てるってことを1番の目的にしてくれって言ってる。あと、俺があんまり教えようとしない、なんもしないってことは心がけてるかな。

で、別に箕輪さんのためじゃなくて箕輪編集室のためですってなると強くて。俺がこの別府で死んでも、箕輪編集室はそんな退会者出ないと思うんだよね。箕輪さんを好きっていうことによって担保される価値観の集まりみたいなものだから、そういう設計はしてるね。

質問者:今の話に付随するんですけど、コミュニティを使って能力を発掘していくっていう話で、ローカルにもその流れはくると思っていて。箕輪編集室の展開はビジネスモデルとしてあり得る話だと思うんですけど、考えられているんでしょうか?

箕輪:それ散々今やってる。地方の支部ができているから。地方で30人以上集めると、月額5万円の補助金と月1回オンライン飲み会ができるみたいな。

国取り合戦みたいな日本地図にして、名古屋は40人だけど福岡は30人って可視化してる。で、それぞれで活動している。俺の知らないところで勝手にイベントしたりしてるよ。

質問者:名古屋や福岡とかはローカルの中でも中心じゃないですか。ここ別府はローカルのローカルで、本当に潜在的な人材が発掘できるって思うんです。

箕輪:だからありがたいよ。こういうところ来るのは。別府の風俗街にあるライブハウスでこんな人数集まるのは一種異常だと思うよ。はたから見てたら意味わかんないと思うの。

例えば、これ見城さんが見てたら意味わかんないと思う。なんであいつは今日会社に来ず、サングラスかけて別府のライブハウスで講演してこんなに人集まってるんだよって。でもある種の熱狂ってこういうところからしか生まれないから。

別府を辺境って呼ぶにはあまりにも有名すぎるけど、こういうところに俺はむしろ精力的に回りたい。俺のことは興味ないけど新しいことしたいとか、そういう熱を持った若い人を仲間にしたいと思ってずっとやってる。ここ半年のほぼ週末地方にいっているのはそういうことだよね。

相手の望むカードを出せるか

質問者:箕輪さんがまだ無名でホリエモンとかと関わる時どういうふうにしていたのでしょうか? 例えば、僕の場合は今学生で箕輪さんとかを相手にして自分の価値の提供の仕方とかがわからないです。

箕輪:それは圧倒的な想像力だよね。この人が何をやったら喜ぶのかって考えること。

わかりやすくいうと、俺にインタビューして記事にしたいっていう大学生がいても、なんでてめぇのために俺が1時間割かないといけないんだって思うじゃん。でも勝手に名言をまとめて箕輪botとかやっていたら、俺リツイートしたりするかもしれないじゃん。それって想像力だよね。

過去のインタビューをまとめるとか、まったく俺の稼動なしに何かやって、クオリティがめっちゃ高かったらこいついいなってなるかもしれないじゃん。それって箕輪さんは忙しくて時間取れないけど、こういうことやっても怒らないし、むしろ喜びそうだなっていう想像。

ホリエモンはツイッターで絡んでも通知ありすぎて無理だけど、755は最初の頃ほぼ誰もコメントしてなかったから俺の草刈り場だった。ホリエモン、藤田晋さん、見城さんは全員755でアプローチした。だって誰もコメントしてないんだもん。

最初はホリエモンに日めくりカレンダー作らせてくださいって。ホリエモンの稼働ゼロで過去の本から名言を集めて、365日ホリエモンっぽいこと言ってるみたいな。あれ伝説の商品で結構良かった。「おもらししたことある」とかどうでもいいことずっと365日言ってるだけでいい商品だったんだけど、ホリエモン死ぬほど喜んでさ。

「100個くれ、友達に配りたいから」って。おもしろいじゃん、日めくりカレンダーって。その時点でホリエモンは一切稼働していないのになんか商品作ってきていいなって思ったと思うの。それは俺が、ホリエモンは忙しすぎてインタビュー時間なんて取られたくないけど、勝手にイケてる商品を作るのはウェルカムな人だろうなって想像したの。

見城さんの場合は「見城さん稼働なしでいいので作らせてください」って言っても「てめぇ義理、人情、恩返しじゃねえのか。稼働とか関係ねえよ。内臓すりあわせろ」っていう人じゃん。

だから「編集経験ないけど見城さんのことが本当に好きで、今まで世に出ている本や動画とか全て記憶してます」って言ったら、「編集経験なんて関係ないよ。お前の熱意はわかった。本作っていいよ」ってなるわけじゃん。だから、相手がなにがほしいか徹底的に想像して与えるってことだよね。

それをやって信頼が積み重なってきたら、あんま関係なくなる。それこそ昨日メタップス佐藤さんから漫画の草稿送られてきたんだけど「ごめん今酔ってるから読めない。むしろバー来て」って編集者としては最低な発言だよね(笑)。

そういう最低なこと言えるようになったのは、信頼を積み重ねてフラットな関係で箕輪さん面白いですねってなるから。そういうのに憧れて無茶苦茶やっても単なる無茶苦茶な奴で。無名な時は相手が欲しているものを徹底的に想像してそこを提供することだと思うよ。

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テキスト 原汐里
編集 橘田佐樹

バナーデザイン 山口ともみ

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