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デザイナーはオンラインサロンでどう個を立たせるか?

今回取材した箕輪編集室メンバーは、箕輪編集室・デザインチームでリーダーを務める前田高志さんです。

任天堂(株)企画部にて約15年間、宣伝広告デザインに従事し、現在はNASU(ナス)という屋号でフリーランスのアートディレクター/グラフィックデザイナーをされている前田さんの箕輪編集室との出会いや現在取り組んでいることなどを伺いました。

躊躇を捨てたときに出会った箕輪編集室

篠原:前田さんはかなり初期段階から箕輪編集室に入っていらっしゃいましたよね。

前田:去年の6月に、二期生のタイミングで入りました。箕輪編集室が出来たばかりの頃ですね。

篠原:どこで知ったんですか?

前田:浜田綾さん(箕輪編集室メンバー)の「箕輪編集室ではデザイナー募集してます!」っていうツイートかな。綾さんとは3年前にブログについて学ぶオンラインサロンで知り合って、仲が良くて。で、ちょうど僕はそのとき“躊躇しないキャンペーン”と銘打って、いろんなことをやり始めていたんです。

まず、西野亮廣さんのサロンに入って、『革命のファンファーレ』の表紙デザインを出したりとかしてて。それはブログに使ってもらえて、そういう風に関われてちょっと満足してた。

でも、あそこって死ぬほどデザイン上がってくるんですよ。既に個が立っているデザイナーさんもいたから、なんかもういいかなと思った。そのときに箕輪編集室に関するツイートを見て、気になってた。箕輪さんっていう人がいるんやって思って。

篠原:実際、箕輪編集室に入ってどんな感じでスタートしたんですか?

前田: 最初みの編のロゴを募集してたんですよ。でも、デザインを出してみたものの、誰からも反応やフィードバックがないままいつの間にか決定してて。そのときに正直ちょっとあれ? って思った。あれ、作ったのになーって。

篠原:それは切ない…。私だったら辞めたくなっちゃうかも(笑)。

前田:辞めそうになりましたよね(笑)。でも本の装丁に興味があったから、それをやりたくて。任天堂時代も本を作ってたりしたんですよ。本っていっても、新入社員向けの会社案内で、文字の本とは違うんだけど。

質問スレッドでも装丁のこと聞いたりしてたんですよ。そしたら箕輪編集室で電子書籍を出すっていう話があったから、それで繋ぎとめてて。表紙デザインをやりたいなって。

篠原:良かった、電子書籍企画があって...(笑)。


スピードが熱を生み、熱が固定観念を打ち砕く

前田:『嫌われ者たちのリレー式コンテンツ会議』の出版企画が始まって、勝手に表紙デザインを考えて、ラフこんな感じでって出して、気がついたら箕輪さんがツイートしてた。あの衝撃(笑)。

篠原:箕輪さんのスピード感は衝撃ですよね(笑)。私ずっと『嫌われ者リレー』はnoteで読んでて、書籍化を楽しみにしてたんですよ。そしたらすごい素敵なイラストが上がってきて。

前田:あれ、本当はもうちょっとちゃんとしたイラストにしようと思ってたのに、ラフで出ちゃった(笑)。ああ、このスピード感と熱量が箕輪厚介であり、箕輪編集室なんだと思いましたね。

その後、箕輪さんとやりとりしたときもラフ見せた時点で「これもうツイートした方がいいよ」って言われて。制作過程を詳らかにして周囲を巻き込んでいくのが、まさに箕輪流のプロモーションだなと実感しました。

篠原:任天堂のような大企業だと許可を取るだとか、段階を経て進めていく必要があると思います。箕輪さんの「量は質を生み、スピードは熱を生む」というやり方は、前田さんの肌感覚には合ってましたか?

前田:個人的には合ってた。というより、箕輪さんが固定観念を打ち破ってくれたって感じですね。任天堂で仕事をしていたときの判断基準と、箕輪さんの持つ判断基準が全然違ったので。初期はそんな感じですね。

篠原:今はもう箕輪編集室内にとどまらず、『伝わる〇〇制作委員会』(※)で波の上商店のWebサイトのデザインもされていますよね。

『伝わる〇〇制作委員会』はアートディレクター前田高志さん・コピーライター浜田綾さん・WEBディレクター原美穂さんの3名チームで、LP制作を行なっています。

前田:箕輪さんの依頼の仕方が明快でよかった。どうしたいか願望だけ伝えて、具体的な指示はなく、後はお任せしますみたいな。「コルクみたいなお洒落な感じじゃない、海の家の近くにあるコンビニなのか商店なのかわからない浮き輪とか水着とか売っている怪しい商店。ああいうイメージ」って言われて、あのイラスト描いたんで。

あとは機能的にって言われたので、箕輪さんの仕事一覧を作るのがいいかなって思いました。イラストは、既に出来上がっていたロゴの雰囲気に合わせて作りましたね。

篠原:箕輪さんは以前ラジオでも「売れる売れない関係なく、とりあえずバッて振ってくれ」「これはいいね、置いたねって思われたくないの。完全に三振でもいいの。三振したなって思われたいの」っておっしゃっていましたもんね。それくらいデザイナーさんを信頼して任せている。

(次回に続きます)

*『嫌われ者たちのリレー式コンテンツ会議』表紙デザインが出来るまでの詳しい経緯は、前田さんのブログをチェック!

「嫌われ者たちのリレー式コンテンツ会議」のデザインが決まるまで。

*前田さん率いるオンラインサロン『前田デザイン室』がついに始動!

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聞き手・テキスト・編集 篠原舞

写真 大竹大也

カバー画像デザイン 前田高志



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