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熱狂と想像を持ち、制作する 『箕輪大陸』トークセッション

こちらは、8月28日に開催された『箕輪大陸』上映会でのトークセッションの書き起こし記事です。主演の箕輪厚介さん、監督の大竹大也さん、撮影・編集を担当した稲場友亮さん駒月麻顕さん吉田貴臣さんが登壇しました。

制作者の熱が伝播した『箕輪大陸』

箕輪:正直すげぇなと思った。素人がこういうものを作ろうとすると、突飛なことに走ったり、ウケを狙ったりとかパロディっぽくして本当に寒い感じになって終わる。

「なんか前衛的だったよね。賛否は分かれたけど新しかった! 」みたいな表現に逃げることが往々にしてある。でも、彼らは500時間以上撮って、ドローンで撮影したり、朝5時から渋谷のスクランブル交差点で30テイクぐらい撮ったりしたのに全く使ってない。

要は、いろいろ撮ったのに突飛なものは完全に切り捨てた。「楽しいことをやるだけだ」というメッセージを伝えるために、自分たちの自己満足を捨てて、必要な要素だけを集めて、王道で勝負したっていうのは、相当な覚悟がいったと思う。だから、ハートを強くもってやりきったなと感動した。本当にお疲れ様。

会場:(拍手)

大竹:ありがとうございます。

箕輪:大竹くんが一番プレッシャーがあった? 他のみんなは編集に特化してたけど、大竹くんの場合はクラファンや会場予約、(HATASHIAI対戦相手の)水道橋博士へ映像使用の確認とかあったもんね。

大竹:24日に肖像権っていうものを知って、(水道橋さんに)25日に問い合わせしました。

箕輪:もしNGって言われたらどうしたの?

大竹:やべぇな。映画も全部終わりじゃんって。

吉田:最悪の場合、水道橋博士に全部モザイクをかける気だった。

箕輪:みんな映画を作ったことないから、ルールも常識も走りながら覚えていって「え、肖像権って何?」みたいな感じだよね。やったことがないからやりながら知っていくんだよね。うわ、こんなルールあるんだとか。

そうやって成長していくと、自分自身にもプロジェクトにも熱が帯びるから、ルーティンで何かをやってる人たちとはちょっと空気が違うものになってくるんだよね。ミイラ取りがミイラになるみたいなもんで、作ってる人が超熱狂していると周りの人に伝播していく。

届ける人の顔を想像する

箕輪:一番辛かったことは何だった?

駒月:辛かった? 

箕輪:だって、テレビ局だったら労基が飛び込んでくるぐらい徹夜してただろ。

大竹:まぁ、編集合宿が1番辛かったかな。

箕輪: 合宿やらないと終わらなかったの?

大竹:確実に終わらなかった。合計15日間ぶっ通しで編集して、かなり体調を崩した。

箕輪:みんな死んでたもんね。やっぱ代わりばんこに死んでくよね。

大竹:代わりばんこに死んでましたね(笑)。

稲場:合宿中寝てないから、朝はみんな変なテンションになってて。

箕輪:映像とかって作りすぎると頭狂ってくるよね。

稲場:景色も変わらない同じ部屋にずっといて、みんなおかしなテンションになってて。吉田さんが「ピヨピヨ」って言いながら後転し始めたんですよ(笑)。

吉田:部屋の窓も開けられなくて、すごい気が滅入った結果、発狂しながら後転した。

大竹:ヤバかったね、びっくりした。

吉田:僕が一番辛かったのは、構成を作り直した時。元々今まで撮ってた映像を断片的に繋ぎ合わせて作ってたんです。でも、脚本をちゃぶ台返しにして、箕輪さんのインタビューをベースに1年間振り返るみたいな構成にした。で、編集して一回見てみたんですけど、ちょっとつまんねぇって思った。

箕輪:どういう感じでつまんなかったの?

吉田: 結局、何を言いたいのか全く分かんなかったんです。

箕輪:メッセージが串刺しになってなかったの?

吉田:バラバラになってた。映像も箕輪さんがなんかふざけてるだけだった。

箕輪:要は、ふざけ映像のダイジェストみたいな感じだったってことね。

吉田:1年間箕輪さんがふざけました! みたいな映画に …(笑)。その時に「やっぱダメだ。これじゃあ箕輪さんの本質を何も説明できてないな」と思ったから、HATASHIAIの映像を選んだ。

上映まで1ヶ月を切ってる状況で構成を作り直すことを決めた時、これは本当に間に合わないな…っていう辛さがありましたね。

箕輪:そこはすごいと思う。 作品を作っていてちゃぶ台を返す時って、 みんなが苦労したり脚本家が書いたりしてるから、いろんな人の顔が思い浮かぶわけじゃん。でも、その時にスタッフの顔を見るんじゃなくて、やっぱり作品を見てくれる人の顔を想像して、(スタッフに)超嫌われてもいいやって判断できるかが大事。

大体そういうことをやろうとすると、チームって崩壊するんだよね。僕も散々崩壊させてきたけど、「関係ねぇ、自分は読者のことを見てんだよ」っていう感じでやってきた。けど、君たちがすごいのは、全部ちゃぶ台返しにして、ここから地獄だぞっていう時に4人が固まったよね。

本当にいい顔になったよ。僕はホリエモンに「昔は気持ち悪かったけど、今はいい顔になった」って散々言われてるけど、(箕輪大陸クルーの)4人も本当にいい顔になった。

*次に続きます

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テキスト 世良菜津子 壁井裕貴 石川遼
編集 橘田佐樹
写真 浅見裕

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『多動力』を始めとするヒット作を多く手がける、幻冬舎 箕輪厚介が運営するサロンの公式note。箕輪編集室→https://camp-fire.jp/projects/view/34264 箕輪厚介の会社→https://naminoueshoten.com/
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