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ゴリプリVS鳥羽周作 「食うか食われるか!」男のガチンコ勝負

5月20日、ゴリプリ初のゲストを招いたトークイベントが小野照崎神社にて行われました。今回ゲストとしてお招きしたのはレストランsioのオーナーシェフである鳥羽周作さんです。

【鳥羽周作さんプロフィール】
 1978年5月5日生まれ。サッカー選手、小学校教員を経て、32歳で料理の世界に飛び込んだ異色の経歴の持ち主。DIRITTO、Florilege、Aria di Tacuboなどで研鑽を積みGrisのシェフに就任。2018年7月、オーナーシェフとして自身のすべてを出し尽くしたレストランsioをオープン。
 - sio店舗情報
 所在地:東京都 渋谷区上原1-35-3
 HP:http://sio-yoyogiuehara.com/

レストランsioは今、東京で最も注目されているレストラン。鳥羽さんがつくる創意工夫にあふれる料理は数々の美食家たちを唸らせてきました。

ゴリプリとは、箕輪編集室の女性限定チームである「リリプリ」に対抗して組織された男性限定のチームです。謎の団結力を武器にその規模を拡大させてきました。

従来はメンバーで集まり、ひたすら肉ばかり食べていたゴリプリですが、とうとうその不毛な歴史に終止符が打たれることになりました。

今、日本で最も熱いシェフ鳥羽周作と箕輪編集室で最も熱い集団「ゴリプリ」。果たしてどのような化学反応が起きるのでしょうか。

今回は、その様子をリアルタイムレポートとしてお届けします。

あるべき姿がイメージできている人間は強い!

トークイベントでは、鳥羽さんのこれまで歩んできた人生や価値観について語っていただきました。
サッカー選手としては大成できなかった鳥羽さん。それはあるべき姿がイメージできなかったからだと言います。

鳥羽さん:やっぱり「あるべき姿」がイメージできるかどうかというのは重要だと思うんですよ。僕は料理人になる時に、どういうレストランでどういう形で働いているのかということがイメージできたんです。逆にサッカー選手の時はその部分があやふやだった。結構重要だと思うんですよ。自分のあるべき姿がイメージできるかどうかって。そういうのがあるから大胆な行動が取れるようになると思うんですよね。

あるべきイメージを想像できる。それは信念につながり、それがあると思い切った行動も取れるようになると言います。

小学校の教員を辞め、料理人になろうとした時、はじめに修行をさせてもらったカフェでは「カプチーノ入れられないやつなんていらねえよ」といった具合で門前払いをされたそうです。しかし、鳥羽さんは諦めず、カプチーノ入れたら帰るという生活を続けたところ、根負けしたシェフがキッチンに入れてくれるようになったといいます。

次に働く料理店にも、履歴書とコックコートだけ持ってそのレストランに飛び込みました。他の従業員に紛れて一緒に店に入って、掃除をすることもあったそうです。そうした行動を繰り返しているうちに料理人として入店を許されることになったそうです。

両方とも、鳥羽さんが不屈の根性で何度もアプローチしたところ、最終的に相手が根負けし、料理人として道を切り開くことができました。押し問答の末、自らの道を切り開いた経験があるからこそ、覚悟を決めることさえできれば、夢は実現するのだと言います。

鳥羽さん:覚悟を決めると意外といけちゃうんですよね(笑)。世の中には覚悟をもって行動している人間は案外少ないんです。こちらが覚悟をもった行動をすればだいたい根負けしてくれますよ(笑)。死ぬこと以外かすり傷って、本当にそうで、人間は思っているよりも失う物が無い。職を失ったとしてもなんとかなります。世の中にそう思える人は少ない。だから思っちゃえばいけちゃうんですよ。

カルチャーを作りたい 鳥羽周作が目指すもの

鳥羽さん:最終的に、僕はカルチャーを作りたいんですよ。例えば僕がレストランを週休2日にします!といったらそれが業界のスタンダードになるみたいな。

そのためには突き抜けなければいけないのだそうです。圧倒的な実績を残して、誰にも真似できないような存在だからこそ、周囲の人々はこちらの主張を聞くようになる。

鳥羽さん:例えばイチローが履いているシューズやスパイクはみんな買うんですよ。それはイチローが卓越した存在だからですよね。ああいう存在になってはじめて世間の人たちはこちらの主張を聞いてくれるんです。

鳥羽さんが今後3年間でやりたいこと。それは世界を目指して、現代の茶室、総合芸術が表現された店をつくりたいのだそうです。そんな店を実現させるためには建築家、デザイナー、プロデユーサー、各方面の一流の人間が必要です。現在経営しているsioは一緒に夢を実現する仲間を探している場なのだそうです。

さまざまなチャレンジをして「鳥羽はヤバい」と言われるようになればイチローのような存在に近づく。そうなると周囲の評価は気にならなくなります。そうすればカルチャーをつくることができるようになるといいます。何者でもない人間の言うことは人は聞かない。だからこそ突き抜けた存在に、何者かになることを鳥羽さんは目指しています。

鳥羽さん:自分の発言が世の中を動かす、社会に共感されるくらいの立場になっていきたい。

これからはシェフの定義が変わってきます。料理という仕事はあくまでもツールであって、料理を通して何を実現したいのか、そこにフォーカスすることで見えてくる世界がある。何をするのではなく、それをすることによってどんなことを伝えたいのか。それが重要だと言います。

鳥羽さん:世の中の当たり前を変えたいんですよね。そのビジョンはある程度持っています。だからそこにむけてがむしゃらに動くだけ。

自分勝手に動いているのではなく、自分が関わる人、自分が接する誰かのことをとにかく考えるからこそ共感されるビジョンが生まれます。そうすれば、世界を変えることができる。楽しくて心震える世界に仲間を導くことが鳥羽さんの目標なのだそうです。

鳥羽さん:世界に行くんじゃない!来させるんだよ


執筆/柳田一記 大久保忠尚 菅井泰樹
写真/森川亮太 惣島厚




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