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私たちはチームを誤解している? 「チームの法則」は、個の時代の必修科目 #THETEAM

「良いチーム」とはどういうものか?
「良いチーム」はどのようにつくれば良いのか?

これらの問いに明快に答えられる人は多くないだろう。

理由は二つある。一つは私たちは幼い頃からあらゆるチームに属しながらも、チームに関して体系的に学ぶ機会が与えられなかったから。そしてもう一つは、学ぶにしても世の中にあるチーム論は個人の経験や感覚に基づく属人性の高いものが多く、再現性があるとは言い難いからだ。

その結果、私たちはチームに関して様々な誤解をしている。そして、それはチームのパフォーマンスを下げてしまっているのだ。

チームへの誤解を解き明かし、本来あるべきチームの姿を伝えているのが、4月3日発売予定の『THE TEAM 〜5つの法則〜』だ。

リーダーに限らず、チームに関わる全てにとっての指南書が生まれた背景について、著者の株式会社リンクアンドモチベーション取締役 麻野耕司氏に話を聞いた。

麻野 耕司(あさの こうじ):
モチベーションエンジニア/株式会社リンクアンドモチベーション取締役/株式会社ヴォーカーズ取締役副社長
1979年兵庫県生まれ。2003年慶應義塾大学法学部卒業。同年株式会社リンクアンドモチベーション入社。2010年中小ベンチャー企業向け組織人事コンサルティング部門の執行役員に当時最年少で着任。2016年国内初の組織改善クラウド「モチベーションクラウド」立ち上げ。2018年同社取締役に着任。同年株式会社ヴォーカーズ取締役副社長を兼任。国内最大級の社員クチコミサイト「Vorkers」を展開。著書に「すべての組織は変えられる~好調な企業はなぜ『ヒト』に投資するのか~」(PHP研究所)。

「個の時代」だからこそ求められる、チームをつくる力

ー今回なぜ『THE TEAM 〜5つの法則〜』を執筆しようと思ったのか、きっかけを教えてください。

麻野:実は、人類の歴史はチームの歴史なんです。約10万年前に地球上には様々な人類種が存在していましたが、その中で生き残ったのは個体の能力が一番高かったわけではないホモ・サピエンスのみ。その理由は、ホモ・サピエンスが集団の知恵によって協力・共創する力、つまりチームをつくる力を持っていたからです。僕たち人類が絶滅せずに繁栄を遂げることができたのは、チームがあったからなんです。

ただ、最近は「個の時代」と言われていて、チームをつくる力が軽視されてるんじゃないかと感じていて。

個を磨いていくことはとても大切ですが、それに加えて個と個を美しく繋ぐチームをつくる力を磨くべきだと考えています。そうすることで、個の力も今まで以上に引き出せるはずです。

でも、僕たちはチームのつくり方を学校でも会社でも体系的に教わったことがありません。そんな中でチームを上手くつくれるはずが無いですよね。だからこそ、僕はチームの本を書かなければいけないと思ったんです。

ーチームに関する本は他にも出版されていますが、それらとの違いはなんですか?

麻野:世の中にあるチーム論のほとんどは、経験則や精神論なんですよね。でも、僕はチームというものを科学してみたかったんです。今まであったチームの本が教科で言うと国語だとしたら、今回の『THE TEAM 〜5つの法則〜』は、算数なんですよ。できるだけ数式や図に落とし込み、 国語のように感覚的に理解するのではなく、算数のように再現性を持って活用できる内容にしました。

成功するチームとはなにかを科学的に解明した、チームづくりの決定版と言えるものになっています。

9万字を無に帰した「箕輪ショック」で、より実践的内容に

ー本書に書かれている5つの法則は、もともと麻野さん自身の中で確立されていたものだったんですか?

麻野:組織変革コンサルタントとして今まで語ってきたフレームワークも活かしているんですけど、本を作りながら再構築しました。

普遍的な再現性のある法則を見付けるために、専門書を100冊は読み返したんじゃないかな。経営学はもちろん、社会学、心理学、行動経済学、社会システム論、言語学…。学術的知見をもう一度洗い直して、法則を編み出しました。

けれど、箕輪ショックが起こって…。

ー箕輪ショック?

麻野:はい。実は、最初は箕輪さんはあまり編集に乗り気じゃなかったんです(笑)。でも本を作り始めてから半年ほど経った去年の年末に、本腰を入れるようになって。そこから革命が起きましたね。まさに箕輪ショック。

既にどういう法則を載せ、どんな具体例を載せるかは固まってたんですが、全部書き直すことになったんです。ライターの方が最初に書いて下さった9万字を一旦横に置いて、僕が一から書き直しました。

ー具体的にどのように内容が変わったんですか?

麻野:読者視点が入ってきたのが一番大きかったですね。特に箕輪さんがこだわっていたのが、「本を買ってもらうことよりも、内容を実践してもらうことが目的なんだ」ということ。その目的を達成するために大幅に修正を加えました。

1つ例を挙げると、法則の再編集。最初は色々な法則をただ羅列していたんです。けれど、箕輪さんから「これだと読者の頭に入らない。必要なときに法則がすぐ思い出せるようにしてほしい」というフィードバックを受けて、確かに思い出せなかったら使えないなと法則をABCDEの頭文字から始まる5つのテーマに再編集し、覚えやすくなる工夫をしました。

誰もがチームを通じて幸せになるために

ー実際、どのような人にこれらの法則を活用してもらいたいですか?

麻野:チームというものは、ビジネスパーソンはもちろん、子供から主婦、老人に至るまで、老若男女誰しもが関わるものなので、その全員に読んでもらいたいですね。

なぜここまでチームに拘るかというと、自分がチームを通じて苦しんだし、
チームを通じて幸せにしてもらってるからです。

リーマンショックで業績が落ち込んでいた組織人事コンサルティングを提供する部門に異動してから数年間は、チームの雰囲気も業績も悪く、退職者も続出していてすごく悩みました。

けれど、チームの法則を活用したことで売上は10倍、退職率も10分の1になりました。さらに目標をやり遂げる達成感や顧客への貢献感、仲間との強い絆も得ることができました。

去年の沖縄への社員旅行もすごく思い出に残っていて。ちょうど取締役になって担当部門から離れるタイミングだったこともあって、最終日にみんながサプライズでムービーを流してくれたんですね。それを観ながら、もう涙が止まらなかったんですよ。このチームの価値って何にも代えがたいんだなと実感しました。

人間の幸せっていろいろあると思うんですよ。おいしい料理を食べて幸せとか、面白い映画を観て幸せとか。けど、やっぱりチームを通じて何かを成し遂げたり、チームを通じて誰かと繋がれたりする幸せって、かけがえのないものだと思っています。

でも一方で、人間を苦しめるのもチームで。職場の人間関係が苦で心が病んでしまう人や、自ら命を絶ってしまうような人も残念ながらいます。

人間を幸せにするのも不幸にするのもチームなら、僕は人を幸せにできるようなチームを増やしたい。だから『THE TEAM 〜5つの法則〜』を通じてその思いをきちんと伝えていきたいなと思っています。

会社や学校、地域コミュニティで普段関わっているメンバーと一緒に、明日からのチームへの関わり方を学びたい!という方に向け、購入特典として講演会および研修を実施することができます。

詳細はこちらよりご確認ください!

麻野氏から直接チームの法則のエッセンスを学ぶチャンス!
しかも箕輪さんのお墨付き!

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取材:こっとん 、鈴木健太橘田さき
テキスト:篠原舞
写真:さどまち 

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