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「熱狂×科学」を何百回も往復して、企画せよ #みの編実践ゼミ

箕輪編集室で開催された編集者・ライター実践ゼミ。

本日、最終回の第3回は箕輪厚介さんによる「企画の作り方」についてです。

このゼミは、箕輪さんの雑誌を作りたいという想いと、ライターチーム全体の底上げをしたいという想いから始まりました。

企画とは、無機質なものに色をつけること

どんな仕事でも企画力が必要。企画性がある。

ただのお茶くみでも、企画性があるだけで、オリジナリティが生まれる。静岡出身だから実家のお茶を出すとか、部長が胃が痛いって言っていたから、ハーブティーを用意するとか。

無機質なものに色をつけることが企画。淡々とやろうと思えば淡々とできるものを、他者を想像してやる。そうすると、クリエイターとして仕事が来るし、あなたにしかできない仕事になってくる。

相反するものを何十回も何百回も掛け合わせて、折り合いをつけて企画をつくる

企画=「熱狂×科学」、「情熱×冷静」など、対極のことを掛け合わせることが企画。

企画は、この相反するものを何十回も何百回も掛け合わせて、折り合いをつけてできる。

赤の熱狂は、「熱狂・着想・情熱・自分」など超個人的な部分を逃さない。自分は何が好きかっていうのを大切にしてやる。誰も興味を示さないけど、自分が好きってものを追いかけつづける。

青の科学は、「科学・構築・冷静・他人」とか、他者目線に立つこと。

フラットな目線と超個人的な目線で見て…を繰り返してできるのが企画。超好きだっていう自分と、そんなもの誰も興味ないんじゃないかっていう自分を行き来する。

お茶くみの話でいくと、夏に熱いお茶は飲みたくない。夏は氷を入れて美味しいお茶を出す。冬は熱くて美味しいお茶を出す。するとみんながハッピーになる。みんながちょっと幸せになるっていうのが企画。

例えば、『お金2.0』って単純に俺がビットコインのことを聞きたいなって思ったから、メタップスの佐藤さんに書いてもらった。

中身はシュッとしてるのに、当時『お金2.0』ってダサいタイトルだなと思ってたの。山手線の広告もダサダサにした。

その時、仮想通貨とかビットコインの話は毎日ニュースになってて、これから皆お金がどうなるのか心配してた。わざとダサくしたのは、NewsPicksを読む人たちじゃなくて、そこらへんのオバサンを狙ったから。そうしたらヒットした。

俺は、ヒットしてるコンテンツの構造を毎日ひたすら考えてる。赤の部分と青の部分を両方やるだけ。企画家さんになろうと思ったら両方高いレベルでやるべき。

量・幅・言葉・デザインを極端にやれ

いい企画をつくるには、何かを極端にすること。「B型しか来ないバー」とか「橘さんしか来ないバー」とか。NewsPicks Bookが売れてるのは、「量・幅・言葉・デザイン」を極端にやってるから。


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テキスト 鳥井美沙
編集 橘田佐樹
写真 永田かなで

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