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丸裸で未開の地へ挑め 『死ぬこと以外かすり傷』 #熱狂書評

発売5日にして、5刷5万部突破という驚異的な記録を叩き出す『死ぬこと以外かすり傷』

Twitter上でも、本書を読み終えた方々のツイートが多く見られます。

そんな爆発的勢いを見せる『死ぬカス』の熱狂書評をお届けします。

自分の日常に空虚感を抱き、環境を変えてみることで全員が変貌するわけではない。変化を起こすにはある問いへの答えを見つける必要がある。

その過程で『死ぬカス』はどう関係していくのか。

箕輪編集室メンバー佐々木信行さんによる書評をどうぞご覧ください。

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自分はいったい何者で、どこに向かっているのだろう。

この問いを解決するために自分は生まれてきたのだ。最近そう思うようになってきた。昔はその問いに対して、他人が答えてくれた。

時の権力者が「お前は農民だ」と言えば農民だし、「武士だ」と言えば武士になる。理不尽だが、それ以外の道はなかった。しかしそれはごく最近になってもあまり変わらないのかもしれない。会社の上司、学校の先生、親、友達までもが進むレールを決めてくれようとする。

決めてもらうのはすごく楽だ。考えないですむし、責任もない。

しかし、この空虚感は何だろう。ただただ流れていくだけの毎日。これで生きていると言えるのだろうか。

”予定調和にロジカルに考えても計算通りのものしか生まれない。無難に生きても何も起こらない。誰かが作った道を踏み外す。カオスにこそ、まだ見ぬ景色があるのだ。”

その景色を見たくて、僕はちょうど1年前に職場を離れた。

しかし環境が変わっても根本が変わらない。パンツが脱げないのだ。自分が何者かということがさらけ出せないのだ。

さらけ出すことで、自分が実はたいしたことない人間であることがバレてしまうのが怖いのだ。自分のことを360度あらゆる角度から見ても誇れるものなどない。そう思いこんでいる僕は滑稽にもそれを隠そうとパンツが脱げない。それは幼少期から背負ってきた、3人兄弟の長男として弟たちに情けない姿は見せたくないという小さなプライドから始まったものだろう。

そんな時、出会ったのが「箕輪厚介」という存在だ。

”まずはこっちから全てをさらけ出してしまえば、相手も警戒を解いてこいつは信頼できると思ってくれる。丸裸になろう。”

箕輪さんは完全に丸裸だ。なのに愛嬌がある、愛される。そんな箕輪さんが書いたこの『死ぬこと以外かすり傷』も丸裸である。それは内容全て、箕輪さん本人が体現している話だからである。すべてがありのままに詰まっている。この本が違和感なくスッと自分の中に入り込んでくる理由はここにある。

勘違いしてほしくないのは、この本は答えを教えてくれるものでは決してない。つまり読者が箕輪さんになれる本ではないのだ。

この本は個人が答えにたどり着くための武器だ。この武器を使って自分が何者になってどこに向かうのかを決めよう。

そしておわりに。

”この本に書いてあることとは、この時点で決別し、僕はまったく新しいことを、またやり始めないといけない。”

「死ぬこと以外かすり傷」とは、死ぬまでがむしゃらにかすり傷を負い続けるという宣言にもとれる。常にかすり傷を負いながら、新しいことに挑戦し続ける箕輪さんの今を読んでほしい。今読まないで、いつ読むのだ。もしかしたら明日には、もう違う箕輪さんになっているかもしれないのだから。


佐々木信行

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「自分はいったい何者で、どこに向かっているのだろう」という悩みを抱えている人は多くいるでしょう。その解を導いていくために、本書を武器とするかどうかは、あなたの行動でいくらでも変わります。

“早くこっちにくるといい。こっち側で間違いない。ルールは変わる。経験は邪魔だ。無知でいい。ごちゃごちゃ考える前に、動け。
この本がこれから生きる若い人の武器になったら、嬉しい。”

怖れを振り払い、“こっち側”に飛び込んでみてください。

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テキスト 佐々木信行
編集 橘田佐樹

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