ブルータス_箕輪編集室_夕刊ジャックバナー

「総力戦」、多くの人を魅了した仕事にわたしはアサインされた【夕刊ミノ】『BRUTUS』プロジェクトチーム

大変なことになった。

“BRUTUS” の企画制作プロジェクトにアサインされたのだ。

本日9月2日(火)の夕刊ミノは、わたし安村シンが『BRUTUS』900号「真似のできない仕事術」 Book in Book 「心を奪う仕事術」完成までの、デザインと撮影制作過程についてまとめる。


かの有名な雑誌『BRUTUS』のデザイナーに抜擢

わたしは普段、フリーランスデザイナーとしてグラフィックデザインをしている。フリーランスになる前は、デザイン会社でひたすらパッケージデザインをしていた。そんなわたしはある日、オンラインサロン・箕輪編集室にて雑誌『BRUTUS』の企画にアサインされた。

あの、BRUTUSである。

まさか人生でこの雑誌のデザインに関わる日が来るとは、1mmも思っていなかった。「こんなに嬉しいことはない!」と感謝しながら思いっきりデザインを楽しんだ。


“トンマナ” の研究

当たり前だが、わたしは『BRUTUS』のデザインをしたことがない。世界中を見ても、あの人気雑誌のデザインをしたことがある人なんて数えるほどしかいないだろう。わたしも今回が初めてだった。

デザイナーが何らかのブランドイメージに沿ったデザインをする場合、まずトーン&マナー(トンマナ)の研究をする。

研究というと何をするか。簡単だ。

『BRUTUS』を、とにかく沢山読むこと。

だからわたしが初めにやったことは、『BRUTUS』を買い込むことだった。古本屋に駆け込み、バックナンバーも含めてとにかく沢山買う。あればあるほど、イメージの幅が広がるため、「こんなにいらんだろう」と思うくらい買い、片端から読んだ。

〈撮影:安村シン

今回は制作に多少時間があったため、スクラップブックも作成した。

「この見出しの使い方、参考になる」
「写真の入れ方は、こういうのもあるんだな」
「こういうレイアウトもありだな」

ピンと来た部分を切り抜いては、どんどん貼る。それを繰り返す。

切り貼りする作業の中で、読み物としてじゃなく、一つひとつのデザインとして頭の中に蓄積されていく気がする。こうして『BRUTUS』の「王道」デザインを染み込ませてから、ページのデザインに本格的に取り掛かった。


メタリック大仏との格闘

わたしの担当ページは、オンラインサロン「箕輪編集室」の生み出してきたプロダクトを紹介する内容が含まれていた。いくつか掲載したのだが、そのうちのひとつに「メタリック大仏」というものがある。

オンラインショップ「MINOWA BOOKS」で販売されたもので、同ウェブサイトによると「箕輪厚介さんが(2018年の)7月カンボジアにて購入されたメタリック大仏」とのこと。1体20,000円もする高価なものだ。

『BRUTUS』に掲載するにあたり、「解像度の高い、イメージに合った良い写真がない」というので、急遽撮影が必要になった。

この大仏は現在、大阪のクリエイティブ会社「NASU」の事務所にある。

東京に住むわたしは、すぐさま新幹線に乗り込んだ。

…...というわけには、いかなかった。仕事の都合もあり仕方がない。そこでデザインチームに相談をしたところ、関西圏に住み、同じくデザインチームのニトロくんが撮影現場を取り仕切ってくれることになった。

爆速でNASUの代表である前田高志さんに撮影許可を取り、日取りを決めて、カメラマンのえんどぅくんを連れて撮影をセッティングしてくれる運びとなった。

撮影当日、わたしはZoomというビデオチャットツールで、撮影現場とやり取りをしながら撮影ディレクションをさせて頂いた。

〈撮影:安村シン

持参してもらった画用紙などの小物や、現場にある背景を使いながら、角度・寄り・背景、それぞれの要素で、紙面に必要なベストショットを探っていく。ライトは自然光と、えんどぅくんの持ち込んでくれたフラッシュを駆使する。

最終的に、イメージを超える素晴らしい写真がいくつも仕上がった。

メタリック大仏は、いつもより輝きを増していた。

写真の力により、わたしの担当ページはより魅力的なビジュアルになった。
忙しい中、撮影の許可をくださった前田高志さん、仕事中にも関わらず事務所での撮影を優しく見守ってくれたNASUの吉田さん、モリモリと撮影を進めてくれたニトロくんと、えんどぅくんには、感謝しかない。


特集の顔となる、NewsPicks Bookの撮影

また、もう1つの担当ページは、ベストセラー続出の人気シリーズ「NewsPicks Book」の特集ページだ。表紙を並べて、シリーズの印象を作ろうとするも、合成で一枚絵の強い印象を作るのは難しい。

こちらも撮影が必要となった。

しかし、NewsPicks Bookは20冊以上ある。

そんなに沢山の本を、それも1年以上前に出た本まで一堂に揃えることは可能なのだろうか。これもまたデザインチームにお悩み相談したところ、なんと「箕輪編集室には箕輪さん以外にも幻冬舎に勤務している人がいる」という。箕輪さんの後輩の木内さんだ。デザイナーのでらみさんから連絡を取ると、すぐに幻冬舎の会議室をお借りしての撮影が決まった。

木内さんがこれまで出版されてきたNewsPicks Bookをすべて揃えてくださった。

〈撮影:はるかぶちょう

撮影メンバーは、めちゃめちゃ豪華だ。『ハッタリの流儀』(NewsPicks Book)の表紙のお面を考案し、イメージまで作ったはるかぶちょうを筆頭に、あちこちの撮影現場を経験しているそーじまさん、人と人をつなぐ力のあるでらみ、仙台に行くはずだった予定をおして来てくれたアシスタントの松村くん、そこにディレクション担当のわたしがいた。

すごすぎて、もういい写真が撮れることが確約されてるような安心感があった。

僕がデザイナーとして指示を出すべきところであるのだけど、はるかぶちょうが色々アイデアを提案してくださり、もうほとんどそれを実現していくのみだった。

僕はものを並べたり、発泡スチロールを切ったり(小道具)、影の落ち方を微調整したりと、ひたすら地味なことをしていた。

撮影された写真は、いい写真が沢山あって本当に困った。

そーじまさんと、はるかぶちょうがカメラマンとしてシャッターを切り、写真をページにはめながら検討したのだけども、影の落ち方や色の調子が一番しっくりきた、はるかぶちょうの写真を使用させていただくことになった。

どちらかの写真しか採用できないのが無念でならない......。だけど、間違いなく最高の紙面になった。

本当に、ありがとうございます。


漫画家・まえだたかしさんのイラスト

わたしの担当ページには、「ミノワコラム」という箕輪さんのコラムがある。ここには挿絵を入れるのがちょうどいいと思い、仮に箕輪さんの似顔絵イラストを作成した。

〈描画:安村シン

イラストは誰が描くのがいいか。

わたしもイラストを描くけれど、今回はもっと “ひとクセ” あるイラストが欲しいところ。

そこで浮かんだのが、箕輪編集室デザインチーム元リーダーで、現在は漫画家のまえだたかしさん。わたしは、まえださんが主宰のオンラインサロン「前田デザイン室」でもお世話になっている。

味のあるタッチで、キャラクター性の強い線画を描かれる方だ。

「この方が箕輪さんを描いてくれたら、この紙面は最強になる......」

入稿直前まで仮画像で進めたまま時間が来てしまい、そのままデザインチームリーダーのヒラオカさんへデータをお渡しした。

はたして、まえださんのイラストは間に合ったのだろうか......!?

それは、今日発売した『BRUTUS』を読んでみてほしい。


そんな『BRUTUS』900号が9月2日(月)発売

箕輪編集室 完全責任編集 Book in Bookもついた、『BRUTUS』「真似のできない仕事術」は、9月2日(月)に全国の書店にて発売!

わたしの担当ページは、たったの2P。

だけどこの2Pは、大きな一歩となった。

雑誌作りに関われる機会なんて想像もしなかった。ましてや歴史のある『BRUTUS』ともなればより貴重な機会だ。そんなことが起きたのは、箕輪編集室という場所が、“新しい仕事との向き合い方”を提供しているからだろう。

仕事と呼ぶのが適切かわからない。

遊んでいるだけかもしれないし、だけどやはり仕事かもしれない。

ひとつ言えるのは、その魅力が多くの人を巻き込んでいるということだ。

箕輪編集室の魅力の詰まったBook in Book「心を奪う仕事術」もついた、9月はじめの『BRUTUS』900号「真似のできない仕事術」

ぜひ、お手に取ってみてほしい!

テキスト/安村シン
編集/金藤良秀
バナー/松儀愛侑

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お問い合わせ:minowa.et@gmail.com

箕輪編集室公式Twitter



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