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24時間で本作り 〜現場の軌跡〜【夕刊ミノ】ライターチーム

こんばんは。箕輪編集室ライターチームの志帆です。11月15日(金)の夕刊ミノをお届けします。

はじめまして、しほです。志(こころざし)の帆と書いて、志帆。初めての夕刊ミノです。よろしくお願いします。

この記事では、11月4日(月)朝5時〜翌5日(火)朝5時にかけて株式会社ニッポン放送とSHOWROOM株式会社のコラボによる「前田裕二密着24時〜ニッポン放送からの挑戦状〜」のなかで行われた24時間で一冊の本を作るプロジェクトについてお伝えします。

みの編入会一ヶ月生から見た、ビッグプロジェクトの軌跡を、現場の様子や当時の感情を交えながら書いていきます。

10月入会の私

箕輪編集室には10月に入会しました。きっかけは、箕輪厚介さんの著書『死ぬこと以外かすり傷』。

箕輪さんが何者なのかも知らず、書店でたまたま目につき最初の数ページをめくって、迷わずレジに持っていきました。そして読み終わった翌日に説明会の予約をして、すぐに入会しました。

深い動機は特になく、単純に面白そうだと思ったから。箕輪さんの文章や、説明会で話す姿に惹きつけられたから。みの編メンバーのみなさんが活き活きして見えたから。当時、仕事をするなかで周りにどんよりとした停滞感が漂っているのを自覚していた私にとっては、箕輪編集室のすべてが眩しく映りました。

入会後、編集経験はまったくなかったけれど、とにかく手を動かしたい一心で、書き起こしや編集の募集に手を挙げていきました。

生まれて初めての書き起こし、編集。
いざやってみたら、すごく楽しくて。

全然すらすら書けないし、本質が伝わる文章を書くのはとても難しい。でも、ことば一つひとつが自分のなかに染み込んでくるような感覚が面白くて、何度も何度も、箕輪さんのことばと向き合いながら文章を書きました。

そんなとき、このプロジェクトの話が舞い込んできました。

どんなプロジェクトなのか、どんな作業になるのか、具体的なイメージも湧いていませんでしたが、「なんかすごそうだぞ」という直感で、迷わず手を挙げました。

プロジェクトに参加できることが決まって、事前Zoomミーティングをしても、まだ現実味はありませんでした。お祭り前みたいな感じで、ただワクワクしていて、当日朝起きれるかな〜、くらいにしか思っていなかったです。

でも、参加メンバーに配信された役割分担表の「編集」の欄に自分の名前があるのを発見したとき、急に緊張が走りました。

自分の作業イメージがきちんと湧いていないながらも、担当する章のゲストである鬼龍院さんについて少しでも多くの情報を仕入れようと、鬼龍院さんのブログやインスタを読み漁りました。

とりあえず、はやる気持ちをおさえて、『女々しくて』をエンドレスリピートしながら前日眠りにつきました。


いざ、本番の現場へ

そして翌朝6時半すぎ、スタジオ入り。

エレベーターを降りると、そこには箕輪さんと前田さんがいました。

すぐ目の前で、二人が喋っていて。たくさんのスタッフの方々や撮影機材がひしめき合っていました。

緊張感溢れる空気に圧倒されて、一気にスイッチが入りました。遊びじゃない、本物の現場。この目の前のカメラから、大勢のリスナーさんにリアルタイムで配信されていました。

こんなプロの場で自分が役に立てるんだろうか、と完全にびびってスタジオの入口で固まっていたら、リーダーのsayoさんが気づいて声をかけてくれました。初対面なのに、笑顔で優しく迎え入れてくださって、すごく安心したのを覚えています。

それから次々と、「これは明らかに編集チームのレジェンドなんじゃないか」っていうオーラがプンプン出ている先輩方が話しかけに来てくれました。

当日になっても、役割分担表の「編集」の欄には自分の名前がありました。それを見てさらに気を引き締めると同時に、任せてもらえたことがとても嬉しかったです。

なんの経験もない初対面の私を優しく受け入れてくれるなんて「なんて良い人達なんだ!」と感動して、絶対に頑張ろう、と決意を新たにしました。(それと同時に、呑気に大量のみかんを持参したのがとても恥ずかしくなったのはひみつです)


迷いはなかった。だって楽しかったから

ラジオの現場はまさに秒刻み。今回はさらに前田さんの密着だったので、カメラもずっと張り付いていました。

ワイワイ喋ることもできず、常に張り詰めた空気が漂っていました。この空気に飲み込まれず自分の役割を全うしなければ、という一心で、キーボードを打ちまくりました。

目の前に現れる前田さんや豪華ゲストに見惚れている余裕もありません。2台ずつ持ってきていたパソコンとスマホも代わる代わる充電してフル稼働。少しでも後半に時間を残せるように、ひたすら集中して書きました。

この本づくりの役に立ちたくて、1秒でも早く、そして良いものにできるように、必死でした。

せっかく前田さんのすぐ近くに座っていたのに必死すぎてチラ見しかできなかったけれど、時間が経てば経つほど、前田さんの人柄の良さが伝わってきました。

リスナーのみんなを想う気持ちや、本気でゲストの方をリスペクトしている気持ち、スタッフの方々への優しい配慮。そして、どのゲストの方にも「24時間で本一冊を作りあげてしまうみの編は、本当にすごいんだ!」と絶賛し紹介してくださる優しさ。

そんな前田さんの人柄に触れ、前田さんがリスナーのみんなとつくるこの本を、絶対に良いものにしたい! という気持ちがどんどん強くなっていきました。

夜、疲れは極限を超えてへとへとのなか、スタジオの外でお弁当を膝に抱えて食べていたら、sayoさんが隣にきて「文章きれいだね」と褒めてくれました。

実際は文章もボロボロで迷惑ばかりかけていたと思いますが、その何気ない一言で、すごく救われました。

自分でも役に立てているのかな、と思うと、疲れが吹き飛びました。そして、こんな極限の状態で一番忙しいはずなのに、さらに他の人への心配りもできるなんて、なんて素晴らしい方なんだ! と感動しました。まさに女神的リーダー。sayoさん最高。


気づけば夜も更けて、自分の編集作業も一段落ついたころ、当初予定していたシフト終了時刻が迫っていました。現場では予定通りにいかないことも沢山あるし、これから書き出しと製本に向けて山場がきます。

ここで帰りたくないな、と思いつつも、足手まといになるなら帰るべきだよな、と思っておそるおそるsayoさんに聞くと、「いれるんだったら、(ここに)いてほしい!」ということばが。

それを聞いて、迷うことなく「はい!」と返事をしていました。

もう学生でもないし、明日朝から仕事もあるし、着替えの服もメガネもメイク落としもないのに。

でも、迷いませんでした。
だって、楽しかったから。

この感覚を知る、前の自分には戻れない

そのあとは一瞬で時間が過ぎました。

最後の最後、朝4時をまわって、本が間に合うかギリギリの時間帯に、「あとがきお願い」と言われ、仕事を振ってもらえたことが嬉しくて、もう必死で編集しました。

その時間にはラジオのゲストの方もいなくて、前田さんも、スタッフのみなさんも、じっと編集作業を見守ってくださっている状態でした。シーンと張りつめた空間のなかでキーボードの音だけが鳴り響く時間。

そんな中、ふっと前田さんがギターの弾き語りをはじめました。余裕がなくてその姿をチラ見することもできなかったけれど、この雰囲気は、この歌声は、ずっと忘れないんだろうな、と思いました。

必死でキーボードを叩きながらも、この時間が終わってしまうことが寂しかったです。

ギリギリの極限状態で、時間を忘れて夢中になる。疲れたとか明日仕事とか自分の事情を超越して、目の前のプロジェクトのために全力を尽くす。

そんなこと、久しぶりでした。

みんなが純粋に一つの目標に向かって走り抜けるこの尊さを、噛み締めていました。

社会人になってから、なんとなく周りの目を気にして、上司の意見を気にして、チームの目標やメンバーの熱量や想いではなく、方法論だけでプロジェクトを進めることに慣れてしまっていました。

血の通ったプロジェクトとは、こうやって作られ、成功するのだと身に染みて感じました。

朝5時半、帰りのタクシーで朝焼けを見ながら、自分の感覚がこの本作りの前と後でまるで違っていることに気が付きました。

この24時間で自分がなにを得られたのか。具体的になにか変わったのかはわからなかったけれど、確実に前とは違う。もうこの感覚を知る前の自分には戻れないんだ、と悟りました。

「ワクワクする未来が迫っている。この波に乗ろう。」「こっちの世界に来て、革命を起こそう。」

その通りのことが、いま私に起きています。


テキスト/大西志帆
編集/ 野﨑未来
バナー/川端康介


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お問い合わせ:minowa.et@gmail.com

箕輪編集室公式Twitter


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