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体力と根性がモノを言う ~『戦略と情熱で仕事をつくる』発売記念 デザイナーインタビュー後編~ #情熱戦略
7月24日に発売される、松永直樹さん著『戦略と情熱で仕事をつくる』のデザイナーインタビュー。
後半では、小野寺美穂さんのお話を中心にご紹介します。
もっとも「箕輪編集室的」と言われる理由
木村:小野寺さんのプロフィールを教えて下さい。
小野寺:4月まで人材紹介会社で働いていて、今はフリーランスです。
木村:箕輪編集室に入ったことがきっかけで、フリーランスになったんですか?
小野寺:就活してる時から、フリーランスで働いてみたいなって思いはあったんですけど、特にスキルを持ってるわけでもなく...。
デザインの業界にもずっと興味はあったんですけど、いい大学を出ちゃったし「それを使わないで就活するのはもったいないなあ」みたいな思いもあって…。別にそんなにやりたくない会社に入っちゃったんですよね。
木村:箕輪編集室に入ったのは、いつ?
小野寺:去年のちょうど今頃(2018年7月)です。
木村:最初からデザインチームだったんですか?
小野寺:最初はいろいろ入りました。ライターチームにもいたし、いろいろ試して。デザインチームに居ついたのは、「デザイン道場」って企画を自分で立ててからですね。
そこからデザインチームの運営とかをやるようになり、「デザイン道場」っていう「デザインを始めたい!」という人がデザインを提出して、平岡さんや前のデザインチームリーダーの前田高志さんにフィードバックをもらう仕組みを作って。
木村:クオリティ高そう! プロの2人だもんね。
小野寺:今思えば、本当にそうですね。当時何も知らなかったので、普通にフィードバックされてましたけど、超すごい2人だと思います。
木村:デザイン事務所に見習いで行ってるようなもんだもんね。小野寺さんは、元々デザインの人かと思ってました。
小野寺:全然。でも、小さい頃から絵を描いたりとか、美術とかがすごい好きだったんです。叔父が印刷会社やってて、印刷物とかも昔から好きで。箕輪編集室に入ってから、本当にやりたいことをやり始めた感じではあります。
平岡:一番「箕輪編集室的だな」って思ってるのは、でらみさん(小野寺さん)なんですよ。
木村:今回はなぜ、平岡さんと2人でということになったんですか?
平岡:流れとしては、「装丁は僕がやります」っていう話なんですけど、この装丁をやるのを僕のところで止めるのはもったいないって思って。その時に、小野寺さんだったらきっと何かやってくれると思ったんです。
木村:根性あるから。
平岡:まさにそれです! ハッキリ言って根性です。
小野寺:根性ゲーでしたね。
平岡:できるスキルがあるかとかよりも、僕はむしろそっちが大事だと思っていて。最悪デザインは教えられるし、僕はソフトも使える。なので、InDesignを教えながら進めていく感じでしたね。
木村:それまで積み重ねてきたものがあった上での、抜擢だったんですね。
小野寺:そうだと思います。でも、実際にリアルで教わったのは1回だけでした。
平岡:そうです! それ以外は全部オンラインでした。
小野寺:逆にすごいなって思いました。
平岡:オンラインで教えるのは本当に大変でした。「ここのこれを押した後に、これをするとこれが出てきて~」みたいに1から5まで全部書くんですよ。横にいたら「これをこうしてこうです」って言えるんですけど…。
木村:本を作ることには、元々関心があったんですか?
小野寺:そうですね。元々本を作るっていうことに憧れがあって。実は新卒1年目の時に転職活動をして、幻冬舎の子会社の、幻冬舎のメディアコンサルティングに内定を貰っていました。編集者の経験が積めるならいいかなぁと思ったんですけど、結局行かなかったんです。
この話を聞いた時、正直DTPもよく知らなかったし、InDesignも触ったことなかったし、分かんなかったけど。でも、本への憧れはあったので、なんかいけるかなと思って。
平岡さんとやり取りもさせてもらってて、最後まで見てくれるって分かってたので、後は自分が頑張るだけかと思って、受けることにしました。
突き落とされるけど、ちゃんと登ってくるまで見てくれる。平岡さんとの師弟関係
木村:最も苦労したところはどこですか?
小野寺:純粋に一番「ヒェー」ってなったのは、図版を調整することです。Photoshopで切り抜きをしなきゃいけなくって、今までやったことのない作業だったので後に回してたんです。
それで、締め切りの数時間前「よし! やるぞ!」という時に、思った通りにできなくて。平岡さんに「これしんどいです。」って言ったら、「あ、慣れですね」って言われて...。
平岡:崖から突き落とすやつ! 普段はあまりやらないです。
木村:スパルタですね。
平岡:突き落とすけど、ちゃんと最後まで登ってくるまで見ます。
小野寺:今までもいろんなPOPとかもデザインさせてもらって、突き落とされるけど見ていてくれる。今回も締め切りの1時間前くらいになんとかできて、楽しかったです。
平岡:めちゃくちゃ大変だったと思う。
小野寺:2周年冊子(*)も作ってて。それがようやく終わった! と思ったら、次は松永本ですね、みたいな感じで。
(*2周年冊子:箕輪編集室が6月26日に2周年を迎えた記念の小冊子)
平岡:完全に同時で動いてた時が結構あったからね。
小野寺:それが辛かったかな。この作業自体は、辛いとかなかった。初めてだからいろいろ覚えられて楽しいなとか、原稿良くなっていくの面白いなとか思ってました。
それこそ出版に憧れがあったので、こういうふうに作られていくんだなって。直しが入る度に、どんどん文章が明らかに良くなるのが見えたので、自分が世界で誰よりも早く原稿を見ることができているのが、嬉しかったですね。
最後は「体力」がものを言う
木村:進めていく中で、何を感じていましたか?
小野寺:実際、やりながら雲の上の頂上を目指すみたいな、終わりが見えない山を登る感じだったんですよね。今どれくらい辛いとか、何分目とか逆に分からなくて良かったです。
高校の時、陸上で長距離をやってたんですけど、その時の感覚を久々に思い出しましたね(笑)。自分との戦い、みたいな感じで。やっといて良かったって思いました。
木村:本当に体力だからね。気持ちって体力がないとついていけないから、睡眠とかじゃなくて最後は体力。今回、すごく赤字が入って久々にタクシー帰りもしました。
土日に作業してもらおうと思って、金曜日の夜ここまでやっとかないと! って思って作業していて気付いたら午前3時。私も最後は体力勝負でした(笑)。
何者かになるためには、動くしかない
木村:本が完成してみて、どうですか?
小野寺:ずっと原稿を見てたせいか、松永さんのことがどんどん好きになっていったんです。松永さんの書いてることと、フリーランスとして自分の今いる状況が重なったりして。
名刺を作れ、発信しろとか。すごく当たり前のことなんですけど、実はできてない。そういうことをたどって、今の松永さんがあるんだな。私も頑張ろうって励まされました。
木村:本に書かれていることは、オンラインサロンとか入って何者かになるんだったら、絶対必要なことばかりなんですよね。
ホリエモンの『ハッタリの流儀』とか見てたら、言ってること一緒! ホリエモンとほとんど一緒。ホリエモンは真似できないかもしれないけど、松永さんだったら真似できそうって、松永さんは読者との距離感が近い。
平岡:距離がね、段階的というか。すごく遠いわけじゃないから、ちょうどいい感じですよね。
出版記念イベント第1弾!
ブックラボ東京さんにてトークイベントを開催します。本日23日(火)より、募集が開始しました。ぜひ参加をお待ちしています!
*この記事の前編はこちら
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取材:木村香代
書き起こし:堀田 祥、嶋田敬史、瀬川稀世子、氷上太郎、河地真里
編集:河地真里
撮影:皆銭文哉