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“本当にやりたいこと”を見つける「わかち合い」の文化 塩田元規×箕輪厚介 #ハートドリブン

本日10月7日(月)、株式会社アカツキさんのオフィスにて箕輪編集室10月定例会が行われました。

先日『ハートドリブン』を出版した塩田さんと、編集者箕輪さんによる対談。今回の定例会は、お2人の対談と共に、今後読者の方へ配布されるワークシートを試すワークショップが開催されました。

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<Profile>
塩田 元規(しおた・げんき)
株式会社アカツキ Co-Founder&CEO
新卒で株式会社ディー・エヌ・エーで勤めたのち、広告事業に従事する。2010年にアカツキを創業。2019年10月に箕輪厚介編集の『ハートドリブン 目に見えないものを大切にする力 (NewsPicks Book) 』を出版。

アカツキさんの会社である会場は、靴を脱いで床に座り込むスタイル。自宅のリビングかのようなリラックスした空間に、100人以上の参加者が集いました。


ハートドリブンを体現するオンラインサロン、感情と数字のバランスを取るアカツキ

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塩田:箕輪編集室って今何人いるの?

箕輪:800人くらいかな。アカツキさんは?

塩田:同じくらいの規模感だね。

箕輪:この本を作ってすごく思ったんだけど、オンラインサロンってめちゃめちゃハートドリブンなんだよね。月額会費を払って入会して、基本的には損をしなければいいというシステムの中で損しないスキームを考えて、好きなことだけをやる。プロジェクトも、誰かが熱狂している企画以外は続かない。

塩田:やりたいっていう想いがないものは自然淘汰されるってことなんだね。

箕輪:そう! まさに! コミュニティの中でそれまで頑張ってきたり、人気者だったり、めちゃくちゃ優れた企画だったら応援される。でもその自然淘汰があるから、成り立つものがそれなりのクオリティになっているんだよね。ただ、オンラインサロンだから利益が出なくていいんだよね。アカツキはその感情を大切にしつつも、数字は追わないといけないでしょう? どうやってバランスを取っているの?

塩田:利益が出なくても、トントンで価値があるならやれば? って言う感じですね。ただ逆に、資金や人材というリソースがある分、自然淘汰しにくいのはあるかな。一度立ち上がってしまうと、一応の結果は出来てしまうんだよね。
アカツキっていうブランドがあることで、個人の能力によらず自分の器よりも大きなものを動かすこともあるから、それは辛いかなと思うことがある。
本当は段階が必要なのに、突然大きくチャレンジしちゃうとはねっかえりは大きいから。

箕輪:それはどうやって成立させているの?

塩田:「分かち合い」だよね。「今の自分のキャパに合っていないよね?」っていう。「分かち合い」がないと、実はやりたくないことを頑張ってしまう人が増えてしまうかもしれない。だいたいみんな、やりたくないことをやりたいって言っちゃうんだよ。

箕輪:「いいっすね」は確かに言っちゃうかもな。本当はやりたくないけど、「このハードルを乗り越えることによって成長する」とか思い始めると、やっちゃわない?

塩田:それはすごくやりがち。でも一度立ち止まって、ちゃんと自分と向き合えるといいんだよね。期待する方も挑戦する方も、「期待がずれる」ってどっちも辛いじゃん。

箕輪:自分が自分に嘘つくようになるしね。「俺はこれが好きなんだ」って思い込む。

塩田:ただ分かち合えればいいだけなんだよね。「俺はこう思うけど、どう思う?」「俺はこうだ」って。その意見を聞いて嫌な気分になる人もいるかもしれないけど、相手はそう捉えるというだけだから。そこで話し合えれば、ズレは生まれないと思う。

箕輪:「分かち合い」いいね! 箕輪編集室もこれだけの大規模になると、責任とかも生まれてくるし、大企業っぽくなることがある。どうやったらその「分かち合い」って広がるの? システムとかにしてるの?

塩田:システムとかではなくて、文化として広げることが大事だよね。その時は、大企業を丸ごと動かそうとするんじゃなくて、まず少人数から。「やりたいことだけやって、やってるやつが幸せそう」だったら、みんな真似するから。


“たった一つ”を見つけなきゃいけないという葛藤

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箕輪:自分に嘘をつくって話をしたけど、「本当にやりたいこと」を見つけられない人が多いよね。

塩田:何かを犠牲にしないと何かを得られないと思う人が多い気がする。例えば、「仕事を一生懸命にやる時期だから、趣味のカメラの時間は削らなきゃ」とか。正解探しをするために生きている人が多いから、何かを選ばないとって思う人が多くて。

箕輪:「この一個!」って決めた方が走りやすいけど、そうじゃないんだよね。

塩田:やりたいと思えること・新しいことには「出会う」って感じなんだよね。僕、本を書くことでやりきったと思うから、創作意欲は減るかなと思ったの。そうしたら、もっとこのハートドリブンプロジェクトとか進めたくなって。

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箕輪:よくインタビューで「次何をやりたいですか?」って聞かれることがあるんだけど、正直ないんだよね。あったらもうやっているし、その中でまた新しいものが見つかっていく。

塩田:みんな、頑張って意識して頑張って好きなことを探そうとしすぎだよ。あと、始めたことを続けなきゃいけないと思いがち。やってみたけどダメだったって、てへぺろするキャラクターも大事なんだよ。

箕輪:嘘を塗り固めてそれを続けていく生き方は、多分これからは厳しいよね。

ラベリングを外し、「認識する」こと

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塩田:本当は僕さ、この本を出すこと怖かったんだよね。

箕輪:それは感じていた。

塩田:でもこの本を作るプロセスの中で、「世間の反応が怖い」ということを認識してハグしていったことで、その感覚がなくなった気がする。極論言うと、「世間ってなに?」って話なんだよね。明確な誰かがわからないのに、ラベリングして捉えちゃう。
株主総会とかもそうだよね。「株主がこう言うから」とかって言うけど、株主って誰だよ!?って。

「好きばっかりやってたらダメなんですよ!」って、直接言われたこともあって凹んだ時もあった。今回の株主総会では言えたんだよね。「僕たちはこれを目指したからこうなんです。ダメならすみません」って。でもその時に気が付いたんだよね、株主というラベルを貼っていたんだって。

箕輪:「会社」ってみんな言うけど、そのラベリングも幻想だからね。

塩田:そういうラベルを作っている間には何も解決できない。目の前の一人がどうしているかを考えないと。それこそ本を出すときに「世の中がダメだ」って言われたら、もう怖くて表現できないじゃない。でも、「その人」はこういう風に思っているんだって認識できたら、いいんだよね。だから、本を出すことは怖くなくなった。

これからの幸せの道はどこにあるのか

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箕輪:塩田さん、もう金とか暮らしのレベルとか私利私欲のレベルはもうどうでもいいでしょう? このあと、何を欲するの?

塩田:うーん、会社の話で言うと経営者のほとんどは時価総額レースからは降りられないんだよね。規模が大きくなればなるほど素晴らしいと言われて、落ちたらダメだねって。表現を恐れずに言うと、リーダーや経営者タイプの人の方が自分がないと思う。自分が選んでいないものを無意識にやり続けるんだよね。自分の感情を大切に扱っているとここから降りようって思うんだけど、正直大変だった。

箕輪:戦いの螺旋から降りる戦いね。

塩田:でもね、よかったと思う。表現する余白ができたことで、自由になれたと思うんだよね。

箕輪:でもさ、他の人から「ちょっと落ちたね」とか言われると気にはするよね?

塩田:それも受け取るってことだよね。僕も昔はアカツキの悪い噂をちょっと聞くだけでもダメだったけど、それも客観的に「ざわついてるな」って認識できればいいんだと思う。
気がつかないうちにみんなそういう言葉に巻かれちゃうんだよね。僕だってそう言う言葉を聞くと次の日、少し嫌な自分になっちゃったりするけど、哲朗(アカツキ CCO)に話すことで軸を元に戻してる感じはあるもん。

箕輪:俺も、いくらもう本を売りたくないと思っていても、このまま好きなことをやり続けて本が売れなくなって、人も寄ってこなくなったら「ん?」ってなると思うの。

塩田:だんだんその感覚も少なくなっていくと思うけどね。その時に初めて痛烈なパッションが湧いてくるんだと思う。不安だよね。でもそれを認識してハグしてあげることで、なくなっていくんだと思う。


自分の内側を進化させるワークシートを実践しよう!

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本当は書籍に入れ込む予定であった魂を進化させるワークシート。今回の定例会では、このワークシートを作るためのワークショップが行われました。

塩田:俺の中のちゃんとやろうモンスターが死んでなくて、めっちゃしっかり資料作ったからね! 歯医者の予定キャンセルしたんだから!(笑)

箕輪編集室のメンバーは、Facebook内でアーカイブ動画と共に閲覧ができます。このワークシートは完成次第、読書の皆様に無料で配布される予定。ぜひ、お楽しみに。

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<本日のグラフィックレポートはこちら>
本日は、模造紙のグラレポとiPadでのグラレポが同時公開。今回の定例会の振り返りに、ご覧ください!



写真:森川 亮太
グラレポ:まりか(iPad) / ケント・ナガヤ(紙)
テキスト:柴田 佐世子

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お問い合わせ:minowa.et@gmail.com

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