「人生ネタ作り」 アジアチーム・桑原佑輔 #みの編LEADERSの素顔
「人生ネタ作り」
これは、アジアチーム・サブリーダーである桑原佑輔さん(以下ばーらさん)が大切にしている考え方です。
沖縄チームに入り込んだばーらさん、障がい者スポーツの支援のお仕事をやっているばーらさん、大学時代のばーらさん、、、 いろんなばーらさんをお楽しみください。
そして『人生ネタ作り』の原点とは?
(取材時:2021年2月)(聞き手:田代章悟)
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--みの編に入会されたのはいつ頃ですか?
2019年の12月です。
最初のきっかけは、Twitterで『ミノンペンフェス』というイベントを知ったことです。
当時からラオスに住んでいたので、カンボジアで行われるイベントに興味を持ちました。
その後、当時のアジアチームリーダーである平尾健悟さんと直接お話したり、 みの編のアジア割が始まったこともあり、入会を決めました。 東南アジアの他の国に住む日本人と繋がりを持ちたいと思っていたのも大きな理由ですね。
--入会してからはどんな活動をされましたか?
やはりアジアチームでの活動がメインでしたね。
入会して1ヶ月ほど経ったときに『アジアフェス』というオンラインイベントが開催されました。(2020年1月)
そこで、みの編のアジア合宿の開催地を決めるプレゼン大会が行われたのですが、なんと僕がプレゼンをした「ラオス」が、開催地として選ばれました。 箕輪さんも、緩くて自由なイメージのあるラオスに興味を持ってくれたのかもしれませんね。
プレゼンで優勝してラオス合宿の開催が決まった『みの編アジアフェス』
--その後も積極的にみの編で動いていましたか?
『アジアフェス』直後に、新型コロナウイルスの影響が本格化し、ラオスから日本への帰国を余儀なくされました。
コロナウイルスの影響もあって、2〜4月頃は、みの編であまり活動することはで きませんでした。
せっかく決まったアジア合宿も延期になってしまったので。
--再びみの編で積極的に動き出すきっかけはどんなことでしたか?
昨年6月に行われた『3周年イベント』が大きかったです。
それまで、アジアチームでは毎月イベントを開催していましたが、それ以外のチームにはほとんど顔を出していませんでした。
でも、このイベントで「沖縄チーム」の新歓に参加したことで多くのつながりが生まれました。新歓という名前なのに、新しいメンバーは僕だけで、特におもてなしをされるわけではありませんでした(笑)。 でも、その緩くて飲み屋さんみたいな雰囲気が僕には合っていましたね。
「8月にやる沖縄合宿おいでよ」と言われて、その日には沖縄行きの飛行機を取っていました。
ばーらさんが参加した『沖縄チーム新歓』
--アジアチームのサブリーダーに就任したのはいつですか?
2020年の8月です。
サブリーダーの関さんから依頼されて引き受けました。
僕としてはラオスでの合宿も開催したいと思っていたので、その依頼を断る理由はありませんでしたね。
--アジアチームでやりたいことや意識していることはありますか?
先ほども言いましたが、ラオス合宿は必ず実現させるつもりです。
コロナウイルスの影響によりますが、できれば今年中には開催できればと思っています。 この1年で、日本にいるみの編メンバーとの交流も増えたので、そんな人達にラオスに来てもらって、みんなで楽しめるイベントにしたいです。
“何者でもない若者と優秀な大人たちが交流できる場にしたい”という思いもあります。
アジアチームのメンバーは、飲み会ではふざけてる人や変な人だらけですが、仕事はちゃんとしてる人が多いです。海外駐在員を任されるほどですから、会社内では優秀な人たちなのでしょう。
そんな人たちと、僕やまるちゃん(アジアチームリーダー)のようなまだ何者でもない若者とフラットな関係性を築けるのが、アジアチームの大きな魅力です。
名物企画『アジアで闘うサラリーマン』
--リーダーのまるちゃんはどんな人ですか?
完全なる広げ人ですね。
まるちゃんが何かやりたいことを発信することで、アジアチームが動き出します。
サブリーダーである僕や関さんは、それを全力で畳んでいくという役割です。
リーダーのまるちゃんが主催する『鮨◯』イベント
--最後にアジアチームに興味のあるみの編メンバーにメッセージをお願いします。
特に若いメンバーには、アジアチームに参加してみてほしいです。アジアチームの大人はみんないい人で、丁寧に話を聞いてくれるし、イジったらノッてくれる人たちばかりです。
今後飲み会イベントを定期的に開催していく予定なので、ぜひ来てみてください。
--今はどんなお仕事をされているのですか?
NPO法人で働いています。
主な仕事は、ラオスの障がい者スポーツの支援です。 車椅子バスケ・ゴールボール・下半身に障がいを持つ人の重量挙げといったスポーツですね。
小中高とずっと野球をしていたのですが、高校生の時に怪我をしてしまいました。その際に、理学療法士に怪我の治療してもらったことがきっかけで、アスリートの支援をしたいと考えるようになりました。 大学もスポーツトレーナーを目指すための学部に進学して、社会人アメフトチーム大学の女子ラクロス部のトレーナーとして経験を積んでいました。
--現在のNPO法人への就職を選んだ理由を教えてください。
現在の職場は、大学時代にインターンをさせてもらっていたご縁で就職しました。
でも実は、普通に就活もしていて別の一部上場の人材派遣会社に内定を貰っていました。 その会社に就職するつもりだったのですが、お世話になっていたトレーナーさんにその報告をした時にめちゃくちゃ怒られました(笑)。 とりあえずは普通の企業に就職して、数年後トレーナーとして働き始めることも考えましたが、その方に「一度普通の企業に就職したら絶対にトレーナーとしては働かなくなる」というようなことを言われて、改めて考え直しました。
インターンをしていたこともあり、ラオスのことは知っていたし、東南アジアのスポーツにも興味がありました。今ラオスに行くことを選ばなかったら一生行かないだろうと思い、 最終的には「一番ネタになる選択は何か?」ということを考えて、ラオスで働ことを選びました。
内定を貰っていた企業に辞退の電話をするときは、さすがに手が震えていました(笑)。
--実際の業務内容はどんなことをされていますか?
コロナの前後で大きく異なりますが、コロナ前は、ラオスのパラリンピック委員会と一緒に仕事を行なっていました。
日本人の専門家を呼んで講習会を開いたり、パラスポーツイベントの企画をすることが多いですね。
--仕事のやりがいを感じるのはどんな時ですか?
障がい者の可能性に気づけた時です。
イベントで『卓球バレー』というスポーツをした時がありました。その時に、両手がない子も参加していて、僕は、この子はラケットを持つことができないので一緒に楽しめないだろうと思っていました。でもその子は器用に脚でラケットを持って、みんなと同じようにそのスポーツを楽しんでいました。
僕らは障がい者に対しての知識がないと、「かわいそう」や「不自由」という印象を持ちがちです。しかし、実際に障がい者の方と関わってみると、全然そんなことはなくて、「普通の人」でした。僕らと何も変わらないし、むしろ障がいって何だ? って思わされます。このことに気づくことができるのが、今の仕事の大きなやりがいですね。
あとは、自分の担当した選手がアジアチャンピオンになった時もとても嬉しかったです。
パラの重量挙げの選手だったのですが、まさか自分がその瞬間にスタッフとして携われるとは思っていませんでした。
体重 50kg で 130kg のバーベルを挙げるんですよ。凄すぎます。
アジア大会でのばーらさんとラオスの重量挙げ選手
--ばーらさんが「仕事ゴコロに火が灯る」瞬間はどんな時ですか?
人にきっかけを与えることができた瞬間です。
特に、新しい出会いや気づきを提供できた時は、僕にとって最高の瞬間です。
例えば、スタディツアーの受け入れで、先程のパラスポーツ選手の話をしたりしますが、そこで参加者に今まで知らなかったことを知ってもらう。また、自分を介して本当は出会うことのなかった人同士が仲良くなる。仕事を通じてそんなきっかけを与えることができれば、それは僕にとっての大きな喜びですね。
--「人生の自分ゴト化」に必要なのはどんなことだと思いますか?
“人生はネタ作り”という意識を持って生きることです。
たとえ悪いことがあったとしても、話のネタが増えたと思うようにすること。嫌なことが起きたり・嫌な人がいたりしても、「俺の人生におもしろいネタを提供してくれてありがとう」と考えるようにしています。
--“人生はネタ作り”を意識するきっかけはありましたか?
この言葉は、大学時代に仲の良かった先輩がよく言っていた言葉です。 その先輩は、焼肉を奢ってもらうために東京から大阪までをママチャリで行こうとするようなぶっ飛んだ人でした。そのチャレンジは、結局先輩が途中で膝を壊してしまい片道で断念することになりましたが(笑)。
そんな先輩の影響を受けて、僕自身もフルマラソンをぶっつけ本番で走ってみたり、24時間テレビのランナーを後ろから追いかけ続けてみたり、4年生の時には、ママチャリで東京大阪間を往復したりしました。 フルマラソンは36km 地点でリタイアとなってしまいましたが、ママチャリでの往復は達成することができました。みの編の学生にも、ぜひチャレンジしてみてほしいです(笑)。
この先輩と出会えて、自分自身も大学時代にいろいろバカなチャレンジを行えたことが、“人生はネタ作り”という僕の価値観につながっていますね。
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今回、アジアチームリーダーのまるちゃんさんが、インタビューを受けることができないということで、急遽サブリーダーであるばーらさんにインタビュー をお願いしました。
急なお願いにもかかわらず快く引き受けてくださったばーらさん。 ラオスという、僕たちからしたら未知の国で闘うばーらさんのお話はとても興味深かったです。
ばーらさんがぜひとも開催したいと仰っていた『ラオス合宿』には必ず参加したいです。
早くコロナが落ち着いて気軽に海外へ行けるようになりますように。
『人生ネタ作り』
とても素敵な言葉だと思いました。
何があってもそれを笑い話に変えられるような最強のメンタルを持って、毎日を過ごしていきたいです。素敵な話をしていただきありがとうございました。
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インタビュー・編集:田代章悟
Web版編集:黒羽大河
バナー:なかむ
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