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良い構成を知り、真似する #みの編実践ゼミ

10月23日、編集者・ライター実践ゼミの第1回が開催されます。編集者である乙丸益伸さんから「構成の作り方〜コミュニティがなくてもAmazon総合1位をとる方法〜」についてお話していただきます。

〈乙丸益伸さんプロフィール〉
編集集団 WawW! Publishing代表。レシピ本大賞受賞の『世界一美味しい煮卵の作り方』(29万部)、ブクログ大賞受賞した『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか』(10万部)。『日本国憲法を口語訳してみたら』(8万部)、『勝ち続ける意志力』(6.2万部)等、多数の書籍を手掛ける。

乙丸さんの担当本は、みの編メンバーも読んでいる方が多く、その人の中に深く刺さるものとなっているようです。

ここからは、講師である乙丸さんへのインタビュー をお届けします。

自分のために本を作る

ー乙丸さんは、自分が気になったことを一番詳しい人に聞きに行って、本を作るっていうスタンスなんですよね。『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか』の著者である中島さんから学んだことはありますか?

乙丸:時間術もそうなんですけど、自分のために作っていいということを中島さんに学びました。自分がいいと思うものを世に出していいんだって自信を持ち始めることができたんです。

中島さんは、Windows 95の前身となるソフトを開発している時に、今のパソコンのOSは何が使いづらいかというのを考えたそうです。

「どうやったら使いやすくなるか?」と考えて出したら、世界中に届いたっていうのがすごく勉強になった。要するに、中島さんも自分の作業を楽にするために Windows 95を作ったようなものなんです。

箕輪さんも同じようなことを言ってて、『嫌われる勇気』の編集者・柿内さんもずっと前から「自分のために本を作ってる」と言ってたんです。

自分が欲しいものを作る。

乙丸:そうです。『世界一美味しい煮卵の作り方』っていう本は、僕が初めて作ったレシピ本なんですが、化学調味料を使いまくるみたいなもうむちゃむちゃB級レシピなんです(笑)。

でも、1人分でめっちゃ簡単で分かりやすくて美味しい! っていうものになっています。これは、自分にとって使い勝手がいいようにしました。

僕がレシピ本を買うとしたらおしゃれなものしか買わないので、デザインを異常におしゃれにするってことにこだわりました。

あと、レシピ本って、なんか調味料とかが他の欄やページに書かれているんですよ。それって僕からすると、目線が移るからむちゃくちゃ使いづらいなと思ってしまう。

なので、同じ欄の中に「調味料(醤油・みりん・砂糖何グラム)」とか書くようにしたら、29万部突破からのレシピ本大賞まで受賞して、中島さんのおかげですね。

ノウハウにストーリーを挟み込む

ー構成の話をお聞きしたいです。乙丸さんが担当された本でも構成に違いがあって、ストーリー部分が先に来たり、後にあったりしますが、どんな意図があるんでしょうか?

乙丸:ビジネス書ってノウハウだけだと読むのにうんざりするじゃないですか? もう本当に読めない。例えば、前田さんの『人生の勝算』ってノウハウも載ってますけど、印象に残ってるのは前田さんのストーリーでしょ? 

ーそうですね。

乙丸:そんな感じで、ビジネス書ってノウハウだけが書かれているとやっぱりすごく読みづらいので、ストーリーを挟み込むのが大事なんです。まあ、それをどう挟むかっていうところですよね。

梅原大吾さんの『勝ち続ける意志力』を作っていた時、ゲームセンターにいたら終電をなくし、親に電話したらすごく怒られたけど、友人が2時間かけて自転車の後ろに乗せて家に送ってくれて「これが友達か」って初めて思ったというエピソードにめちゃめちゃ僕が感動したんです。

まったくノウハウに関係ないんですけど 、そこは残しておくべきだなと思っていれました。

そうすると、みんな「そこがいい!」ってツイートしたり、Amazonのレビューでも書いてくれたりしてて。自分がすごく感動したストーリーは、読者の人も感動してくれるから関係なくても載せるべきだなと。

読者ってノウハウだけじゃなくて、読書体験的なものも求めてきてるので、そういう意味ではストーリーを挟み込むってことが大事だって分かったんです。

でも、次のストーリーに行くまで結構読むの辛くなるなと思って、ストーリーを分散する方法をいろいろ考えました 。

ストーリーの置き方を試してみた結果、僕の中での完成形は『起業3年目までの教科書』の構成だと思っています。400ページ20万字、14章まであるんですけど、そんな長い文章は絶対読めない。なので、それをクリアするために1章ごとの冒頭にストーリーを1個置くという構成でやりました。

そしたらめちゃくちゃ読みやすいっていう反響があったので、これが良かったんだなって思いました。

この本は、分かりやすくストーリー部分の項目名の上に「物語」って書いてあるんです。「物語 あるベンチャーの話」「物語 キャッシュエンジン型事業の瞬間」とかですね。「ここはストーリーですよ」っていうのを分かりやすくベタに書いている。

ー面白い! これ、もうゼミで話す構成の話じゃないですか!

乙丸:そうですね。ゼミでもお話しようと思っていたことです(笑)。

史上最高の構成は?

ー乙丸さんは箕輪さんの2冊目を担当されていますが、構成はその辺を意識されてるんですか?

乙丸:それは、『嫌われる勇気』の構成を参考にしています。若者と哲人の対話形式で作っているということです。30年後の箕輪さんが、なんか成功してるおじさんとして甥っ子の相談にのるみたいな。

『嫌われる勇気』って小説でありながら、そこに書かれた考え方とかのノウハウがめちゃくちゃ記憶に残ってるんですよね。だから、僕は『嫌われる勇気』の構成が、至上最高峰だなと思っています。

ただ『嫌われる勇気』って哲学的で内向的というか、抑えて書かれてるんですよね。その選択を選ぶかどうかはあなた次第だ、みたいな。だから結構自発性がある人でないと、なかなか動けない。

けど、箕輪さんの本はなんかもうゴリゴリに出してくれてます。「はい、答えはこれ!」って。だから最後の一押し本という感じですね。僕は勝手に『嫌われる勇気Part3』だと思っています(笑)。Part3になっているのは、他にPart2になる本も製作中だからです。

ー構成の作り方は、『嫌われる勇気』から学べみたいなことですか?

乙丸:僕は、自己啓発書っていうか今後のビジネス書を全部『嫌われる勇気』方式で作りたいなって思ってるほどです。『嫌われる勇気』の対話形式の構成っていうのは、ものすごい伝える力を持ってると思いますね。理解に達せさせる能力もあるし、人を動かす力も持ってる。

その形式で書いていくと分かることがあるんですけど、『嫌われる勇気』のすごいところは、ずっと哲人に反発する若者が読者の代弁をしているんですよね。

「そんなのできるわけないじゃないですか!」とか「おためごかしだ! 精神論にすぎない!」って読者の思いを先取りして言ってくれている。だからスカッとするし、(哲人が)ちゃんと答えて言ってるので疑問が残らない。

ーでは、ゼミの参加者は『嫌われる勇気』が課題図書ってことですね(笑)。

乙丸:いや、『嫌われる勇気』方式の構成は、箕輪さんの2冊目で読めるので、ぜひ僕が担当した『起業3年目までの教科書』を読んでください(笑)。

編集者・ライター実践ゼミは全3回に分けて行われます。ぜひ興味ある方は、箕輪編集室に入って参加してみてください♩


*こちらのインタビュー は、箕輪編集室で開催された読書会の内容を編集したものです。

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テキスト 菅井泰樹 高木祥伍 山内富美子 湯田美穂
編集 橘田佐樹
バナーデザイン 小野寺美穂

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『多動力』を始めとするヒット作を多く手がける、幻冬舎 箕輪厚介が運営するサロンの公式note。箕輪編集室→https://camp-fire.jp/projects/view/34264 箕輪厚介の会社→https://naminoueshoten.com/
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