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【日刊みの編NEWS】迷ったらWhyにたちかえる。

おはようございます。箕輪編集室運営担当の三浦 俊平です。
4月15日(木)の日刊みの編NEWSをお伝えします。


新年度を迎えたということもあり、ここ最近、各チームから「リーダー就任」や「チームの体制変更」をお知らせする投稿が相次いでいます。

リーダーが代わるとチームのカラーもガラッと変わるのが、コミュニティの面白いところ。新任リーダーのみなさんが、それぞれの持ち味でチームを盛り上げてくださっているのを見て、頼もしく感じています。


リーダーにもいろいろなスタイルがある

みの編のリーダー陣は職業・年齢・経歴などがバラエティに富んでいるのも面白いところ。リーダーに立つだけあって、それぞれにステキな魅力をもっていらっしゃいます。

そんな新任リーダーのみなさん。

就任直後からバリバリ突っ走るパワフルな方もいますが、逆に、前リーダーの存在感や功績を気にしてしまい、「こんな感じで進めていっていいのかな」「私で大丈夫なのかな」「チームが盛り下がってきてないかな」と不安を抱いている方もいらっしゃるのではないかと思います。


私にも、たまにそういうご相談を下さる方がいらっしゃるのですが、そのときには

・「前任者」や「前例」は気にしない。
・前任者のマネをしようとしない。(比較しようとしない)
・自分なりのやり方を見つける。

の3点をオススメしています。

コミュニティは、「人の集合体」ですから、時と場合と状況によって対処方法がまったく変わってきます。(「正解」もありません)

「前任のリーダーがこうやっていたから、次もこうやればうまく行く」というような秘伝のタレみたいなものはありませんし、無理にマネをしようとすると、「自分らしさ」が出せなくなり疲弊してしまいます。

最初は不安かもしれませんが、自分のペースにあわせて自分なりのやり方を見つけていくのが大切ではないかと思います。


とはいえ、「引き継ぎ時に気をつけておくとよいこと」もあるかと思うので、今日はその辺について書いてみたいと思います。


WhatとHowとWhy

サイモン・シネックの「ゴールデンサークル理論」ってご存知ですか?

以前このコラムでもご紹介したことがあるので、おぼえていらっしゃる方もいるかと思います。

ご存じない方はこちらの動画をぜひご覧ください。


この動画の中で、サイモンさんは、組織で行なわれるさまざまな活動について、
What:していること
How:手法
Why:理由
の「3つのレイヤーで物事を考えること」と、「Whyから始めること」の重要性を語っています。


What:「何を」やるのか

引継ぎの際に、「そのチームで過去に何をやってきたのか」「引き継いだあと何を続けていってほしいのか」という「何を(What)」の観点のやり取りは、必ず行なわれているかと思います。

「これまで△△チームでは定期的にこういうイベントをやっていたので、来月以降も○○日になったら、告知してイベントを立ててね」といったやり取りです。

チームごとに「リズム」や「ペース」みたいなものがあります。リーダー交代後もメンバーさんに安心感をもってもらうために、ある程度「前と同じリズムとペース」を維持することは大切かと思います。


How:どうやってやるのか

これもわかりやすいですよね。何を「どうやってやる」のか。

引継ぎの際に、「具体的なやりかた」を伝授するケースがあるかと思います。

Discordのメンバー管理方法や、Facebookのイベントの立て方といった実務の手順だけでなく、「チーム独自のコミュニケーションの工夫」みたいなノウハウもあるかもしれません。

リーダー就任後に1からやり方を習得したり、新たなやり方を編み出したりするのはなかなか大変なので、「口頭や文章で伝授可能なもの」を引継ぎの際に伝えるというケースも多いかと思います。


さて、ここまでは、引継ぎでよくあるケースだと思うのですが、私が一番大事だと思うのは次の「Why(なぜやるのか)」を引き継ぐことなんです。


Why:なぜやるのか

交代直後の過渡期は前述の「何をやるか(What)」「どうやるか(How)」が重要になってきます。

なぜかというと、リーダーが代わってもメンバーは変わらないから。

交代後しばらくの間は、これまでのチームカラーをある程度維持し、混乱を招かないように配慮する必要があります。

ただ、「いままでやってきたことを理由を問わずにずっと続ける」というのもよくないと思うんです。

繰り返し述べてきたように、「リーダーさん」にはそれぞれ性格の違いや向き不向きがあります。

前リーダーが後任に「自分とまったく同じ性質の人を選ぶ」ということがない限り、いままでやってきたことをそのまま続けていくのがつらくなってくるケースも出てくるでしょう。

ですから、混乱を招かないためにある程度の期間「これまでやってきたこと」を継続しつつも、その間に「自分なりのやり方」を見つけていく必要があるわけです。

この「自分なりのやり方」を見つけるために重要なのが、「Why(なぜやるのか)」を理解しておくことです。


引継ぎの最重要ポイント「Why」

・このチームは何のために存在するのか。
・このチームはメンバーにとってどういう場所でありたいのか。

こういった「理念」のようなものをきちんと引き継いでおくと、何かしらの施策を考えるとき「何のためにこれをやるんだけっけ?」と立ち返りやすくなります。

新リーダーが自分に合ったかたちで「何を」「どうやるのか」を考える際にこの「理念」をしっかり理解できていれば、ブレることもなくなるでしょう。

例を挙げてみますね。

前任者から、「このチームでは月1回新人歓迎会をやっている」「やりかたは○○」というWhatやHowの引き継ぎを行なう際には、同時に「こういう理由で新人歓迎会をやっている」というWhyを伝える。これが重要です。

その理由によっては、新人歓迎会以外の方法でも目的を達成できるかもしれません。


繰り返しになりますが、ここで重要なのは「新人歓迎会を続けること」ではなく「Whyを理解し、目的を達成すること」。新リーダーが自分のやりやすい形で「その目的」を達成する施策をはじめてもいいわけです。


迷ったらWhyにたちかえろう

この「Why思考」はいろいろなところで役立ちます。

「うちのチーム、最近コメント数が減ってきていてなんだか不安」と感じたら、「何でコメント数が少ないと不安になるんだろう?」と考えてみましょう。

「何で」を掘り下げた結果が、「コメントが少ない」→「コメントを書き込みにくい空気になっている」→「心理的安全性が低下しているのでは?」ということなのだとしたら、注視するポイントは「コメントが減っていること」ではなく「心理的安全性が失われつつあること」です。

そうなると、重要なのは「コメントを増やす」ではなく、「チームの心理的安全性の確保のための施策を実施する」ですよね。

また、別の観点で「コメントが少ない」→「アクティブメンバーが減っている」ということであれば、アクティブメンバーの減少を止める施策を考えていけばよいわけです。

こうやってきちんとWhyにたちかえり、そこから自分のスタイルにあった施策をたてて、無理なく進めていくのがいいんじゃないかなって思います。


今回ご紹介したやり方は、リーダーという立場でなくとも適用可能な考え方だと思います。これをきっかけに、それぞれのチームの活動について、「これってなんでやってるんだっけ?」って話し合ってみてもらえるとうれしいです!

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テキスト / 三浦 俊平

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