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目標や目的を定めて行動し、時代の変革点に立て

6月3日北海道大学にて「北海道をアップデートせよ」と題した講演会が行われました。箕輪さんの地方を攻めるというツイートにすぐリプライを送り、箕輪さんを北海道に呼びたいという一心で企画を立ち上げ、仲間を集めた高橋陸人さん。その圧倒的行動力が今回の講演会を実現させました。

編集1.0と編集2.0の違い

高橋:箕輪さんは今までの編集者とどう違うんですか?

箕輪:編集者って今まで裏方とされてきたんだけども。俺はどっちかというと自分自身が前に出て、著者と一緒に盛り上げるっていう感じで。そこが違うかもしれないですね。

高橋:最初から自分が前へ出ていく感じで編集者になろうと思ってたんですか?

箕輪:いや、最初は全くそんなことないし、別に前へ出て行く必要がなかったらしてなかった。本って当たり前だけど、普通買わないじゃん。昔は、それこそ文字を読もうと思ったら本ぐらいしかなかったから、普通にいい本作ったら絶対売れてたんだけど。

今はブログとかWebメディア、LINE、Twitterもあってわざわざ本を買おうと思うことってなかなかない。自分自身そうだから分かるけど、非日常的な行為だよね。1年に1冊買えばいい方じゃないかっていうぐらいなものになってしまってる。

そうなると、誰が薦めてるかの方が大事になってくるんだよね。そういう世の中において編集者が前面に出てキャラが立って、僕自身にファンがつけば「箕輪さんがこういう本出したんだ」ってことで本が売れ始める。

そういうイメージがついたから、2、3年前に編集者になった時からTwitterとかでいろいろ騒いだり、インタビュー答えたり、こういうとこで喋ったりするようにした。意識して自分自身のキャラを立たせることを意識してコツコツ行動してきたんだよね。

今はあまりにも情報が溢れてるっていうか、コンテンツがいっぱいあるんで。いつも本を買わないけど、これなら買おうかなって思うのはイベントなんだよね。お祭りっていうか。そういう意味において編集者が自らお祭りを仕掛けていかなきゃなかなか厳しい。本を買ってもらわないと意味ないからね。

noteと本の違いは、インパクトの大きさ

高橋:最近イケダハヤトさんが「本は印税とかめっちゃかかる。noteの方が儲かる」みたいなことをおっしゃていますが、それについてどう思いますか?

箕輪:お金を儲けるという意味においては、noteがいいっていうのは間違いない。イケハヤが言ってるnoteで数百万儲かって印税より高いぜ、イエイ! みたいな世界って別にそれはそれでいいんだけど、超ニッチなんだよね。

世の中の人は誰も知らないんだよ、イケダハヤトのことを。ブログ運用のnote書いて、数百万儲かりましたって言っても街を歩いてる人は知らないわけ。

高橋:箕輪さんは祭りをやりたいみたいなことですか?

箕輪:祭りをやりたいというか、もともと目的が違って。ネット上でイケダハヤトのファンを集めて、その人たちにそれなりの値段の記事を売ってというのは、ある種インターネットが生み出したイノベーションで、素晴らしいことだから、それはそれで良いと思う。

でも、そもそも僕とはちょっと違う。それこそ落合陽一やメタップス佐藤、ホリエモンとかの本は20、30万部とか売れてて。やっぱそれぐらい売れると、世の中の人が普通に話すのよ。『多動力』とか30万部ぐらい売れて、NHKとかも取り上げ始めて。やっぱね、普通に電車乗って隣のおばちゃんとかが『多動力』の話をしてたりするんだよね。

高橋:社会現象になってる。

箕輪:だからそこが違うよね。お金だけで言ったら、そりゃnoteの方が効率的だよ。だけど、本っていうのはどんな田舎の本屋さんにも並ぶ。で、この堀江さんっていう人は何なんだろうとおばあちゃんが手に取ったりするっていうことを狙って出すものだから。すげぇ非効率的だし、儲かんない時は儲からないけれども。そもそも世の中に大きなインパクト与えるためにやってるから目的が違うって感じかな。

オンラインサロンは小さな変化に対応できる

高橋:箕輪編集室というオンラインサロンは今、何をする場所としてあるんですか?

箕輪:動画作ったり、記事作ったり、基本的にはクリエイティブなことだよね。何かをアウトプットする制作をみんなでやっているっていう組織で、何を目指しているかというとあんまないんだけれども。

特に出版って、大きな組織過ぎてちっちゃい変化に絶対対応できないんだよね。いきなりさ、Voicyやnoteが生まれたことに会社規模でどう対応するかっていうと無理なんだよ。なんで無理かっていうと、noteに対抗してこうやろうとか言っても「それって儲かるの? 誰がやるの? どの部署がやるの?」とか言い出して、もういいよ! って話になっちゃう。

けど、オンラインサロンだったらみんなすぐ遊びのようにどんどんそこに対応できるから。本当のイノベーションって誰も気づかないちっちゃいところに生まれると思ってる。だから、そういう変化に迅速に対応できるクリエイティブなチームにしたいっていうことでオンラインサロンがある感じだね。

あと、そもそも儲けるためにやってないから動きやすいってのはある。結局多くの企業がイノベーションとか変化に対応できないのって、売上を考えすぎるの。これって儲かるの? とか言い出す。今は儲からないけど、やっておいた方がいいっていうのがなかなか通用しないわけよ。

でも、世の中のことって別に今すぐ金にならなくても、5年後大きく差がつくことっていくらでもある。やっぱり楽しいからやってるみたいな人たちが変化にいち早く飛びつけたりするから。そこは会社より強いなぁと思う。

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テキスト 松澤優子

編集 壁井裕貴 橘田佐樹

バナーデザイン 山口ともみ

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