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1ヶ月でフォロワー2,000人を目指す!“箕輪コンサル”東大生(後編)

ひと月でフォロワー2,000人を目指す「箕輪編集室スパルタSNS塾」で話題沸騰の綱島将人さんのインタビュー記事後編です。

★前回の記事はこちら

知識と経験がシェアされやすい世界を作る

篠原:今回、音声投稿アプリ・Speakee(※4月29日現在は開発中)を作ることになった経緯をぜひ教えてください。

綱島:はい。会社を登記したのは昨年なんですけど、会社の資金は外部から調達せずに全部自己資本でやっていて。

篠原:すごい。

綱島:とくに初期段階は自己資金でやりたいなと考えていて、そのための基盤固めとして塾をずっとやっていたんです。1年間かけて安定的なキャッシュフローが入ってくるようにして、いよいよ、本当にやりたい何かに挑戦できる状況になって。

それで、じゃあスタートアップとして何をやろうかっていう案出しをしたんですね。その中で「音声」という軸が一つあって。スマートスピーカーが一気に流行り始めて家庭にも入ってくるのを目の当たりにして、「音声の時代が来るんじゃないか」という仮説と、それから個人的に知識や経験のシェアにすごい興味があって。

そこの掛け算でnoteの音声版みたいなものはどうだろうと。あと、ぼくがVoicyのファンで(笑)。毎日のように聴いていることもあって、あんなプロダクトを作りたいなと思ったんです。

篠原:知識と経験のシェアに関して言うと、書籍(『現役東大生が伝えたい やってはいけない勉強法』(学研プラス))も出されていますが、その領域にコミットしたきっかけは何だったんですか?

綱島:大学受験のときにすごくがんばって勉強したということと、あと人に教えるのがすごく好きで。大学受験のときも、「この大学を受けるならこう勉強したほうがいい」って周囲に教えていたんですね。お節介だと思いますけど(笑)。

篠原:(笑)。

綱島:自分にとっては、第一志望校を決めてそこから逆算して勉強プランを考えるのが当たり前だと思ってたんですけど、周りはそういう考え方をしてない人が多くて、そのためにとても非効率的な勉強をしていたんです。

それってたとえばほんの5分くらい話を聞けばわかることなのに、それを知らないがために1年も遠回りしちゃう…みたいな。これってすごい損してるというか、もったいないことだなと思ったんですね。

篠原:ご自身もそういう経験があったんですか?

綱島:最初はどちらかというと周りの人が損をしてるなと感じてたんですけど、大学に入ったあとは自分もそうだったなと気づいて。

ぼくが東大に入った理由は単純に1位に、トップ・オブ・トップになりたいという向上心からだったんですが、入ったら入ったで、実はトップの私立高校の学生は東大ではなく海外の大学に進むという事実を知って「あれ?」みたいな。

本当のトップ・オブ・トップはそもそも目指しているところが違うんだと思って。ぼくは公立高校出身なんですけど、海外大学への進学という選択肢もないので、情報を知らないために進路選択が狭まっていたというのは、大学に入ってから痛感しましたね。

篠原:そういった「知らなくて損をした」という体験もあって、知識や経験はシェアされるべきという使命のようなものを持つようになったんですね。

綱島:そうです。情報の流通性と量を高めたいというのがあって。

篠原:それらのことを実現するために「発信者側のハードルを限りなく低くする」とTwitterに書かれていましたよね。この考えに至ったきっかけは何だったんでしょうか。

綱島:「音声」というテーマに決めたことがきっかけですね。音声アプリを考えたときに、発信者側と受信者側それぞれのメリットとデメリットを洗い出してて気づきました。

音声発信の一番のメリットって、同じ時間でテキストを打つのに比べて数倍の情報を伝えることができる点だなと。時間当たりの発信量をこれほど高められるものはないなぁとわかって。

篠原:確かに時間当たりの発信量はテキストと比べて段違いですよね。

綱島:本当にそう。ぼくも自分のアプリで喋ったりしてるんですが、テキストの場合あらかじめ構成を考えて書いていくものの、音声だとそのあたりはとくに決めずどんどん喋っていって話が膨らんでいく。だから実際に発信にかかる時間も短くて済むと思ってます。

篠原:確かに。Twitterなんかも、いいことをつぶやこうとしてつい考えちゃう(笑)。

綱島:はい(笑)。140字でいかにみんなに響くこと書こうって。その点、音声だと発信までのハードルは低いんじゃないかと思って。

篠原:うん。スピード感が全然違いますもんね。

綱島:それにテキストだと出てこない情報も、音声だと出てくるんじゃないかと思ってます。

篠原:面白いですね。そんなアプリをリリースすることでこういう世界を実現したい、といったイメージはありますか?

綱島:やっぱりまずは知識や経験の流通がスムーズになる世界、ですね。ただ、じゃあそこにどんなコンテンツが適しているのかというのはいま手探りしている状態です。今回のユーザーテストを通じてヒントをつかめればいいなと。

コンテンツについては勉強の領域だけでなく、noteみたいに、副業や仕事のノウハウといった分野も考えてます。エンタメなんかもアリかなと思ってますね。お笑いとか、耳と相性いいと思いますし。

「目の前の課題」と「タイミング」から生まれたアプリ

篠原:お話を聞いていて、綱島さんを表すキーワードは「逆算力」だと思ったんですけど、目標とかビジョンから逆算するにはまず旗を立てる必要がありますよね。

綱島:はい。

篠原:その、旗を立てるときの基準ってありますか? たとえば、先日箕輪編集室で開催した「落合陽一の夜会」で聞いたんですが、落合さんは「今ある最新のテクノロジー」「自分が興味のあること」「世の中の情勢」の3つの掛け合わせでビジョンを立てているそうなんです。

それでいうと、綱島さんはどのように旗を立ててますか?

綱島:目の前の課題とか、困っている人を起点にしている感じですね。たとえば塾なんですけど。そもそも塾の領域を選んだのも、大学受験のときに、戦略一つで結果が大きく変わってしまうのにみんな戦略を持たずにやっているという課題意識からで。

目の前に課題を抱えて困っている人がいて、自分がその解決策を持っているならビジネスとして成り立つだろうというところから始まったんですね。

篠原:うんうん。

綱島:ただそこは、起業家としてこの1年反省もしていて。目の前の課題に焦点を当てていると、どうしても自分の中のマーケット感が小さくなってしまうんです。

それで、スタートアップ界隈には「風が吹けば豚でも飛べる」って言葉があって、タイミングという「風」に乗るのが大切だって言われていて。

だからこの1年の反省を踏まえて、今回は「目の前の課題」と「風が吹くところ」の2つに集中しようと。その観点から生まれたこの音声アプリが、出し合った中で一番本質的だったかなと今は思っています。

篠原:そうなんですね。会社のメンバーのことも少し聞いていきたいんですが、いま何名ぐらいでやってるんですか?

綱島:8名ですね。だいたいが同級生で、それこそ東大の同じクラスの子がエンジニアとして入ってくれたり、後輩が参加してくれていたり。

篠原:楽しそうですね。

綱島:楽しいです。1日中楽しく働いて、土日もなく、みんな家族よりも会ってるっていう感じで(笑)。

篠原:家族よりも(笑)。原体験は目の前の困っている人がいるからどうしても助けたいっていうものですか。

綱島:そうですね。逆算が得意っていうのも、課題解決というところにエネルギーを割きたい性格があるのかなと。課題が明確に見えないものはあんまりやり込めないんですよね。

仮想通貨やブロックチェーンなどのアイデアも風が吹いているという点でビジネス候補としてあがったんですけど。技術としては理解できるんですが、じゃあそれはどこの課題を解決するんだろうということが今のところ僕には見えなかった。

ビジネスは2年3年と腰据えてやらなきゃいけないのでこれだとできないなぁと思って。

篠原:なるほど。RIZAPに挑戦したこともそうですけど、数字の目標が見えやすかったり、何の課題を解決するのか、成果が明確になることがお好きなんですね。

綱島:そうなんですよね。

篠原:すごくわかりやすいですし、周りもついてきやすいですよね。

綱島:はい。「この数字目指してるからついてこい」って(笑)。

篠原:うん。人を巻き込むときってビジョンもすごく重要ですけど、ビジョンだけでは人がついてこなかったりというか、やっぱりビジョンとそろばんというか、「ロマンとそろばん」。そのバランスがすごくあって素敵です。

綱島:ありがとうございます(笑)。

「綱島将人」として支持と共感を得るために

篠原:これから5月中に音声アプリをリリースして、箕輪さんのコンサルでTwitterフォロワー2,000人を達成して、そのあとアプリを育てていく。その先は考えておられますか?

綱島:とりあえず今は音声アプリをやりきるという感じです。事業の撤退ラインは決めてあるんですが、もちろん撤退にならないようがんばっていきます。

自分個人としては、生涯通してやりたいことみたいなものは見つかっていないので、それが見つかるまでは数値にコミットしたいですね。やりたいことが見つかったときに、それが実現できる人でありたいなぁと思っています。

篠原:応援してます。最後に伺いたいのですが、コンサルで2回箕輪さんに会ってそれまでの印象と何か変わりましたか? 

綱島:そうですね、Twitterで日々箕輪さんのキャラや日常生活を見ていたので、そこまで差はなかったです。でも…予想していた以上に「濃いな」と思いました。人間味の濃さというか。

僕と喋っていて、よくTwitterにも上がってますけど、本当に打ち合わせの最初と最後で髪型が変わるんだなって(笑)。話しているときの姿勢も、前後にすごい揺れるなぁとか。

何て言ったらいいんでしょうね。「人間人間してる」というか、ほんとに人間らしい人だなってすごく感じました

篠原:人間らしい。確かにそうですよね。裏表もなくて。

綱島:そう。あと、ファンとして箕輪さんのnoteや書籍をウォッチしていると、言葉単体として知ってる知識も多いんですけど、やっぱり生で直接聞くことによってそれらの重要性が伝わってくるというか。

情報って多くの人は知っているんだけど、「そこが重要だと思えない」というのが問題だと捉えていまして。テキストだと重要な情報は書いてあるんだけど、そこが重要だと認識できないとこがすごいあるなと。

いざ会って話すと、あ、ここが重要なんだみたいな。テキストに赤ペンで線を引いているような感じですね。それはやっぱりすごい価値あるなと思いました。

篠原:なるほど。残りのコンサル期間はどんなプランを描いていますか?

綱島:フォロワーが爆増した理由は、箕輪さんのファンの方々や箕輪編集室の方などがフォローしてくれたというのが大きいと思います。これからは、そういった方々をいかに自分のファンにしていくか。

箕輪さんにコンサルしてもらっている綱島将人ではなく、綱島将人個人として、フォロワーや未フォロワーの方々に応援してもらえるようになるということかなと。

そのために、これからnoteを積極的に投稿していこうかなと思っているんです。この一年間の経験だったりとか、音声アプリに懸ける想いだったりとか。noteでのそのあたりの表現方法について、箕輪さんからフィードバックをしていただきたいなと思っています。

それから「共感」ですね。どういうツイートをすると共感してもらえるのか。箕輪さんもおっしゃるとおり共感される生き方をしないといけない。Twitterはその人の生き様の写し鏡だと思いますね。

篠原:本当にそうですよね。今日はいろんなお話を聞かせていただいて、ありがとうございました。

綱島:ありがとうございました。

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インタビュー/篠原舞
テキスト/Madoka Mieda 橘田佐樹
編集/三浦隼


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