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勝機は「無理」を突破した先にある

4月21日、長崎大学にて『超現代版「生き方・働き方」変化の時代を生き抜く人々へ』と題した講演会が開催されました。

*前回の記事はこちら

「やりたいこと」は深掘りした先にある

半田:学生の方で、やりたいことを見つければいいんだろうっていう人が多いと思うんです。

箕輪:そうなんだ、やりたいことが見つからないんだ。そしたら、とりあえず目の前のことが意味ないとか関係なくやり続けた方がいいんじゃない。

だいたいやりたいことが見つからない人ってゲームとかなんだろうが、やるべきことを優先して諦めてキリいいところで辞めちゃうじゃん。今夢中になっていることを徹底的にやった方がいいんじゃない。それがクロスワードだろうがYouTube見まくるだろうがなんでもいいんだけど。

それを徹底的にやってはまりまくった後に見えてきたりするから、中途半端にしたらダメですよね。

半田:今はまっていること、好きなことに徹底的に夢中になれと。

箕輪:俺はそう思うけどね。

誰もが出来ないと思うところに勝機がある

半田:箕輪さんは最初、双葉社で広告営業をされていたと。編集者ではないですよね。

箕輪:そう。総合職だから配属っていろんなところになるから、編集者にならないっていうパターンもあるかなと思ったんだけど、あまりにも編集者らしい性格だった。

研修でいきなりネガ渡されてどっか取材に行って記事を作ってきなさいっていうのがあって。だいたいみんな映画見て映画のレビュー書いたりするんだけど、俺は編集者の鏡みたいな男だから、役員の写真を入手してすぐ昼キャバっていう昼のキャバクラに行ったの。

で、『キャバ嬢が教える彼氏にしたい男ランキング・1位常務、2位専務、3位社長』ってのを作って発表したから、差がありすぎ。しかもちゃんとキャバクラの領収書をもらってくるっていう。お前は新人か?みたいな。レベルが高かったんだと思う。

だからこいつはだめだっていう話になって、このまま編集者になったら人間としてダメだからスーツを着た仕事をさせようって話になったらしい。のちに先輩に聞いた話だけどね。あいつはこのまま編集者にしたら恐ろしいって。

半田:(笑)

箕輪:で、広告部に行ったんだけど、まあ変わらないよね。仕事の本質みたいなのは。無理だとかこれはダメだなっていうことを突破するだけなんで。結局、本当にできる人はどの環境に行ってもそれなりに頭角表すと思う。みんなができないことをやるのが楽しいっていう人であるかっていう。

半田:できないことをやるのが楽しい。

箕輪:これって誰にもできないだろうなっていうことをやって結果を出すことの繰り返し。誰かができるような仕事をしてもしょうがないわけだから。

半田:最初に広告営業をされてその中で与沢翼さんの『ネオヒルズジャパン』という雑誌を編集されましたよね。

箕輪:秒速で1億円稼ぐ男っていうね。そうですね、やりましたね。

半田:これは広告営業をされていたのに編集をされたと。

箕輪:そう。広告やってた時はとにかく俺が担当しているギャル雑誌がまじで売れていなかったんすよ。ギャル雑誌の中で一番売れていない雑誌で、広告とっても全く反響がないわけですよ。

たとえばカラコンの広告だったら、広告を出した人が「本当に出てます?QRコードまちがってないですよね?」っていうくらい反響がないような雑誌で。広告部の人って編集部に対して「売れていないと広告なんて取れませんよ」とか言うの。それは至極真っ当なんだけど、俺はそういうこと言いたくないんですよ。

俺だったらなんでも白紙だろうがとっちゃいますよ、みたいな。その時編集長のこと好きだったから、その編集長のために俺はどんな強引な手段を取ってでも広告を取ってこようって思って。

他の奴は継続受注で50万くらいしかとってないんだけど、俺は新規で2000万くらい毎月集めたの。

半田:2000万!?

箕輪:入っている広告異常だったもん。ギャルに全然関係ないトンカツとかペットの水の広告とか。とにかく金持ちの社長と仲良くなって、「いえす!いえーい!」みたいな。

「俺雑誌やってるんですけど広告出してくれないすか?」、「そうなんだ、それ売れてるの?」、「ぶっちゃけ売れてないし反響ないですけど読モと飲み行けますよ」って。要はこの雑誌の強みってなにかっていうと、撮影とかスナップ撮りに読モが来ること。

クライアントに「読モと飲みに行けますよ」っていうと、まあ宣伝費とりあえず払っておいて読モと飲みに行けるならいいよな、みたいな宣伝部長とかいるわけよ。そこを完全に攻めきっている。

半田:すごい。

箕輪:その他にもあらゆる方法を使ったら、完全に一番売れていないのに広告が入るっていう謎雑誌になって。

半田:すごい!

箕輪:そこで与沢翼っていう秒速で1億円稼ぐ男ってのが、札束バンバンってテレビでやって時計右から左までくださいってやっているのを見て、すぐに連絡して会って。そしたら、「雑誌作りたいんですけど。タイトルだけはネオヒルズジャパンって決まってて」って言われて。

俺、雑誌の相場がわからなかったから「3000万かかりますけど」って言ったら、「安いっすね」ってなって、受注できて。あのとき1000万でも受注したら大きいって雰囲気だったから、意気揚々と「社長!3000万決めて来ましたよ。今テレビで騒いでる与沢翼がくれるらしいっす」って報告したの。

そしたら「あんな詐欺師みたいなやつの金もらえねえだろ」って言われて、本当にムカついて。でも、丁寧に丁寧に社長と交渉して作れることになったの。でも編集部でやりたいっていう人がいなかったから、広告部で雑誌なんて経験なかったけど編集長になって。そしたら余裕でできたよね。

半田:余裕でできたんですか(笑)

箕輪:超余裕だった。まあ大変だったけどね。結局できないことなんてないんですよ。

(次回に続きます)

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テキスト 原汐里
編集 篠原舞

バナーデザイン 山口ともみ

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