正解のない時代では手を動かし続けろ
4月21日、長崎大学にて『超現代版「生き方・働き方」変化の時代を生き抜く人々へ』と題した講演会が開催されました。
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仕事の原動力は責任感と連帯感
質問者:箕輪さんが行動できる原動力は何ですか?モテたいから仕事をするみたいな感じですか?
箕輪:モテたいから仕事をしようと思ったことは本当になくて、原動力は責任感。NewsPicks Bookって、NewsPicksアカデミアのサービスで月に1冊出さなきゃいけないんですよ。だから責任感という方が強いな。
あとは、ポジティブな面で言うと、落合陽一さんや前田裕二さん、ホリエモンとかが、「日本を変える」、「未来をできるだけ早く実現する」みたいなことに目をキラキラさせて頑張っている人が周りにいるから、俺は本という手段で彼らを考え方を世の中に知らしめたい。
それで彼らみたいな若くて未来を変えようとしている人たちの支持者を集めて、世の中がもっとそういう風になればいいなというチームの一員みたいな感じなんだよね。だから、使命感というほど偉そうなものじゃないけど、落合さんと飲んでたとしても、「じゃあそれ本にしましょう、俺が売って世の中わーって言わせますから」って言う、そういうチームプレイみたいな感じが原動力となっているかな。
正解がない時代でどう生きるか
質問者:サラリーマンはどう働き、どう生きるべきだと思いますか?
箕輪:わかんないけどさ、答え自体がなくなってくるんだと思うよ。10年前、20年前だったら、家族を作って定年までっていうのがあったと思うけど、それ自体が幻想だということを気付いてしまったのが今で、だからこれからを生きるここに来ている人たちは大変なんだよ。それ自体を考えるところから始まるの。
だから逆に、地方で月収10万円だけど楽しくて、みんなと関わって助け合って生きていくっていうのもアリだし、東京で年収1億円くらい稼いでバリバリ業界人みたいなことやるのもアリだし、それこそ仕事しないでクラウドファンディングとかポルカとかでやっているプロジェクトに支持を集めてお金とか無しで生きるのもアリだし。
それ自体を考えることがもう必要ってなってきているっていう感じだから、自分が何者で、何がやりたくて、どうするかっていうのを考えなきゃ。正解がない時代だからね。とにかく今興味あることをやってみて、興味ある人に会ってみて、それで俺はこっちだなって思うことが正解なんじゃないかな。禅問答みたいな感じになっちゃうんだけど、どう生きるべきか探すということが生きることっていう風になっていくんだと思うよ。
「才能がない」と言えるほど行動しているか
質問者:才能がない、もしくは見つけられなかった人はどういう風に生きていくことが利口だと考えますか?
箕輪:才能がない…。才能って…。
この前箕輪編集室で「落合陽一の夜会」っていうのを深夜3時からやったんだけど。深夜3時なのに100人以上集まったからね。それで、その時今と同じように、誰かが落合陽一さんに「落合さんや箕輪さんみたいになれない人はどうしたらいいですか?」みたいな質問してたのよ。
それに対して落合さんが言ったのは、「俺は21時間働いてるからね!」って。俺はそれが真実だと思っていて、落合陽一くらい働いてから才能がないって言えって。で、編集者もたまに後輩が「箕輪さんみたいになれないです」って言うけど、俺はお前より働いているから!俺より働いてから、初めて才能ないって言えって思う。
それが世の中の真実で、才能があると言われている人は誰よりも量やっている。だから才能なんてないんだよ。一つあるとしたら、才能とは誰よりも圧倒的にやれるものを見つける能力のことだよね。そこが唯一才能と呼ぶものかもしれない。
イチローに才能があるとしたら、何十年も毎日毎日バットを磨いて、スパイクを磨いて、素振りを何百回やって、同じ動作をするということを、飽きないでやり続けることが出来るということが才能なわけで、能力的な才能ってわけじゃないと思う。だから、自分が寝ても覚めてもやれることを見つけろっていう話なんだと思う。
俺は職業柄、ビジネス書とか起業家や成功者の本作っているけど、誰一人羨ましいと思ったことはない。この人くらい頑張ればそりゃそうなるよねっていう話だから、「イエーイ、ノウハウ見つけたぜ〜」みたいな人は一人もいなくて、ただ圧倒的にやっているっていうだけなんだよね。
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テキスト Madoka Mieda
編集 篠原舞
バナーデザイン 山口ともみ