10代でストッパーを外した経験をいかに積めるか
4月21日、長崎大学にて『超現代版「生き方・働き方」変化の時代を生き抜く人々へ』と題した講演会が開催されました。
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がむしゃらにやりきった経験が、未来の自分を支える
質問者:高校時代にしておくべきことはなんですか?
箕輪:中・高校生時代ずっとサッカー部でサッカーをしてたんだけど、それは大事だなって思う。俺が出している本もそうなんだけど、こういう好きを仕事にみたいな文脈で語られることが多いじゃん。でも結局そこの文脈においても、圧倒的努力が出来るやつが強いわけよ。
理不尽な思いをしながら一つのことをやり続けられた人は強い。小・中・高は受験勉強でも部活でもいいから、“辛いけどやりきる”っていう経験をした方が自信になるんだよね。あれだけ頑張ったんだから俺は出来るとか。
俺は今、落合陽一さんと朝3時から4時までイベントやってその後5時からまた仕事みたいに、仕事が詰まっていることが日常茶飯事であるんだけど、そのとき受験のことを思い出す。現役時代に全く勉強しなかったから、本当にバカで偏差値35くらいだったの。でもその後浪人して1年間はマジで一言も予備校の人とも話をしないで、友達作らないオーラを放って、一番前の席で、髭ボーボーに生やしながら(授業を)聞いていたら、勝手に武蔵っていうあだ名を付けられてた(笑)。
それを受験終わってから「お前武蔵って呼ばれてたぞ」って言われて。でもそのくらい勉強したら早稲田を特待生で受かったの。異常なまでに頑張った。だってずっと一番前の席に座って、先生に質問しまくって、塾の行き帰りの電車の中でその授業のテープをとって、全授業を記憶できるくらいになってた。
受験勉強の知識に何の意味もないけど、本当に辛いとき「あのときあれだけ頑張ったから今回も乗り越えられる」って思えるのは大事。そういう経験を何個か持っておくってこと。無理した経験っていうのかな。今思うとありえないんだけど、高校時代、全生徒で俺だけが部活を2つ掛け持ちしてたの。ワンダーフォーゲル部とサッカー部。
オールハイク(=オールナイトで歩くこと)っていうのがあって、夕方4時くらいに集合して、東京から鎌倉の先の方まで、朝5時までの12時間くらい歩くというのがあって、朝5時に目的地についてヒッチハイクで東京戻って、そこから(サッカーの)練習試合してたからね。やっぱりそういう経験しているとあれくらい無理してたから今これ出来るわって思うの。
そういうあまりにもストイックなことって、大学とか、特に大人になってから0→1でやるのって無理だから、まだ常識に染まってなくて、体力があって、夢中になれる高校とか中学のときに自分のストッパーを外して、がむしゃらにやるっていう経験は大事だと思うな。無理してやりたくもないのにストレス感じてやる必要はないけど。でもそれが自分の自信になるからね。
勇気を出すための方法論はない
質問者:箕輪さんは世の中に切り込んだ事象を発信できて素敵だと思うのですが、私が人と違うことを考えたとき、それを発信する勇気がありません。どうしたら発信できるようになりますか?
箕輪:これすっごい聞かれるんだよね!「摩擦が起きたらどうするんですか?」とか。俺は性格だと思うんだよね。やっぱり摩擦が起きると嬉しいのよ(笑)。ここに何か方法論があって、全員が俺みたいになったら世の中終わると思う(笑)。何%かが持つ先天的な性格。
でも一つあるのが、俺みたいに性格悪くなる必要はないんだけど、思っているのに言えないっていうのは止めた方がいいよね。思っているのに自信が持てずに言えないっていうのはどうやって変えていけばいいのかわからないけど。なんでだろうな。みんな気を遣っちゃうんだよね。うーん、わかんないなぁ。
それで言うと、正しいのかわからないけど、俺が小学3年生のとき、生意気でもない普通の生徒だったんだけど、凄く怖い先生がいて。自分が気に入らないとか、うるさかったりする生徒を裏に呼んで、理不尽に叱るみたいな。俺らは子供だったから当然自分たちが悪いんだと思っていて、先生怖いみたいになってたんだよね。けど俺が何回かそれをやられて、その先生に「いい加減にしろよ!」って言ったの。
俺自身ピュアな少年だから、そんなことを言っちゃった自分に泣いちゃうみたいな感じだったんだけど、それがきっかけでその先生の事が校内でものすごく問題になったの。俺が発言したことによって表面化して、結果的に問題が解決して。それから、明らかにおかしいことに対して勇気を出して言えば状況は変わるんだって思うようになったかな。でもみんながみんなそんな声をあげる世の中っていうのが必ずしもいいとは思わないから、自分らしくすればいいんじゃんって思うね。
(次回に続きます)
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テキスト Madoka Mieda
編集 篠原舞
バナーデザイン 山口ともみ
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