互いの「価値観」に敬意を払う関係を築けるか
4月21日、長崎大学にて『超現代版「生き方・働き方」変化の時代を生き抜く人々へ』と題した講演会が開催されました。
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利害関係が友情を深める
質問者:学生時代の友人と社会人になって出会う友人の違いはありますか?
箕輪:学生時代の友人と社会人になってからの友人の違いは、社会人になってからの友人は利害損得がないと友人にならないからね。
要は、忙しいし、単純な友達は、社会人になってからは基本的にはできない。できるとしても、同期だから話すみたいな、それを友人というなら友人だし。一緒にいると心地いいから話すっていうのはあっても、社会人になったらそこに何かしらの利害損得は発生してて。
ここがキーなんだけど、利害損得がない友人関係なんて大人になってから面白くないよ。見城徹の言葉でいう「キラーカードの取り合い」みたいなさ。相手は俺の何かを求め、俺はそいつの何かを求めるっていう方が、心地いいわけよ。
それは俺が学生の時、聞いててもピンと来なかったけど、社会人になったらわかると思うんだよね。
要は、お互いに依存してない関係だけど、求めあってる。汚く政治的に、こいつから何か引き出してやるっていうのではなくて。お互いがお互いのことを尊敬して、悪い言葉で言ったら「利用価値」、いい言葉で言ったら「高め合う」とか。
俺と前田(裕二)さんが飲むっていったら、前田さんは、箕輪さんと絡むことで、自分の魅力をTwitterで発信する100倍くらいにしてくれると。箕輪さんは編集者で、自分なりの言葉で俺を解釈してくれて、本にしてくれたり、記事にしてくれるっていうのがある。
俺は本を作る仕事をしてる上で、前田裕二みたいな稀有な才能に会うことで、それはものすごいいい材料になるみたいな。いい意味で手を組む、仲間って感じなんだよね。
だから、学生の友人と社会人になって出会う友人の違いってそこだよね。
単なる友達じゃなくて、お互いに魅力があるなって思う同士が、爽やかだよね。これが50代になったら、むしろそっち(利害関係がない)方が気楽なのかもしれないけど。
価値観の合う合わないは、人間性の良し悪しと関係ない
質問者:これからの時代の価値とは? そして、その価値がわからない大人との接し方は?
箕輪:これからの時代の価値は、今までの時代の価値と変わらず、「人が価値があると思うこと」かどうか。
でも、今までの時代って、それがぼやけてたんですよね。お金を稼ぐ方法が上手かったら、大して価値がなくてもどうにかなってたみたいな。でも、これからはお金が稼ぐ方法が下手でも、すげえ面白いと思ったら、いかようにでも儲けられる仕組みがいっぱい出てくる。
だから人が喜ぶかどうかを純粋に追い求めた方がよくて。逆に昔の中間管理職みたいに誰も喜んでる人がいないのに給料がもらえてるって仕事はなくなっていくと思う。
価値がわからない大人は無視すりゃいいし、その人たちと上手くいった方が自分の人生よくなるなら上手く付き合った方がよくて、あんまりストロングスタイルで行く必要がないっていうのが、意外にも俺の結論で。
「こいつわかってねえな」って思う人もみんな人間で、多少時代に最適化されてるだけで、意識が高いか低いか、分かってるか分かってないかって、人間の良い悪いには関係ないからさ。
そこはリスペクトを持って、ちゃんと接する方が自分の何かには繋がるんじゃないかな。